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酪農の経営モデルをプロダクトで表現する

北海道帯広市に本社を置くファームノートグループ。酪農のイメージが強いと思いますが、「牛のことが大好き」な人だけが集まっているわけではありません。
ファームノートグループでは現在、サスティナブル(社会や地球環境の持続可能な発展)な視点で事業を生み出し続けるという目標を、グループ全体として掲げています。そのフィールドが酪農分野ということなのです。もちろん牛のことが嫌いな人はいませんが、牛のことだけを考えて入社した人ばかりではありません。
新卒で入社している4人の若手社員に4つの質問をぶつけてみました。これまでとこれから。彼らが歩んできた道から、私たちが大切にしていることをお伝えします。

ープロダクト開発 羽川晟史さん編

 お客様の牛の遺伝子を採取し、検査結果をWeb画面で分かりやすく提供する遺伝子検査サービス「Farmnote Gene」。牛群改良を支援し、お客様の牧場をより良い方向に導くサービスとして先進的な酪農家で浸透している。この開発に携わるのが、羽川晟史さん。入社3年目で、学生時代はプログラミングや数学を学んだ羽川さんが、ファームノートを選んだ理由とは何だったのか。4つの質問から迫ります。

①ファームノートに入社した時にやりたかったこと何ですか。

羽川:酪農の経営モデルをプロダクトで表現することです。酪農は生き物を相手にしているので振れ幅が大きく、直感的にはシステム上での再現性に乏しいように感じます。しかし、酪農生産自体は生乳を生産するという側面で考えれば工場としてとらええられます。そのため、振れ幅の大きさも含めて再現性のあるモデルとして実装が可能なはずです。特に、繁殖を起点とした生乳を生産し、子牛が産まれるサイクルには再現性があります。本来は、需要と供給のバランスを見通して必要な資材を適切なタイミングで供給することで、生産者によりよいサポートの提供が可能なはずです。この営み全体に省力化・効率化の余地があると確信したので入社しました。

 学生時代は機械学習と数理計画の研究をしていました。数理計画とは制約条件のなかでベストな計画を導く分野です。数理計画の社会実装事例は数えきれないほどあります。酪農においても同様にこの分野の応用研究が多くありますが、社会実装はまだまだ進んでいないように感じています。

②それは実現できましたか。もし違ったことがあればあわせて教えてください

羽川:段階的な社会実装を進めています。特にギャップはありません。ただこういった取り組みはサプライチェーン上の多くのプロセスに改善が必要なため、時間はかかります。課題の解決に向けて、社内・社外含めてさまざまな人たちとの対話を重ね、機運の高まりを読み取って進む方向性を考えています。その流れを理解することが、エンジニアとして大きな成果を生み出すために必要だと考えています。

③入社当時の自分に言いたいことありますか。

羽川:そのままで良いです。傾聴・感謝・尊敬を忘れずに変化し続けてください。

④これからやりたいことを教えてください。

羽川:酪農や畜産のDX(デジタル・トランスフォーメーション)はやらなければならないことがたくさんあります。会社のミッションから考えると、現在は1%くらいしかできていないです。粛々と酪農のDXを進めていきたいです。

酪農は生き物に向き合う不確実性があります。しかし、これまで長年にわたり続いているのですから再現性があるはずです。そうでなければ、食糧生産は続いていないはずです。ここにデジタルの開拓余地があるということを、たくさんの方々に知ってほしいと思います。



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