見出し画像

「生命保険で資産運用」は実際、どうなのか?

そもそも、資産形成を行う目的とは何でしょうか。
おそらく多くの人は、「老後資産を作るため」
ではないかと思います。

これまで、FANGSでは2000人以上の方から
お金の相談を受けてきました。
話を聞いてわかったのは、「相談者の多くが、
生命保険で老後資産を作ろうとしていた」

という事実です。

資産形成の手段として、
多くの人が生命保険を選んでいた理由は、
「保険だから安心できる」
「生命保険を使えば貯金ができると思った」
「営業マンの話を聞いて良さそうだと感じた」

などが考えられます。

では、生命保険で資産形成をすることが
本当に正しいのかどうか、
検証してみたいと思います。

ここでは、インターネットなどでも人気の
外貨建て終身死亡保険を例に考えてみましょう。
この保険が選ばれている理由の1つとして、
昨今のインフレ(物価上昇)事情により、
日本円の価値が毀損していることが挙げられます。

確かに、資産形成をする際に、
資産の一部を外貨で保有するのは
正しい選択肢だと言えます。
しかし、生命保険という商品は、
あくまでも保険がメインだということを
ご理解いただければと思います。

以下は、ある保険会社の外貨建て終身保険を
図にしたものです。

図では、30歳の人が65歳までの35年間、
保険料を支払うという設定になっています。
保証期間は一生涯(終身)となりますので、
長く持てば持つほど、解約払戻金(受け取り金額)
も多く返ってきます。

とはいえ、この商品の月々の保険料は
約828米ドルですから、かなりの高額です。
(1ドル130円換算だと約10万8000円)

65歳時点での払戻金は、
およそ48万米ドルになります。
(1ドル130円だと約6200万円)
一応、老後資産としての必要最低額は
クリアしているとはいえ、
月々10万円以上ものお金を積み立てるのは
簡単なことではありません。

この商品の35年間の平均利回りは
0.45%ですから、運用する手段としては、
かなり効率が悪いと言えます。
死亡保険で8000万円もの保障が付いているため、
その分のコストが上乗せされているのです。

結論としては、「再考の余地あり」
と考えますが、いかがでしょうか。


以下の関連記事もご覧ください。

FANGS Group【ファングスグループ】
HP:https://www.fangs-g.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?