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【ドラマ一人観想戦】作りたい女と食べたい女(第1回)

ここから物語が始まったんですね〜(しみじみ)
まさかここまでドハマりするとは思いもしませんでした。


ドラマとは「引き寄せの法則」を描くもの?

それは1つの願いから始まった

「作りたい女」こと野本ユキ(以下、野本さん)は料理を作るのが大好きだ。SNSで自作の料理写真を発信しているが、その方向性に迷っている。(誰でも方向性には迷うんですね!)
本当は大量に作りたいのだが、それは叶わぬ望み。なぜなら、作ったとて自分は少食で食べきれないし、地元を離れ仲の良い友達も近くにおらず、振る舞う相手が特にいないからだ。だから、毎度自分が食べるだけのこじんまりとした料理の写真をアップするしかない。そして、吐露する。

「誰か私の料理、食べてくれないかな〜」と。

いつだって出会いは突然

そんな野本さんの目の前に、というかマンションの一つとんでお隣に、運命の相手が住んでた〜!笑 
私はドラマのこーゆー都合の良いところが大好きです。いわゆる「偶然の出会い」がやたらと多い。「そんな都合よく出会わんやろ!」といちいちツッコミを入れていてはドラマなんか見ていられません。というか、最近なんですけど、ドラマって「引き寄せの法則」を描くものなのかな〜って思うようになりました。なんかそうゆう風に考えたほうが素敵な世界だな〜ってより強く思えるのです。

で、野本さんの想いが通じたのか、マンションのエレベーターの前で大量のファストフードが入った袋(3袋も!)を両手にさげる「食べたい女」こと春日十々子(以下、春日さん)に出会うのです。

シーン∶エレベーターの中
野本、大量のファストフードを好奇の目で伺っている。
その気配を感じたのか、振り返る春日。
春日「あ、すいません、においますよね」と気を遣う。
野本「(軽く動揺)あ〜、いえ、全然ぜす、あの、なんかパーティーとかですか? いいですね」
春日「いえ、一人で食べます」
野本「…えっ」

運命的すぎるぅ〜!!!!!

「誰か私の料理を食べて欲しい」「できれば大量に作りたい」という素直な気持ち、願望を吐露したら、目の前にまさに私の料理を食べてくれそうな方が現れたのです!
これを「引き寄せ」と言わずしてなんと言おうか!
野本さんは、春日さんのことが気になってしまうのです。そりゃ、そうだよねー。

行動しなきゃ始まんねー

その翌日、会社でちょっと引っかかることを言われた野本さん。そのモヤモヤを晴らすのに、大量のルーローハンを作ってしまいます。

野本さんにとって料理は気分転換の手段でもあるのです。ほとんど無心なのでしょう、作り終え、到底自分一人では食べきれないその量に、自分で作っておきながら、こう言うのです。

「やってしまった…」と。

いやいやいやいやいやいやいや笑
無意識的にやっちまうって、結構ヤベー奴っすよね笑
しかも、一度や二度じゃないんすから笑
でもその一方で、こういうことって大事だよな〜とも思うのです。つまり、没頭できることがあるって最高じゃね?って。
それに春日さんの存在が野本さんの心のストッパーを緩めたのかも、なんて考えも浮かびました。

さて大量のルーローハンをどうしたものかと考えていたところ、外からなにやら足音が聞こえてきます。それは、春日さんの足音でした。
ここの描写は、どうやら原作にもあるようで、忠実に再現したのでしょうが、ここは少し突っ込ませていただきたい笑
いくら春日さんが大柄だとしても、防音対策もしっかりしていそうなマンションでそりゃないだろっつって笑
象くらいデカけりゃ、あり得るとは思うんですが、SEにしても普通の歩行音なんすよね。野暮な指摘なんすけど、悪しからず!

