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【今週の週末ごはん】#30 那覇の食堂「三笠」風沖縄ちゃんぽん、卵液しみしみ麸ちゃんぷるー、バジル入りにんじんしりしり、香味だれのお刺身サラダ

この週の土曜日はゴーヤチャンプルーが食べたくてつくり、翌日曜も「沖縄ちゃんぽん」が食べたくなった。
我が家で「沖縄ちゃんぽん」は2種類ある。そもそも沖縄ちゃんぽんとは、野菜とポークを炒めて味付けし、卵でとじた具をごはんにかけたボリューム満点のごはんもの。野菜がたくさん食べられて美味しいのでよくつくるが、同じほど気に入っているもう1つの沖縄ちゃんぽんがある。
それがこちら。

◆食堂「三笠」風沖縄ちゃんぽん

紅生姜も本来ないけど好きなのでのせます

この日は気が向いて干し椎茸も入れているが(入れると美味しい)、本来は入らない。材料はひき肉、玉ねぎ、卵と、あれば青ねぎ。気張らずにつくれる。
那覇の人気食堂「三笠」の名物メニューで、2年前に現地で食べてとても美味しかった。玉ねぎのシャキシャキ感と味付けのほんのり甘い感じがあとを引く。

こういうサンプル良いですよね

その何年か前にコザの食堂で食べたちゃんぽんと比べると、明らかに流派が異なる。というより、「三笠」のちゃんぽんは他では見ない独特なものだ。一度食べると忘れられずにまた食べたくなる懐かしい感じの味。

こちらがコザのちゃんぽん。かつちゃんぽんを注文したのですごいボリューム

材料は非常に単純だし、真似してつくれそうと思って調べると、家庭向けと思われるレシピが掲載された新聞記事が見つかった。やや古い記事なので、店の場所も外観も現在とは異なるがそれだけに良い資料。

私がつくる時は、玉ねぎはみじん切りよりやや大きめにダイスカットしてひき肉(豚でもあいびきでも)と炒め、かつおベースのめんつゆ、または「ほんだし」をベースにみりんと醤油を加えて味付けし、卵でとじる。つまり親子丼のつくり方と限りなく近い。

子供の頃、秋田の実家では新鮮な鶏肉が手に入らなかったので(秋田市内に出れば簡単に買えたが、近くの商店で買える肉や魚はごく限られていた)、常に買える豚ひき肉と玉ねぎで「親子丼(正確には他人)」がつくられた。一時期兄がそれを非常に好み、祖母がそればかりつくるようになって付き合わされる私は大分辟易したものだが、そういえばあれに近いなと今回つくっていて思い出した。
それくらい子供や男子にも好まれる味で、「懐かしい」と感じたのはその記憶のせいかも。

簡単で美味しいので、夏休みのランチなどにもおすすめです。

◆長岡麩の麩ちゃんぷるー

沖縄麩は本来軽くてふわふわしているが、我が家で常備されている麩はがっしりとした長岡の車麩。故に本来とはずいぶん違うボリューム満点のひと皿になってしまったが、美味しかったので良し。

ちゃんぷるーなのでもやし、にら、キャベツは入れたい。にんじん、椎茸も入れると美味しい。だが最大のポイントは「戻した麩に卵液を存分にしみこませ、最初に焼き付けてふわふわこんがりにしてから他の具と炒め合わせる」こと。残った卵液で最後にとじる…はずだったが車麩を入れ過ぎて卵を吸い切ってしまった。まあ美味しかったので良し。こちらも味付けは塩こしょうでも、めんつゆを使っても。

◆バジル入りにんじんしりしり

沖縄料理でにんじんを食べるならやはりにんじんしりしりかな、とせん切りにし、じっくり炒めてノンオイルツナを加え、またしてもめんつゆ(最近「しぶそばのつゆ」がお気に入り)で味付け。気が向いて最後にバジルの葉を何枚かちぎって加えた。
中国・台湾料理でも炒め物に(少々種類は異なるが)バジルの葉を使うので、沖縄料理にも全く違和感なく、爽やかで美味しく仕上がる。変化をつけたい時におすすめです。

以降は沖縄以外の料理。

◆十六ささげのごま酢味噌和え

十六ささげは直売所等で見つけると必ず買う、好きな夏野菜の一つ。いんげんと似た見た目だが食感も味も違う。この日は味噌味で食べたくて、愛知・三重あたりの郷土料理を真似てみた。
さっと茹でてすりごま、酢、赤味噌、砂糖、みりんを混ぜた和え衣と合わせる。いんげんで同じようにつくっても美味しいけれど、やはりささげは食感が良く、優しい味で好き。

◆お刺身サラダの中華風香味だれ

生野菜(レタス等歯ごたえのあるもの)とお刺身が食べたくて、両方を合わせたお刺身サラダに。先に味付けすると野菜から水が出るので、野菜と刺身は別々に冷やしておき、食べる直前に盛り合わせて中華風の香味だれをドレッシング代わりにじゅっ!とかけて供する。

香味だれは刻んだ生姜、にんにく、ねぎ、ごま油、醤油、酢、砂糖、いりごまを好みの割合に合わせてフライパンで熱し、熱いうちにサラダ(特に刺身の部分)にかけて食卓へ。これも夏向きで美味しい。野菜はレタス、ルッコラ、バジル、トマトを使った。

この週は遠征から戻った直後で、その時食べたいものを迷わずつくってこうなった。
ワイン仕様の普段の週末ごはんは何日か前に献立を組んでおき、当日に体調や気分で調整する場合が多いが、その時食べたいものをつくって食べるのは食いしん坊の私にとって何よりのリラックス法であり健康法でもあると思う。
暑いとやはり沖縄料理が美味しいですね。

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