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ことばの可能性

昨晩、うちにいる留学生と、今日はあったかかったね〜と他愛ない話をしていた時だった。

「綺麗だったね」

「ん…?ああ、お月様綺麗だったね!」

何が綺麗だったのかすぐには分からなかったが、帰り道、満月が綺麗だったことを思い出し、そう答えた。


しかし暫くして、もしや…と思い、彼に聞き直した。

「綺麗って、夜じゃなくて、お昼の話?」

「うん、そう!天気綺麗だったよね?」

私は驚いた。
天気が綺麗…!?

「天気が良い」とは言うが、日中の空模様を綺麗ということは無い。

言うなら、空の青が綺麗、空気が綺麗、雲の形が綺麗…と具体的に表現する。

だが、私は彼の日本語を否定できなかった。
間違っているのではなく、斬新かつ美しい表現だと思ったからだ。

他愛ない天気の話が、詩的で抒情的なものになった。私は深く感動した。



今朝の天気も綺麗だ。

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