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◆ 話のネタ ◆ No.14『半沢直樹のドラマは本当?メガバンクの実態』

 前職が、銀行員だったので、IT業界へ転籍時、半沢直樹のドラマ放映中に、お客様との打合せ時に『倍返しだ!』とか、良く言われました。 その時、ドラマを見ていなかったので、何のことか全く分からなかったので、半沢直樹のドラマを見て勉強しました。(池井戸 潤氏の小説は、読んでいました)
 
 だいたい銀行用語に『倍返し』という言葉は、ありません。『だいて』とか『して』とかは、あり『だいて=代金取立手形の略』 『して=支払手形の略』とか。 但し、『倍返し』は、不動産取引では、使います。
 
例えば、1億円の土地を購入する場合、普通手付を1割10百万円支払って、その土地を押さえます。 本決済までの間に、売主側の都合でその土地を売ることができなくなった場合、買主に手付の10百万円と違約金として同額の10百万円を支払うので、合計20百万円となり倍返しとなります。
 
 ドラマの半沢直樹は、歌舞伎役者が多く、顔芸、オーバーアクション、大声での罵倒が強調された世界が演じられていましたが、実態は、真逆です。 きわめてクールに、慇懃無礼に、場合によっては、にこやかに、ささやくような声で強烈な皮肉を言ったり、最後にどんでん返しが行われたりします。(ドラマ的には、地味かも?)  ・・・・ちなみに、雨の中の土下座で許して頂けるものならなんぼでもすると今でも本気で思っています・・・・
 
 以前、ある地方銀行さまへ当社(IT会社)のミスがあり開発メンバー2人と営業の私でお詫びに行きました。その時、非常に穏やかに、冷静に強烈な皮肉を言われて、営業としては、『ほんとうに、激怒されている』と強く感じました。 その後、開発2名と遅い昼食をとったのですが、彼らの会話が『怒ってなかってよかったなぁ~』 『ほんま滅茶苦茶怒られると思っとったけど、全然怒ってなくて良かった~』 『??????・・・確かに声を荒げることも机を叩くこともなかったけど、一体何を聴いていたの????』 
 
 現実の半沢直樹の世界では、例えば、お客様に貸金金利のアップの折衝を実施した時、ある力のあるオーナー社長の場合、『■■社長、今回併行も〇〇〇の状況であり、誠に申し訳ございませんが、金利を0.125%引き上げをお願いしたいのですが・・・・』 『そうだよね~、銀行さんもバブルが弾けて大変だ、よっしゃ分かった、どこに印鑑ついたらいい?』と笑顔で、利上げの書類にすぐ印鑑をついて下さり、『よくあの厳しい社長、応諾していただけたなぁ・・・良かったぁ~』と帰店した翌日、振込が入ってきて、貸金全額返済となり取引がなくなった。
 
 また、仕事がほんとうにハードでつらく厳しい時に、上司が静かにそばにやって来て、優しい声で『◆◆君、しんどいか? しんどかったら遠慮なくしんどい言うてくれ。 しんどくない部署へ明日からでも転勤させてあげるから・・・・お前の代わりは、なんぼでもおるから・・・(学卒同期約160人のうち、半分は、早稲田、慶応、旧帝国大学卒)』と耳元で呟く世界なのです。
 
 また、法人営業担当部門では、毎朝8時5分前にメンバー全員で立ったまま本日の注意事項の情報共有をして部長室に8時から順番に昨日の報告に入るのですが、ある日、融資課長が目の前で仰向けにバターンと倒れた、思わず『大丈夫か?』と大声で叫んだと同時に心の中で『・・・目の前で倒れたのに大丈夫な訳ないだろ、何てバカなこと聞いてるんだ!・・・』と思った時、仰向けで、痙攣しながら、真っ青な顔で『・・だ・だいじょうぶ・・・です・・・』と融資課長が返答した姿は、今も忘れられない。 

 でもこんなの半沢直樹でやったら、『なんぼドラマでもやりすぎやね!』となるだろうが、現実には、もっともっととんでもないことが起こる。
 
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