オタクは脳みそ使って仲間を選べ

 突然ですが皆さんは”オタク”ですか?私はオタクです。

 オタクって一口に言っても多種多様な存在がいますよね。
とはいえネット上、Twitterや匿名掲示板等で「オタク」と呼ぶ場合、その多くは「アニメ・漫画・ゲーム・それに類する2次元コンテンツの愛好家」を示す場合が非常に多いと感じます。「電車オタク」「コンデンサオタク」「ゴスロリファッションオタク」などは「オタク」と一言では言い表さず、必ず「電車」「コンデンサ」「ゴスロリファッション」と修飾しますよね。おそらく「オタク」という3文字を目にした際、アニメオタクやゲームオタクを想起する人は多いのではないかと思います。

 さて、そんな昨今の”オタク”たちについて私は言いたい。声を大にして言いたい。

「お前ら、好きなものを守りたいのは分かるけど仲間は選べよ」


ふぅ。


特定のワードを見ると盲目になる”オタク”たち

 先日、ラブドールがTwitter上で大きな話題になりました。ペドフィリアの男性が男児を模したラブドールの使用レポ漫画をTwitterにアップしたことに端を発します。

WEBアーカイブ(閲覧は自己責任)

 このレポ漫画の最後には「現実の男子に手を出す前に」との注釈が書かれていました。また、作者は普段から現実の小児に対する性的衝動を想起させるツイートを多くしており、これも含め問題視されました。

  レポ漫画を巡り、Twitter上では「ラブドール」がトレンド入り。物議を醸すこととなりました。
ちなみにTwitterは「児童の性的搾取に関するポリシー」で児童ポルノを全面的に禁止しておりますので、くだんのレポ漫画に限らず当該アカウントは児童への性的欲求を発露するツイートも含めルールを破っていることになります。

 さて、この作者や漫画に対する批判に過剰反応する人たちがいました。"オタク"です。

 オタクたちは作者の加虐性やプラットフォームの妥当性が指摘されていることに目を向けず、「ラブドールそのものが批判された」と捉えたのです。
瞬く間に「ラブドールは悪くない」「表現の自由だ」といったツイートが増産され、刹那的に拡散されていきます。この中で下記のツイートが5000RT、1万いいねをされバズりました。

オタクのオタク心をくすぐったこのツイートはオタクたちに支持されましたが、このツイート主の他のツイートを見ると・・・・・・

Black Lives Matterはナチスと同じだ、と言ってみたり

「悪い女はレイプしよう」で有名なスルメロックをさかんにRTしたり。

これに対しアニメライターの前田久氏が苦言を呈しました。

”オタク”たちは「ラブドール」という言葉に反応し、「あのレポ漫画を批判するヤツは敵だ」と瞬時に解釈します。そして目に入った「敵を攻撃できるツイート」をノータイムで拡散します。そのアカウントが普段何を言って何を考え、どんな思想を持っているのかは考慮せずに。

 だってそうでしょ?少し考えりゃ「BLMはナチスと同じ」なんてツイートを普段しているヤツ完全にやべぇじゃないですか。「愚者は歴史から学ばない」とかなんとか言ってますが、アンタはまず高校レベルでいいから正しい歴史を学べよって言いたいね。

”オタク”、おい、モニターの前の手前だよ。分かったか?味方は選ぼうな。


普段は斜に構えているのに、少しTwitterの使い方が上手い政治家にはコロッと騙されるチョロ”オタク”

 10年以上Twitterをやってきて思うのは、”オタク”って別にネット強者でもないしむしろチョロチョロのチョロだなって。

たとえば日本維新の会・太田区議のおぎの稔氏
「表現の自由」を標榜するおぎの区議。コミケにサークル参加したりFGOの話題に乗っかったりして”オタク”を着々と味方につけるおぎの区議ですが、彼は2018年、口座不正譲渡で議員職を辞しています。

さらにこのおぎの区議、同僚議員に寸借詐欺疑惑まで告発されています。

前者に関しては「けじめをつけ」再び区議になったとも言えますが、後者に関しては一切説明せず現在に至ります。私(オタク)の感覚だと寸借詐欺疑惑のある人間と仲よくしようとは一切思わないですし、仲間だと思われたらかなり嫌なんですけど。「おぎの議員はオタクの味方」とかもてはやしている”オタク”君はそんな不誠実な人間と仲良くするんですかそうですか。
つーかマジでVtuberに関わらないでくれよ反吐が出る・・・


