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【ライブ回想録】SMAP 2008 super.modern.artistic.performance tour 9月28日


はじめに~ライブに行くまで~


私は平成中期ごろ、SMAP大好きな小学生だった。
初めて見た『POP UP!SMAPツアー』のDVD。「SMAPのライブってあんなに楽しそうなんだ!」「どうしてもSMAPのライブに行きたい!」それがあの頃の私の夢だった。
しかし、小学生なのでチケットの取り方がわからず。

そのうち、ファンクラブに入らないとチケットが取れないことを知った。
親からは「うーん、ファンクラブはねえ…」と渋い顔をされた。
でも小学生の私は諦めきれなくて、何度も何度もお願いした。
「どうしてもライブに行って、SMAPを一度見てみたいから、お願い!」
それまで2年くらいSMAPを好きで居続けていた熱心さが親に通じたのか、晴れて2007年頃ファンクラブに入会したのだった。


でもなぜか、それまで毎年開催されていたライブが2007年のみ開催されず、年の終わりがきてしまった。なんで!?非常に残念だった。
そのことはメンバーも悔いがあったようで、インタビュー等で5人とも「来年はやりたい」と言っていた。
このことから私も「来年はライブに絶対に行く!」と決心していた。

念願のSMAPライブ


当時ガラケーで撮った東京ドーム入口


そして、2008年9月、ついにその日がやって来た。
私は、親と一緒に初めて田舎から東京に出てきた。

実はチケットを取るまでが大変で、ライブ自体急遽開催がきまってしまったからか、なんと電話予約だったのである。
何度も何度も電話をかけまくったのち、やっとチケットが確約できて嬉しくて飛び上がったことを覚えている。


さて、初めてのライブ。私は緊張していた。
ライブが始まって、オープニング映像が流れたあと赤いチェックのスーツを着た5人が、高台からゆっくりと降りてきた。

当時の雑誌記事より(これは9月24日初日公演)


今思うとSMAP5人が豆粒に見えて、あまりいい席ではなかった。
しかも、カメラがひゅんひゅん飛び交っていてよく見えない。(カメラ録り=DVD収録の日だったのだ。)
そのせいで、降りてきているのかさえよくわからないし、微動だにしない5人は人形?ニセモノ?という気持ちもあって、自分が現実をみている感覚がなかった。

でも、ステージに立って『弾丸ファイター』を歌い踊り始めた瞬間、確かに5人がそこにいる!と実感がブワッと湧いた。
私は確かに、SMAPのライブにいって5人を見ている。
小さい頃から憧れていたSMAPと同じ時間を過ごしているんだ!
そう思って嬉しくて嬉しくてたまらなかった。



ライブは、他のSMAPのライブに比べると、【ショー】の部分が大きかったように思う。
SMAPのそれまでの代表曲をシックに、大人風にアレンジしたものが多くて、それがまたお洒落でいいアレンジなのだ。
今でも覚えているのが、『$10』のおシャレなこと。
今思うと初参加の人間には少しばかり難易度が高かったかもしれないが、黒いマントのSMAPが、代表曲とアルバム曲を交互に大人っぽく歌い踊る様は、都会的で大人っぽくて、新しいSMAPを見せてもらっているんだなあと感じた。

慎吾が初めて担当したライブだったそうで、ライブを【ショー】に見立てるという慎吾にしかできない視点と演出は、実験的な面白い試みだったと思う。


慎吾といえば、初日に足を骨折してしまい心配していたのだが、このステージではそんなことを全く感じさせなくて、ただただ凄いなあ…と思った。だって普通にステッキを振り回しているんだもん。慎吾のプロ精神にも感心して、やっぱSMAPは凄いと思った。




フリートークの時間。
中居くんがオナラの音のモノマネをして、めちゃくちゃ爆笑した笑(細いオナラとか、大きいオナラとか細かい。これはDVDにも収録されていて、玄人芸だと思うのでぜひ見てほしい笑)
しかも、中居くんが昔、東京ドームで国家斉唱をしたことについての話になり、木村くんが「東京ドームが揺れた」と言えば慎吾が畳み掛けて「鳥がみんな落ちた」と言ったのがすごく面白かった…笑 SMAPのトーク力と連携プレーに感心したのを覚えている。



