【エッセイ】ポンコツ日和

今日は何をやってもダメだった。
その上、休みの人が多い。
その分、仕事量も多い。
つまり、とてつもなく忙しい。
なのに、いつもはなんてことない所で失敗する。
そして、出来たと思ったら間違っててやり直し。
絡まない糸もからんでしまう。

あーあ、
こんな日に限って華金じゃない。
明日も出勤日。

OLだった頃、パソコンにむかって、
バリバリ、ガツガツ、カタカタカタカタ。
早送りみたいに仕事をしてた。
定時ピッタリに終わって、
秒でタイムカードを切る。
疲れてバスの中で目を閉じる。
知らぬうちに日は沈み、夜の闇に迎合する。

マシンガンの如く手を動かして、
ショート寸前まで考えて、
定時までタイムアタックして、
試合終了の笛の音を全身に浴びるMVP選手の如く、Get wild退勤する日。

そんな日もあるよ。
良い日だね。

いちいち、ミスって、
直したと思ったら間違ってて、
思ってたより時間が進んでて、
黄昏が誰だと問いかけるくらいの存在感の薄さで、無音で退勤する日。

そんな日もあるよ。
良い日だね。

普通の日があって、落ち込む日があって、悔やむ日があって、だから夕日は美しい。

青白い日、オレンジの日、ピンクの日。
自転車をこぎながら、早起きなお月様にお疲れ様と挨拶する。

そう、今日はポンコツ日和。
きれいな綺麗なポンコツ日和。
可愛くて憎めないポンコツ日和。

また明日。