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【おうちで発酵・漬物】#2 きゅうりの古漬けからキューちゃん風パリパリ漬け

我が家は週末昼にカレーを食べることが多い。そのため福神漬けを作って常備するようになり、似た作り方のきゅうりのキューちゃん的パリパリ漬けも何度か試した。
…が、期待したパリパリ度には仕上がらなかった。味は悪くないのだが、皮の辺りにもっと皺が寄りパリパリするのを期待していたためなんだか物足りず、どうすればあの皮しわしわのパリパリに??と各種情報を探したところ、きゅうりの古漬けからパリパリ漬けを作る方々のブログや記事に行きついた。なるほど!それは美味しそう&パリパリになりそう!是非やってみたい!!

という訳できゅうりが安い時に古漬けいっぱい作ろう♪とうきうきしていたが、今夏はきゅうりが安くならず、キロ単位で漬けるには少々勇気が要った。なにぶん初めてだしきゅうりは腐りやすい。失敗した時の惨状を考えると二の足を踏んだが、ともかく夏の間にそこそこ安いきゅうりを計2.6キロ購入し、8/26に下漬けを行った。

10%の塩をまぶしながら樽に重ねてしっかり重石をし、3週間ほど経ち水が抜けぺったりと平らに、色も変わった頃合いで漬け水を捨て、きゅうりを洗い水気を拭き取って本漬けに。この時も10%強の塩を使い、使用する塩は計20%(20%程度の環境にする)。呼び水も濃いめにする。
これを守ると腐らない…らしいが、ポイントはどこまできゅうりの水分が抜け、周りをしっかり塩が覆うかだと思う。本漬け中に余分な水が出れば腐敗の原因になる。だから重石と、下漬け中にできるだけ水分を出すことが重要と考えた。

しかし今夏は暑かった。とにかく暑かった。故に屋内で樽漬けする間にだんだん不安になって来て、1ヶ月下漬けするつもりが1週間早め「まあ色も変わってるし匂いもそれっぽいしいいだろう」と本漬けへ。

4Lタッパーに漬物袋を広げ、塩を振りつつきゅうりを重ね、袋の口をねじって緩く閉じ重石をする。1週間経っても水は出なかったので、重石を外して改めて袋の口を結び(空気は抜く)、容器の蓋をして数ヶ月。腐ったらそういう匂いがして来るだろうと思いつつ時々様子を見た。
先月辺り少し水が出たのか、袋内が湿っているのを確認したが開封する勇気がなかなか出ず、数日前にとうとう!私は開けました。

8/26(土)に漬けたきゅうりの、12/14(木)の姿

よかった、腐ってない。その徴候も出ていない。袋の中から今回使う分だけ取り出し、残りは元へ。本来年単位で保存はきくはずだが、この状態では多分そこまでもたないだろう。それに次の古漬けを作るまでに使い切ると思う。それくらい、古漬けから作るパリパリ漬けは美味しかったのだ。

できあがりです

いやーびっくりした。生のきゅうりで作るのとは全くの別物。色も違うし匂いや味の染み方も違うし、何より食感が全然違う。噛むとパリパリと心地良く、奥から生姜の香りも漂って来る。これですよこれ。求めていた通りの見た目と食感。うれしい。
それに味も違った。長期間塩漬けしたのを塩抜きして味付けすると、こんなにも深い味わいになるのねとしみじみ感心。月日と手間はかかったが、市販の漬物にこの味はない。これが自宅で作れるなら私は繰り返し作る。だって美味しいもの。
という訳で、今回の古漬け⇒パリパリ漬けの手順です。

《きゅうりの古漬けから作るキューちゃん風パリパリ漬け》作りやすい分量
①きゅうりの古漬け(6本分、約550g使用)を洗い、7〜8mm厚さに刻む。薄すぎると食感が弱いのでやや厚めをおすすめ。

②ボウルにたっぷり水〜ぬるま湯を張って塩抜き。途中何度か水を替え、半日程度じっくり浸水する。

ここでしっかり塩を抜くのも大事なポイント

③ここが最重要。全力で脱水する。私は漬物器を使ったが、驚くほど水が出るので何度か捨て、都度ギューッと圧力(または重石)をかけてこれ以上絞れないところまで来たら手で絞る。元の重量の半分くらいになります。

④小鍋かフライパンに漬け汁を煮立て、脱水後のきゅうりを1〜2分煮る。漬け汁は以下の分量。生のきゅうりのパリパリ漬けや福神漬より味付けは薄め。私は甘くない方が好きなので、砂糖は参考レシピの半量にした。この分量だと甘くはないがまろやかさは出る。
・醤油 80cc
・酢、みりん 各30cc
・砂糖 大さじ1.5
・刻み生姜 お好みで(私は多めが好き)
・赤唐辛子 お好みで

太いきゅうりの中心がスカスカで穴になっていた。ここにしっかり漬け汁を染み込ませたい

⑤穴杓子等で具材のみ取り出しジッパー袋に入れ、漬け汁は再度煮立てて袋のきゅうりにかける。炒りごまを振り、粗熱がとれたら袋を閉じて(空気は抜く)冷蔵庫へ。1日以上経ってからが食べ頃。

きゅうりのみ取り出したところ。ごまは多めが美味しい。この上から熱い漬け汁をかけ、冷ましながら味をしみこませる
きゅうりを煮る際沁み出た水分を飛ばすため、これぐらいの状態で1~2分煮立たせる
漬けてから1日経ったあたり。味しみしみ、パリパリで美味しい

きゅうりってすごいですね。長期の塩漬けに耐え、塩抜きと再度の脱水にも耐え、さらに醤油で煮られて美味しくなる・・・生命の尊さを感じる。
今年は白瓜も漬けたしへちまや冬瓜もたくさん食べたし、瓜科の野菜たちにはたいへんお世話になった。これからも末永く仲良くして行きたい。

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