ソロ曲。5人とも個性が出ていて、どの曲も聴いていて楽しかったのだが、吾郎ちゃんの『Life walker』はカッコよかった。
元が洋楽なのもあって、雰囲気もひらひらのスーツも、青っぽいライトも吾郎ちゃんに似合う。
動くところと止まるところがピシッと決まっている吾郎ちゃんのダンスが、この曲ではすごく活かされているように感じた。


それと中居くんの『宮下がつくったうた』
どんな風に演出してくれるのだろう?と、CDを聴いたときから期待していたのだが、大勢のダンサーを引き連れての千手観音という期待以上のものだった。
一生懸命汗を流しながら歌う中居くんに感動したのも覚えている。
てっきり曲の最中にお笑いで流れるかと思っていたので、いい意味で裏切られた!
ちゃんと歌が終わってからお笑いに流してくれた部分も、ファン心理に答えてくれたように感じた。


それと、印象的だったのが、当時出たばかりの電動キックボードに乗りながら歌ったテクノ『ココロパズルリズム』。
この曲でなんと剛の電動キックボードが動かなかったのだ笑 
剛は何度も何度も動かそうと頑張って試みていたのだが、全然キックボードは動かなくて結局その場で歌っていた。
ここはDVDで見ると、剛だけまるで最初からいなかったかのように編集されて見事に映っておらず、なんとなくえぇ?と思ってしまった。あれだけ頑張っていたのに…汗


私はこの日、ライブの途中で会場を出て、寝台列車で帰らなければならなかった。
時間を気にしていたためか、おとなしめの曲が多かったからなのか…後半の記憶があまりないのだ。
あと数分で会場を出なければならない、と時計とにらめっこしていた。


その時、ちょうどアンコールになって、木村くんがトロッコに乗って近くにやって来た。
「木村くんが来てくれた!」と思ったその瞬間、当の本人は客席に向かって「来なよ!」という仕草をして、ライブを観に来ていたHey! Say! JUMPのメンバーをトロッコに乗せたのだ。
確か…来ていたのは薮くん、八乙女くんとか…。薮くんは顔を覚えていたのですぐにわかった。
私も急いでいたので「あれってもしかしてHey! Say! JUMP?」くらいにしか思えなかった。


Hey! Say! JUMPの皆にはごめんなさいなのだが、会場を後にする前に、せっかく近くに来てくれた木村くんを双眼鏡で覗いて見た。
すると木村くんが光って見えたのだ。つい「うわっ!」と声が出てしまった。
光って見えたっていうのは…うまく説明できないのだが、木村くんから紛れもない芸能人オーラが出ていて、それがすっごくまぶしかった。めっちゃキラキラしてた。

びっくりして母にも「双眼鏡で見て!木村くんが光ってる!」と言うと、母もすぐ覗いて見たのだが「うわっ!本当だ、まぶしい!」と言っていたので、感じたのは私だけではない。
照明の当たり具合がよかったのもしれないし、あの時他のメンバーは近くで見れなかったのでわからないけど、あれは多分スターのオーラだった。
今まで、あんな凄い【芸能人のオーラ】を感じたのは木村くんしかいない


その直後、すぐに席を立った。出口付近で『オリジナルスマイル』を歌う5人を確かに目に焼き付けて、急いで会場を後にした。

「SMAPのライブに行けたんだなあ…5人は豆粒だったけど、すごかった…夢が叶った…」と寝台列車のなかで、まだ子どもの私はぼーっとしていた。

次の日、スマスマで歌う彼らを見て「昨日のことは夢だったのかも…」と思った。
私にとってのSMAPは、ライブに行っても手が届かない憧れの存在のまま。

それでも、SMAPと同じ時間を過ごせたことは、まだ子どもの私にとってすごく嬉しかったし、大きな勇気になった。
そんな思い出のあるライブだ。

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