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【転職活動】元転職エージェントが教える!面接につながる履歴書・職務経歴書作成のコツ

企業からの第一印象を作り、選考のベースとなる情報源。
それが、履歴書・職務経歴書。

転職活動中、、面接や適性検査の対策を心配される方が多いですが、実はレジュメ作成の方が重要なタスクだったりします。

なぜなら、レジュメは応募先企業との最初の接点であり、会いたいと思えるか(=面接するか)をジャッジする重要な情報源だからです。

今回は、元エージェントとして多くの書類を添削した経験から、魅力的な履歴書・職務経歴書を作るコツを解説します!


履歴書・職務経歴書の位置付け

履歴書・職務経歴書はセットで企業に提出します。
履歴書は人生の要約、職務経歴書は人生の内、仕事面(スキル・経験)にフォーカスした詳細になります。

数多くのレジュメを見てきた採用担当やエージェントなら、レジュメだけでその人の仕事に対する姿勢とスキルが想像できます。
また、書類選考だけでなく、その後の面接でも書類をもとに話が進みます。

つまり、履歴書・職務経歴書は自己紹介のツールであり、選考中はずっとついてまわる重要な書類なのです。

レジュメの作成は、自身のキャリアやスキルを客観的に振り返り、まとめていく作業になります。
自己分析やキャリアの点検という意味では、転職活動をしない方も、振り返りとしてレジュメを作成し、定期的に更新すると良いですね。

書類からわかること

レジュメから採用担当者やエージェントが読み取っているのは、書かれている内容だけではありません。
「書き方」から、仕事に対する姿勢やスキルを読み取っています。

以下は、書類の悪い例と読み手が想定する応募者の性格・スキルです。
書き手が思っている以上に、読み手には様々なものが伝わっている、と感じるのではないでしょうか。

・書類に誤字脱字が多い
 →注意力がない、仕事が雑、応募先企業への意欲が低い 
・職務経歴書の内容に具体性がない
 →自分の仕事に対する理解が低そう、レジュメを適当に作っている、理想論を語るだけ・行動力が足りなそう
・文章が冗長
 →端的なコミュニケーションが苦手そう
など

レジュメ作成の基本方針

それでは、採用担当者が見て魅力的な書類は、どのように作れば良いでしょうか。
基本的なマナーやフォーマットは、各転職サイトやエージェントが雛型を掲載しているので、そちらに譲ります。

ここからは、私がエージェント時代、実際に見たりお伝えした内容を元に、ポイントをお伝えします。
時折、耳の痛い内容があるかもしれませんが、ご容赦ください。

前提として、レジュメの読み手は、あなたやあなたの会社ついて何も知りません。
この点を考慮し、わかりやすいレジュメを作る必要があります。
押さえるべき具体的なポイントは以下の通りです。

・誤字脱字をなるべく無くす
・社内用語は使わない
・数字で表せるものは数字で表す
・客観的に伝える
・守秘義務に触れない程度に具体的な言葉を使う

履歴書の書き方

履歴書は、基本的に、事実の羅列です。
年号や企業名・部署名などは正確に記述しましょう。
在籍企業や休職期間の抜け漏れ・誤字は、経歴詐称などのいらない疑惑を生む可能性があります。

履歴書においては、写真もとても大事です。
身だしなみへの配慮はもちろん、画像が暗い、明らかな自撮り写真、険しい表情、といった写真は、マイナスの印象を与えてしまいます。
見る人が一緒に仕事をしたくなるような、明るく清潔感のある写真を心がけましょう。

最後に、個人的な好みかもしれませんが、年号は西暦で書くことをお勧めします。
西暦の方が時期をイメージしやすく、職務経歴書とも対比させやすいためです。
なお、書類作成日と生年月日だけ和暦の方をしばしばお見かけしますが、和暦でも西暦でも、書類内は記載方法を統一しましょう。

職務経歴書

職務経歴書では、これまでの業務内容や実績などを客観的に記述し、応募先で活躍できる可能性を伝えていきます。
年齢や転職回数などにより異なりますが、おおよそ2〜4ページ程度を目安にまとめます。
ちなみに私の最新の職務経歴書は、5社経験でトータル4ページです。