もう一人、この人を挙げなければこの項は終われない。自民党・河野太郎議員。

Twitterに生息する”オタク”はやたらと河野太郎を持ち上げたがります。エゴサーチに長けており、”大臣”という雲の上の人間なのに「自分たちに絡んでくれる」から。もうこれだけで情けなくなる。

河野太郎はブロックを多用します。これが個人の私用アカウントであれば問題ありません。しかし彼は公人・河野太郎としてTwitterを利用しており、「SNSに強く、情報を発信している」などと報じられることもあります。公僕である以上そのアカウントは広く国民に開かれたものであるべきであり、考えが合わない人間をブロックすることは情報の制限にあたると考えます。私も例にもれずブロックされていますが、河野太郎にリプライを送ったことも引用RTしたこともありません。公僕、しかも閣僚ともあろう人間が思想の違う人間を片っ端からブロックしているのだとしたら病的だと思いません?

大臣会見も一向にオープンにしない、Twitterもブロックする。所詮は閉じた狭い世界で悦に入っているだけなのだから、成る程"オタク"くんたちと親和性が高い訳ですね(笑)

私は彼らから、かの「俺たちの麻生」を思い出しました。彼は2006〜07年にかけ、ネット上、特に2ちゃんねるやニコニコ動画で絶大な人気を得ます。人気漫画「ローゼンメイデン」を読んでいるとされ、「ローゼン閣下」「オタクの味方麻生太郎」として若者から支持されたのです。

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しかし麻生議員は90年代からの有害コミック騒動の規制側の代表的議員であり、2013年にも立て続けに成人漫画規制について発言しています。ど直球の表現の自由反対派であり、オタクの味方どころかオタクの敵と言っても過言ではありません。

この90年代の有害コミック騒動の際、表現規制派と戦い漫画における現在の表現の自由を守ることに貢献した政治家に枝野幸男(現・立憲民主党党首)や保坂展人(現・世田谷区長)がいます。Twitterを見れば”オタク”の野党叩きが日々繰り返されていますが、敵と味方間違えてませんかね。

結局これなんですよ。ちょっとTwitterの、ネットの使い方が上手い政治家がいたらコロっと騙される。今から10数年前に麻生太郎に騙されたオタクたちはいい加減反省したと思いたいですけど、そりゃオタクだって新陳代謝しますからね。若い”オタク”はかつてオタクの味方を誰がしてくれていたのか、ちょっとは勉強しようぜ。年寄りは知らん。年齢だけ重ねても虚しいだけだぞ。


アニメ・漫画の関係者が反権力的な発言をすると憤るオタク

 という項を書こうと思ってたんですけど、いい文章を見つけたのでとりあえずこれ読んで。

いや、まあなんというか、私はガルパンや艦これ全部観てるし、艦これに関しては1か月くらいゲームやってたんですよ。まったく合わなかったしガルパンも何が面白いのかよくわからないので普段ネタにしないんですけど。だもんでこんな熱量の文章書けないんですよね。いやーすごいわ。

アニメ関係者や漫画関係者が反権力的な発言をすると叩く”オタク”って多いですよね。つい先日も「あさりちゃん」のこのツイートに「失望しました!」みたいなの群がってたし。

でも前述のとおり実際のところ「オタクの味方」って”オタク”が忌み嫌うリベラルな政治家が多いんですよ。そりゃサブカルの味方をするんだから理屈としちゃそうなんですけど。で、アニメや漫画の制作現場にいる人たちって、若い多感な時期をそうしたものに触れて今そこにいたりするんですね。そうしたら反権力にもなりますよ。だって昔権力は自分の好きなものを潰そうとしてきてたんだから。これは肌感覚の問題なので学術的に~とか歴史的に~って理屈こねるつもりもなくて、単純に「なんとなくそう」ってレベルのお話です。

多分遊戯王の作者やガルパンの監督にプンスカやってる”オタク”君たちよりもよっぽどオタクの未来を案じている人たちがいると思うよ・・・。


最後に

もっと「冷笑系大好きオタク」とか書こうと思ってたんですけどやめました。ていうか力尽きた。だってよく考えたら私別に”オタク”君たちの親でも先生でもないからこんな優しく叱ってあげる義理ないし・・・。

一番言いたかったのはタイトルなんで、あとは蛇足みたいなもんです。

オタクを散々煽ってますけど、自分もオタクなことは承知しているので、こうはならないようにという自戒を込めた内容でもあります。
いつ自分が自分の好きなものを後ろから撃つ系オタクになってしまうか分からないからね。

まあさ、私のことは嫌いになってもいいけど仲間は選ぼうな。ばいちゃばいちゃ。



書いた人:FAQちゃん


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