遺伝子は環境で変化する

世界野生生活保護基金(WWF)顧問の女性研究者シーア・コルボーン博士他2人で共著の「奪われし未来」。

この本で明らかにされたのは、身体各部位間のコミニケーションを取り持つホルモンをはじめとする化学メッセンジャー(化学伝達物質)が人間と他の生物の営みにどれだけの大きな影響を持っているか、そして環境ホルモンの問題性を明らかにしました。

DNA遺伝子はタンパク質を、作れという指令を持った物質的な設計図です。
DNAはいわば記憶媒体にすぎず、じっさいにそれを再生して、音楽や映像を出力するレコーダーは、自ら呼吸し、我々を生かしてくれている細胞なのだと言う。

細胞というレコーダーこそが複雑で、細胞はDNAという記憶媒体の中の自分の読むべき場所を読み取り、生化学的反応を起こして、タンパクに翻訳してくれている。細胞の役割がなかったらDNAは、絵に描いた餅になる。
そして、身体各部位のコミニケーションを取り持つホルモンを、はじめとする化学メッセンジャーは細胞と環境との相互利用により影響を受け、細胞はその出力する音や映像を変えている。

遺伝子の設計図とは、胎児を形作る要因の一つに過ぎず、建物を建てる行為も設計図に負けず大切であり、赤ん坊の知能や遺伝子だけでなく、発育のポイントとなる時期に脳に供給される甲状腺ホルモンに左右される。

つまり、DNAがもたらす性質は、内在する特性としてよりも、細胞や化学メッセンジャーの働きを考慮し、DNAとは外部環境と複雑な相互作用をしながら働くものであり、環境により、DNAは変化する一律一定のものではない、とされると述べる。

ガンなどは、遺伝が原因ではない。生後の後天的な要素。生きている人の環境と習慣に大きな要因がある。

真の病気の要因は、人と環境の総体として理解しなければならないと言う。


ネイティブ・アメリカンの教えにある。
ヒーリングでは、健康とは、全体化である。

自然と人間や生き物を区別するのでなく、体の部位を区別して見るのでなく、総体として全てを全体化して見る事が、健康につながる。と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?