職務要約

職務経歴書は職務要約から始まります。
この要約の内容で、採用担当者の期待値が決まります。

ここでは、これまで経験した職務の中で、重要な部分=アピールしたい部分5行前後でまとめます。

「職務の要約」なので、心掛けや、勉強したこと、履歴書の職歴欄をコピーした年表などは不要です。
また、10行以上の長すぎるまとめも避けましょう。

職務内容詳細

ここでは、業務の詳細を記載していきます。
自身の業務や会社事情を全く知らないことを前提に、企業に経験値とスキル感を伝えます。
そのため、以下の7W2Hを意識すると、記載しやすくなります。

・When(いつ):企業や部署の在籍期間。経験年数を示す。
・Where(どこで):企業名や部署など。規模感(組織人数)と職位も記載
Who(だれが):多くの場合主語は自分。
・What(何を):担当商材や業務の対象になるもの。
・Why(なぜ):業務の目的や実績を出せた理由。
・Which(どちらを):不要
・Whom(誰に):誰に向けた仕事か。
 ※海外向けの仕事をしていた方は、国や地域も書いておくと良いです。
・How(どのように):簡単な手法を書く
・How much(いくらで):仕事の規模感、実績。

これらの情報は、いずれも仕事の規模や進め方の違いを生みます。
採用担当者は、得られた情報から自社の業務との親和性を検討し、即戦力としての期待値を想定します。
そのため、上記のポイントを押さえることで、より経験を活かしやすい企業で選考が進む可能性が高くなります。

実績

「実績」では、「会社や顧客に対して利益をもたらしたこと」を記載します。
出来るだけ、数字で表すと読み手に実感を持ってもらいやすくなります。

実績は営業数字だけでなく、コスト削減や社内・顧客の課題解決も含みます。
例えば社内ルールの見直しによる時間短縮や、勉強会による組織の底上げなどがあります。

なお、時々「社内最速〜」や「社内初〜」といったアピールを拝見します。しかしこれは社内評価であり、評価の根拠に【仕事での実績】があったはずです。
実績欄では、【仕事での実績】に重きを置き、補足として社内からの評価を書くと、会社からも高く評価される素晴らしい実績だったことが伝わります。

自己P R

自己PRは割愛できますが、余力があればぜひ書きましょう。
面接でのネタ帳にもなります。

具体的には、前段部で書いた「実績」に繋げて強みを提示します。
この時、「現職だから」できたのではなく、「自分だから」できた、と言えると強いアピールになります。

修正・改善の余地がありそうなフレーズ集

最後に、私がレジュメを拝見していて、直したくなるフレーズを挙げます。
個人的な日本語の好みも反映されているので、私的な意見として参考になれば幸いです。

1)退社

履歴書で入社の反対語として登場します。
日本語として間違いではないですが、日常会話では「業務を終えてオフィスを出る」という意味で使われることが多いため、「退職」の方がしっくりくるように感じてしまいます。

2)自負しています

自己PRなどでよくお見かけします。
意味は「自信がある。自分の能力を誇りに思う気持ち」(Weblio)。

個人的には、主観的な気持ちを伝えるよりは、客観的に判断ができる根拠(実績)を記載した方が説得力が増すと考えています。

3)拝命、お取引先様

社内外の関係者に対する敬語に、違和感を持つことが多いです。
「客観的に記述する」という意味では、関係各所への敬語は不要だと考えています。

4)コミュニケーション力のアピール

残念なエージェントあるあるですが、コミュニケーション能力の高さをアピールする方で、本当にコミュニケーション力が高い方をお見かけしたことがありません。

コミュニケーション力は、書類の作り方や面接で会話をすることで伝えられます。
それよりは、解像度を少しあげて、誰にどういう働きかけをすることが得意なのか、を伝えると、仕事でのポジショニングも伝わりやすいかと思います。

まとめ

以上、長々とレジュメ作成のポイントを解説しました。
「前提知識のない人にもわかりやすく、客観的かつ具体的に正しい情報を書く」ということにまとめられると思います。
その実現方法が、上記のポイントになると捉えていただければ幸いです。

書類の添削を含め、転職活動やキャリアのご相談を受けております。
ご希望の方は下記までお気軽にご連絡ください。
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・面談予約フォーム:https://forms.gle/HJvBkQNRvk33PE978

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