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梅仕事中の急な気温上昇(による意図せぬ発酵やカビ)に気をつけよう(十郎梅その2)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月19日)

梅雨真っ最中だというのに天日干しができてしまうほど、ここ数日天気が良い。気温も高い。天日干しを始めた金曜以降は軒並み夏日~真夏日で、これまで長袖で生活していた私も、気付けば自然と窓を開け、Tシャツ1枚で過ごしている。

これだけ気温が上がれば当然室温も、常温で塩漬けしている梅の温度も上がっている筈で、塩分を控えて漬けていた分が微妙に発酵しかけている。

ひとつは梅シロップ。
塩が入っていないので当然かも知れない。それにしても土曜日の夕方にはそんな兆しは全くなかったのが、日曜の夜に見たらファスナー袋が膨らみ、中が泡立っていて慌てた。
とにかく空気を抜いて冷蔵庫へ移し、翌日実を除き液体はボトルに移した。味見した感じではシロップは美味しく出来上がっているようなので、なんとかセーフか。
(後記:セーフでした。シロップはこの後ソーダ割にしたり、他のドリンクに入れたりして美味しく消費)

慌てていてその際の写真撮ってなかったのでこれは梅シロップではなく「シロップ煮」の梅(おいしい)冒頭写真もシロップ煮です

もうひとつは塩分8%で漬けていた十郎梅。
市販の美味しい梅酢にひたひたに浸かっている分と、より梅酢を多く使った分には特に変化は見られないが、この分だけどことなく梅酢が濁りかけているような。どことなく泡立ちかけているような。袋は確実にやや膨らんでいるのでこれも空気を抜き、とりあえず冷蔵庫へ避難。

8%で漬け、常温に置いていたのはこれだけ。後は冷蔵庫…というかワインセラーに入れているので大丈夫そうである。

当初は塩漬け中の梅は全て冷蔵庫またはセラーに入れていた。
だが一度に多くの種類を漬け過ぎているのでワインセラーの中がほぼ梅(もっと言うと夏に虫がつきがちな乾燥豆やパスタも入ってワインの居場所がない)。
それもどうかと常温に戻したのだが、やはりちょっと暑くなると駄目か・・・。

私は現状梅干し・梅漬けの減塩にはそれほど拘っていない。減塩するために半端に甘さを加えるくらいなら、しっかり塩を使って梅干しらしい旨味を引き出した方がずっと好き。
故に知りたいのは「塩分何%なら塩の旨味で美味しく感じ、かつ常温長期保存&熟成が可能か」。特に梅干しは本来長期保存を前提とするので、いつか三年くらい熟成させてみたい。

梅仕事の参考にさせてもらっているサイトやチャンネルは複数あり、ある居酒屋さんチャンネルでは10%あれば常温で大丈夫と説明していた。業務用の大量漬けでそうなのだから、家庭でもきちんと消毒すれば大丈夫かな?

この後スタンダードな梅干しを作る際、塩分を10%にするか12%にするか或いは15%かで迷っていて、今後梅干し向きの梅を入手した際にはその3通りで比べてみたいと思う。

<2024年3月時点の後記>
この後12~15%で梅干しをいくつかの品種で漬け、現在日常的に食べている。まだ一年未満だが、やはり15%で漬けたものが最も梅干しらしく感じ、それより塩分が低いものは果実味があってフレッシュな感じ。それもそれで悪くはない。

梅干しは低塩で漬けると果実っぽさがやや残る感じに仕上がり、しっかり塩をきかせるといわゆる梅干しらしい、塩と梅が渾然一体となった味わいになる。フレッシュな感じが好きなら、その目的で低塩で漬けるのもありかも。
一方で、漬けたその年に梅干しとして美味しいのは、塩分10〜15%ぐらいかなと現時点では思う。当初は8%でも漬けていたが、その後手作り梅干しに慣れると8%では梅干しとしての旨味や味の複雑さが物足りなく感じる。
熟成が進めば塩はより角が取れ、丸みを帯びた味になって行く。故に梅干しは1~3年熟成が美味しいと言われているようだ。
今年は18%や20%も試し、できれば塩も変えようと思っているので、仕上がりの印象がまた変わるかも知れない。

なお、シロップ発酵事例に関しては、発酵したらパン酵母に使うのもありかなと少し思っている。実は発酵したのはシロップだけでなく、この後仕込んだ梅味噌でも同様の事例があったためで、砂糖やはちみつを使ったものは(発酵させない場合)ちゃんと冷蔵保存しなければと身に染みた。

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