で、「このルーローハンどうするよ!あっ大食いの方が帰ってきたぞ!そうだ!食べてもらやええやん!」的な半ば強引とも言える野本さんの思考はこんな感じで、もうある意味、プチパニック状態。冷静な判断ができず、春日さんの家に突撃!隣の晩ごはんのヨネスケよろしく、インターフォンを何の躊躇もなく押すのでした。ポチッとな。

シーン∶春日の部屋の前
ドアが開き、春日が出てくる。
野本「(神妙な面持ちで)夜分にすみません。あのぉ、夕飯はおすみでしょうか」

いたって冷静でしたわ。パニックのはずなのに。いや、勝手に私がそう思ってただけなんすけどね笑

しかし、初めて会って少し会話しただけの人に昨日の今日で夕飯を振る舞うなんて、けっこう大それたことですよね。いくらお隣さんでも、いや、お隣さんだからこそ、ご時世的にも?都会の常識的にも?知らんけど、なかなかできないのではないかと思うのです。でも、勢いに任せて野本さんは突撃しました。すごい行動力です。
そして、自宅にまんまとおびき出し…いや、招き入れることに成功します。
ですが、ほとんど無表情の春日さんを目の前に、急に焦りだします。いや、まず、ほぼ初対面ってだけで気まじぃし、さらに表情が読めないとくりゃ誰だって焦りますわ!

シーン∶野本の部屋
食卓をはさみ対峙する二人。春日の前には大盛りのルーローハンがある。
春日「……」
野本「あっ、すっすみません、なんか、気持ち悪いですよね、片付けます」
と、ルーローハンを片付けようとする。

その時です。

春日「本当に、私が食べていいんですか?」

やっとこさ口を開いてくれました、春日さん。ためたよね〜。焦らすよね〜。

野本「えっ、はいっ、あっもちろん。あ、というか、食べていただきたいんです」
春日「私に」
野本「はい」
春日「では、ありがたくいただきます」
野本「はいっ、どうぞ」

そして春日さんはおろしていた長い髪をゴムで1つに束ね、おもむろに食べ始めます。一口ほおばり、それがなくなったら、もう一口、と。またしても野本さんは気まずくなります。『えっ?無言!?美味しいとかなんか感想ないん?』みたいな。

でも、その困惑も一瞬にして吹き飛びます。

春日さんはただルーローハンを食べることに集中していただけだったと気づくのです。いや、ゴムで髪を縛るところで、その意気込みは十分伝わってきましたよ。

山盛りだったルーローハンが、みるみる春日さんの胃袋におさめられていきます。そして、それを見ている野本さんの心の声が聞こえてきます。

野本「どんどん減っていく山盛りのルーローハンを見ながら、どうして作るのが好きなのか思い出した。

私は、いいお母さんになりたいからとか、いい奥さんになりたいから料理をしている訳じゃない。

私はただ美味しいものをたくさん作りたくて、美味しいって食べてもらいたくて。

だから、ずっと探していたんだ、

一緒に、お鍋を空っぽにしてくれる人を」

ようやく気づけた自分の本心

野本さんが本当に求めていたことに気がつく瞬間です。マジで胸熱な初回のクライマックスです。

ただ願うだけでは、この境地には到達できなかったことでしょう。

野本さんのスゴイところは、なんと言ってもその大胆な行動力だと思うのです。自分ではその凄さを分かっていないようですが。

春日さんとの出会いは確かに運命的でした。しかし、次に何か行動しなければ出会いは単なる出会いでしかありません。ただ、出会っただけです。道ですれ違うのとなんら変わりません。その出会いを活かすも殺すも自分の行動次第なのです。

野本さんは持ち前の行動力を発揮しました。その結果「大量に作った自分の料理を食べてほしい!」という願いが叶ったのです。いわゆる願望実現ってやつです。そして、願いが叶っただけでなく、自分の本心にも気づくことができました。

「私はなぜ料理が好きなのか」「私はなぜたくさん作りたいのか」

単純に「楽しいから」とか、「SNSで映える」からのような理由だろうと野本さん自身も思っていたのではないでしょうか。

でも、その裏に隠れていたんです。自分の本当の気持ちが。

これは野本さんが自分の心を見つめることをしたからであり、そのきっかけは春日さんがくれたと言っても良いでしょう。

ふぅ〜…第一話だけでもうすでにお腹がいっぱいになりそうです。
私が深読みしすぎているだけでしょうか。

シンプルにまとめるとするならば、「野本さんが大量にご飯を作って、それを春日さんに食べてもらうだけの話」に……ってなるけど、深読みしていこうよ!

お粗末さまでした!

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