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これ、誰が喜ぶんですか(ナイン・インチ・ネイルズ 「ブロークン」)

CDプレイヤーにセットし、再生ボタンを押す。
1~6曲目まで、ゴリゴリの素晴らしい曲が並ぶ。
7~97曲目まで、無音トラック。(しーーーん。)
98~99曲目、ぬるめの素晴らしい曲が並ぶ。

全99トラックで構成されたEP、ナイン・インチ・ネイルズ「ブロークン」(1992)。


98・99曲目はシークレット・トラック扱いみたいなんですが、
これ、誰が喜ぶんすか笑
これ、誰が喜ぶんすか、といってツッコミを入れて楽しむべきものなんです。これは。
こういう部分も含め、全編にわたってトレント・レズナーさんのクオリティ・コントロール力、まじ半端ないです。

僕はこの作品のアナログ盤を持っているのですが、
B面は音楽は収録されておらず、その代わり、がっっっっつりとキズが付けられているんです。かっこいい!どういう発想だよ!

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プリンスも「ラブセクシー」(1988)を出した時、CDフォーマットについては、曲ごとにトラックが飛ばせない仕様(アルバム1枚で1曲)でリリースして、話題(というか迷惑)になってました。(彼がいかに「アルバム」という形態に思い入れがあるかは、後の発言からも分かります)

こんな感じで、新しいアートフォームを模索しているのか、単なるいやがらせなのか、分からないものって色々あります。大衆性と実験性の両立ってむずいですよね。

もし僕が作品(アナログ)をリリースするなら、こんな形態がいいかな~と夢想します。

・わざと反りまくってるアナログ(反りも音源の一部として楽しんでくれ、的な)
・全編逆再生で収録されているアナログ(ターンテーブルでかけながら手で逆回転させるとちゃんとした曲になる、的な)
・アナログの溝にアロマが塗り込まてれいる(すげーいい香りを楽しめるが、レコード針がめちゃ汚れる、的な)

誰も喜ばないことを考えるの、楽しいですよ

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