#34 散文「かわ」

天井一杯に敷き詰められた雲

滑り流れ着く先には何もないと知りながら

私も心も全てを風にまかして流れるままに

私にふきこまれた風でまだ少しばかり動ける気がした

私を繋ぎ止めるものは見えないもので

見ようとするものでもなくて

どうもそれには逆らえるものでもなくて

所有から抜け出す流れるもの

生きるとは流れること

死も流れること

もっと自然に、もっとも自然に

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