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【ライブ回想録】We are SMAP! 8月19日 福岡公演(後編)


前編の続き。



ライブに行ったこの日、嬉しいことがあった。
前日が中居くんの誕生日だったので、38歳になったお祝いをした。
MCは、当時私がブログで書いた記録がちょっと残っているので、それも交えて書いていこうと思う。


8月19日MC~中居くん誕生日

木村「熱い!皆の熱気が熱すぎて、歌詞がとんじまったぜ!
会場は大爆笑!


そのうち、公演の1時間前の話になり…
木村「もう公演1時間切ったっていうのに、剛、サンマのテレビ見てるんだぜ
木村くんの説明では、剛は公演1時間前【今年(2010年)はサンマが獲れない】と説明する番組を見ていたとのこと。
木村くんが「剛、これ…」とチャンネルを変えようとしたところ、
剛「見てる」 と即返事 笑

剛「だって!まだ夏でしょ!?これからなのに、もう秋のこと言ってんのかと思って!」
慎吾「そのあとね、つよぽんね、今度はイワシがよく獲れるとか言ってる番組みてるの
剛「サンマの猟師さんが気の毒そうにしてた…」
(これで会場は爆笑したみたいだが、この話が今現実になってるところに、ボディーブローのようにジワジワと効いてくる感がある…サンマ今高いもんね😢)


中居くんが昨日誕生日だった話。
中居「僕は昨日、練習してました。歌のね 笑
嘘か本当か、中居くんらしい笑いの取り方。

慎吾「中居くん誕生日だったのに、一人で歌の練習してて、僕も歌の練習しに行こうかと思ったんだけど、2人って気まずいでしょ?」
木村「じゃあ中居は、昨日歌の練習と夜遊びしてたってことか」
中居くん答えず 笑
中居「ちっちゃいケーキ食べた 笑」
(まあ大人になると、誕生日はケーキ一切れで済ますよね)
吾郎「ケーキあるって」

後ろから、四角い大きなケーキが出てくる。
みんなで「HAPPY BIRTHDAY」の歌を歌って、中居くんがケーキのろうそくをフーッと消した。
中居くんが「ありがとう」と一言。



実は私がこの日、嬉しかったのはもうひとつ理由があった。
次の日は私の誕生日でもあったのだ。
中居くんの誕生日をお祝いできたのと同時に、内心自分も勝手に祝ってもらっている気分に…笑(注:気のせいです)
でも、当時の私は思春期で、本当に生きるのが辛かったから「これだけ嬉しい誕生日はなかったな」と、今でも思う。


素晴らしかったFIVE RESPECT

このライブツアーでとくに喜ばしかったのが、『FIVE RESPECT』が復活したことだった。
前々からアルバムで聴いていたのだが、実際現実で見れるとなると「マジか!」と嬉しくなるものだ。
あの5人のダンスパフォーマンスと、興奮冷めやらぬ時間は本当にすごかった。

きらびやかな木村くん、しなるような吾郎ちゃん、キレがいい剛、ダイナミックな慎吾、細かいリズムに乗る中居くん。
5人のダンスがとにかく個性あって魅力ある!
とくにつよぽんの華麗なバク転はいつも感動させるものがあった。
中居くんが「やれ!やれ!」と笑顔でせっついて、バク転!
剛はバク転し終わったあとに笑顔で、こちらまで嬉しくなる。

5人の【前に向かって生きていく力強さ】がギュッと濃縮されている。
この曲こそSMAPとファンの思いがひとつになれる瞬間だったと思う。
この曲を作った中居くんと、総合演出の慎吾、二人とも「またライブに入れよう」と考えてくれたことに賛辞を送りたい。
ファンが求めているものをわかっていて素晴らしかった。


慎吾ソロ『No Way Out』


慎吾のソロ『No Way Out』は、金色の衣装に身を包んだ慎吾が、自由にカジュアルに歌う姿が印象的だった。
金色ジャケットに、短パン、帽子は変わった丸い形で、白いサングラス。オシャレな慎吾らしい出で立ちだ。
この時期、両さんやったり舞台もあったりして、色々と忙しかったと思うのだが、このソロ曲は慎吾自身が一番自分を自由に表現できたのだと思う。その姿は生き生きとしていた。
『愛すべき今だろう 僕はゆくeveryday』という歌詞も、慎吾の今生きているライブ感が伝わった。
必ず最後にビールを飲んでいたのも印象的…😅
(近年慎吾本人の話によると、ライブ構成を一任され、しかも忙しくストレスがたまっていたそうだ。
公演中にちょっとくらいお酒を飲まないと「やってられねえ!」って思うのも致し方なかったのかも…)


木村ソロ『君のままで…』


木村くんのソロ『君のままで…』
白いハットとジャケット姿で出てきた木村くんが、バラード調に歌うところから始まる。
その木村くんの仕草ひとつひとつが息を呑むようで、静かな空気感が一層映える。
木村くんがハットを置いて、ジャケットを脱いで踊りはじめたその瞬間、観客が嬉しそうにわあっと湧くのだ。
色気と爽快感が同時にやって来るこの感じは、まさに木村くんが持つ天性のものだと思う。
そして木村くん自身も、嬉しそうに笑顔で踊っていたのが印象的だった。あの笑顔が木村くんらしくてとてもよかった。
『君は君のままで 前を向けばいいんだよ』という歌詞。
この曲をいつも聴けば、木村くんが応援してくれているような、ちょっとだけ自分自身に優しくなれるような、そんな気持ちになれたのを覚えている。



その他…

『短い髪』で剛がピアノの弾き歌いをしながら、慎吾と一緒にしんみりと歌っていたのが思い出深い。
『SMAPのポジティブダンス』では、会場も一体となって盛り上がったり…
楽しい時間はあっという間に過ぎていった。


さいごに

当時のレポを見ると、最後中居くんが「最高の誕生日でした!ありがとう」と言って去っていったと書いてあった。これはすごく嬉しかった。
でも今見ると「こんな言葉もう言わないだろうなあ。本心だったのかすら怪しい」と疑ってしまう 笑
中居くんからたくさん「ありがとう」が聞けたのは、腰痛もあっていつもより気持ちが優しくなっていたのかもしれないが、真偽は本人にしかわからない。

ただひとつ確かなことは、今や司会者おじさんの地位に収まってる彼も、そして4人も、自分よりも観客を喜ばそうとする立派なアイドル・エンターテイナーだったということだ。
5人はいかに観客が喜んでくれるかを、常に考え抜いていたのだ。


私は当時とても辛かったから、たとえ中居くんの発言が盛っていたとしても、心から「行ってよかった」と思えた。
自分にとっても【最高の誕生日】だったから。
中居くんの誕生日をお祝いし、(心のなかで自分の誕生日も祝い)そしてSMAPが楽しませてくれて、外へ出ることを手助けしてくれた。
思春期で生きている意味がわからなかったけれど【生きている実感】を確かに感じた。
「色々あるけど、また明日から生きよう」と思えた、本当に尊いライブ公演だった。

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