【今週の週末ごはん】#32 真夏のあっさりボルシチとディップ祭り、天橋立オイルサーディンでつくる「いわしバター」は罪深い味
暑さで体力を消耗し続ける時期、久々にボルシチが食べたくなった。ボルシチにはライ麦パンやバゲットのようなシンプルな食事パンがとても合う。そのパンに合わせた副菜を考えていたら、我が家で時々開催されるパン祭り的献立になった。
◆野菜とひよこ豆のボルシチ
だし用に微量の牛肉を入れているが除いて作ってもよく、その場合はヴィーガン対応食になる。私はボルシチには肉を入れない方が好きで、ひよこ豆を加えてつくることが多い。
材料は炒める順番に玉ねぎ、にんじん、ビーツ(生でも水煮でも)、乳酸発酵させたキャベツ(市販のザワークラウトでOK)、じゃがいも、ひよこ豆、生または缶詰のトマト、ローリエ。ここまでの材料で煮込んだ後、仕上げに塩とすりにんにく。玉ねぎとキャベツ以外はグレイザー(四面チーズおろしの大きな面、しりしり用のおろし器)で繊維を破壊するようおろして使う。
詳しい材料とつくり方は過去エントリのこちら。
◆ディップ3種
「パン祭り」の時はパンに塗って美味しいディップを何種類か用意することが多く、今回は上からいわしバター、ジャジキ(トルコ・ギリシャ風きゅうりとヨーグルトのペースト)、エリオサラタ(ギリシャ風レンズ豆と黒オリーブのペースト)。どれも美味しく、おすすめだが中でもオイルサーディンとバター、レモンだけでつくれるいわしバターは簡単でちょっと驚く味。
・いわしバター
オイルサーディンの油を切り、フォーク等で粗くつぶしてレモン汁をかけ、バターを加えてふんわり混ぜ合わる。冷やすとより味がなじむ。
だいたいの分量は、オイルサーディン1/2缶に対してレモン1/2個、バター20g。オイルサーディンとバターの割合はお好みで増減させても。
単純な材料を混ぜ合わせただけなのに、もっと何かしたような味で大変美味しい。バゲット、ライ麦パンのどちらにも合う。
・ジャジキ
プレーンヨーグルトは水切り。きゅうりは西洋おろし器でおろして塩を振り、水気をしぼる。これらとすりにんにく、お好みでミントかオレガノ少々を混ぜ合わせる。レモン汁を少々加えてもよい。これもパンとの相性が非常によく、特に食パンのトーストにたいへんよく合う。
・エリオサラタ
茹でたレンズ豆、黒オリーブ、アンチョビ、オレガノ、パセリ、レモン汁、すりにんにくを混ぜ合わせる。配合はお好みだが、今回はレモン汁を入れ過ぎてやや水っぽくなってしまった。
これはパンにも、パスタソースにしても、チキンや魚のソテーのソースにしても美味しい。かなりギリシャっぽい味。
どれも美味しくできたが、やはりいわしバターが強い。美味しいオイルサーディンを使ったからでもあるし、なにぶん油漬けにしたいわしの油を取り除き、さらに身に覚えのないバターと混ぜ合わせるという実に罪深いレシピ。くせになる美味しさだ。
オイルサーディンはこちらを使用。綿実油がさらっとしていて使いやすく、全体的にあっさり味なのが気に入って買い置きしている。
◆スモークサーモンときゅうりのタルタルサラダ
疲れているとスモークサーモン+玉ねぎのサラダやマリネが食べたくなる。今回は刻みゆで卵に白ワインビネガー、マヨネーズ、微量の砂糖と塩コショウを混ぜたお手軽タルタルで和えたサラダに。卵っぽい味がよく合って美味しい。レモン汁をかけるとさらに美味。
◆茄子のポルペッテ
この手の野菜だんごはギリシャにもいろいろあってどれも美味しいけれど、今回はイタリア風によりシンプルにつくった。
茄子はへたを取って数分茹でて粗みじんに切って軽く水気をしぼり、みじん切りの玉ねぎ、おろしたパルミジャーノとつなぎに小麦粉少々を混ぜ、成型して小麦粉を軽くまぶし、ハンバーグと同じようにフライパンで焼いた。オーブンで焼いても、または揚げてもよい。
つなぎに卵も入ることが多いが今回は割愛。ハーブやアンチョビを入れても美味しいし、今回のようにごくシンプルな材料でも美味しい。
トマトケチャップが割とよく合う。パンにはさんでももちろん美味しい。
合わせたワインは最近お気に入りの銚子醸造「チョウシ・キュベ」。これを飲みたくなったのは、いわしバターをつくったからかも。
暑い時期は青魚もよく食べたくなる。いわしバター、鯖缶でつくっても美味しいかな?
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