事例No.1 2階建て 約160㎡ 5LD・K
このnoteでは、とある住宅の間取り図をトレースし、満足及び残念ポイントを検証します。事例№1は実家を題材としました。
※間取り図は、寸法・方角・室名等の抜けがありますが、ご了承ください。
建物の概要
構成:家族2人(最大6人)
敷地条件:敷地西側に道路
規模 構造:2階建て 160㎡ 軽量鉄骨造
築年数:約35年
リフォーム歴: 水回り(トイレ・風呂)
満足ポイント
洗面所の出入りが便利。玄関ホールからキッチンまで抜けられる。
西側の窓 夕方まで2階のホールを明るく照らす。
北側の窓 1年中安定した光が入る。 南面の洋室との換気に有効。
残念ポイント
南側にトイレ。玄関の脇=来客があると出入りしにくい。
リビングの窓。窓のサイズが部屋の割合に対して小さいので、日中も薄暗い。またリビング前に洗濯物干しスペースがあるため、窓からの景色は洗濯物。
作り付け家具がないため、大きな食器棚で占領されている。
現在は納戸。大きな空間だがうまく活用されていない。
間取り図からわかること
全体的に収納や造り付け家具が少ないので、部屋は持ち物が溢れる状況。 →持ち込む予定の家具や所有物のヒアリングで、収納の数・場所を把握できそう。
洗濯物問題。晴れたらリビングの前に干す。雨は室内の至ることに干す。→洗濯機が乾燥機機能があるか否かでも、家事動線が大きく変化するし、誰が家事を回すかでも異なる?
大きな空間があっても、上手く機能しないと住みにくい。
そこに住んだイメージまで膨らませないといけないのですね。
終わりに
持続可能な住まい・・・?
間取り図を眺めながら、住宅ローンが払い終わる30~35年後の住まいを考えて家を買う人はどのくらいいるのか、ふと思いました。
時代は持続可能な〇〇と訴求していますが、住宅で再現性はあるのか疑問です。長期使用できる資材を使った高性能の空き家が増加するだけではないか・・・?なんて考えてしまいます。
実際に、実家は住む人数も室の用途も変化して空き部屋がありますし、なんだかやるせない気持ちになります。
そんなお節介?な気持ちが、自分に住宅設計が向いてないと考える一因でもあるのです。
そのお節介な気持ちを、一級建築士だから見えること、伝えられることを磨き、自分なりの正解を見出したいと思います。完全に趣味ですが。
(その前に図面をもう少しキレイに描きたい。記事にして見ると未完成さが嫌でも目につきますね・・・)
家と向き合って
今回、実家を題材としていますが、私は間取りに不満があったわけではありません。22年間住んだ大切な実家です。
この先、両親はこの家で生活があります。
不便に感じているところがあれば可能な限りアドバイスしたいと思います。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?