人に頼み事を聞いてもらいたい時は『通販番組』をみよう
お世話になります、トヨザネです。
今回は、How to get people to do stuff(人をやる気にさせる方法)という本を読んで、学んだことのアウトプットをしていこうと思います。
この本は人を動機付ける(=人に何かをやろうと思ってもらう)方法についてわかりやすく7つのセッションに分けて紹介している心理学の本です。
今回はその心理学が私たちの社会ではどのように応用されているのかを商品買ってもらうことを頼むエキスパートである『通販番組』を通じて考察する試みを行っていきます。
興味のあるかたはぜひみていってくださいね〜👍
人を動機づける7つの方法
この本によれば人を動機づける方法は7つあり、それは
1,帰属意識
2,習慣
3,物語の力
4,アメとムチ
5,本能の力
6,熟達願望
7,心の錯覚
があります。
このうち、通販番組で特に有効に使われているのが、1,帰属意識 5,本能の力 7,心の錯覚 です。
これら3つと通販番組について考察してみますので、それ以外のものに関しては、こちらの本を読んでみてください笑
1,帰属意識
帰属意識とは、簡単に言えば「相手との絆を感じている状態」です。
ある研究によれば、自分と誕生日が同じ(と少なくとも思っている)人と作業する場合は、そうではない人と作業する場合よりも作業効率が上がるというものがあるそうです。
これは、相手と一種の絆を感じていることでより円滑にコミュニケーションが取れた結果と見ることができるという考察がなされています。
例えば、誕生日が同じAという友人と誕生日が違うBという友人とは、おそらくA君との方が仲良くなりやすい(=絆を感じやすい)と思ったことはないでしょうか?
さらに言えば、もし何か頼み事をされる際にはA君の頼み事の方を聞く確率が高いとは思いませんか?
人はより親しい人の頼みを聞く生き物である
これを通販番組について考えてみると、通販番組は視聴者に”親しみ”を感じてもらうために様々な工夫をしていることがわかります。
例えば、人気タレントのキャスティング、生産者の顔を見せる、商品のモニター利用者のアンケートなど様々…
さらに、絆を生むための方法として「笑い」も効果的です。
絆を感じるためのホルモンとして、”オキシトシン”というものがあり、オキシトシンを相手に分泌してもらうと相手は自分と親しみを感じます。
お笑い芸人が通販番組に出演しているのはその効果を狙ってだと考えられます。
”笑い”には人と絆を感じさせる効果がある
5,本能の力
ここでいう本能とは「何かを失うことに対する恐怖」の本能のことです。
人は無意識レベルで「失う恐怖」に対して敏感で、本能的に喪失を最小限に抑える選択肢を取ってしまう心理学の実験が数知れずあるのはみなさんご存知だと思います。
(もしどんな実験があるか知りたい方はgoogle先生で「失うことを恐れる本能 心理学実験」などで調べてみてください👌)
この本能をうまく使った売り文句として、例えば「秋の限定販売商品!10月末まで割引価格の税込〇〇円!」というものがあります。
この売り文句では
「秋の限定販売」であること→冬になると買えない
「10月末まで割引」であること→11月になると割引価格で買えなくなる
という本能の力を2つを使っていることがわかります。
さらにこの失うことを恐れる本能を逆手に取ったものとして、安心できる商品であることを認識してもらう方法もあります。
例えば通販番組で”10年連続売り上げNo,1”であることや、”金賞受賞商品”であることがしきりに主張しているのをみたことはないでしょうか?
視聴者は購入したことを後悔したくない(=お金を失うことに対する恐怖)ため、このように購入したことを後悔しにくい商品だと感じる工夫をされた商品を購入しやすいのです。
先程の2つの事例を組み合わせた売り文句を考えてみると、例えば
『あの10年連続お客様満足度No,1のビールが夏限定フレーバーで新登場!8月末まで通常1本100円のところを80円でご用意しています!』
などとなりそうですね。(素人の僕が考えているのでどう感じられるかはわかりませんが…w)
人には失うことに対する恐怖の本能
(=商品を購入することを後悔したくない本能)がある
7,心の錯覚
心の錯覚とは、要は無意識の利用です。
人には意識的に決断をする脳(システムⅠ)と、無意識に決断を下す脳(システムⅡ)の二つの意思決定システムが存在し、簡単なことにはシステムⅡが、難しいことにはシステムⅠが働くようになっています。
特に無意識に決断を下すシステムⅡは物事を即決するときに使われます。
例えば600人のうち200人助かるボタンAと400人死ぬボタンBでは、無意識にボタンAを選んでしまう人が多いのではないでしょうか?
これは「助かる」という言葉にシステムⅡが反応している好例です。
この無意識の利用について、通販番組ではできる限り”即決”してもらうために工夫されていることがわかります。
例えば、
シンプルなメッセージの繰り返し
目立つように設置された電話番号
CM終了後は「オペレーターを増やしてお待ち」している
などなど…
購入しやすいようにお膳立てすることで視聴者の購買意欲を促進させ、「買おっかなー」と思った次の瞬間に電話すぐにかけて商品を購入できるようになっているのです。
商品を買ってもらうには、無意識に購入を即決してもらう工夫が必要
まとめ
このように、通販番組には視聴者に「買ってもらうようにお願いする」ための工夫がふんだんにされていることがわかります。
どんな物事からでも勉強しようと思えば勉強できるものですね😁
通販番組だけでなく、多くの商品を売るシステムのエッセンスを分解して理解し、取り入れられる部分は取り入れることで成長があると思うので、また勉強してアウトプットしていこうと思います🔥
では、今回の記事はここまで〜!
また別の記事でお会いしましょう〜✋
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