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吃音とプロソディ


こんにちは、AsianSTです!



今回は『吃音とプロソディ』

をテーマにお届けします!😊



前回、プロソディの重要性ということを

お話したのですが、今回も引き続きですが、

今回は、プロソディは吃音とどう関連しているのか、

というお話になります。



初めて読まれる方もいるかもしれないので、

プロソディについて簡単におさらいしてみます。



プロソディは話し言葉の中の、主に

リズムとイントネーションの部分のことを指します。



例えば、『雨』という言葉一つとってみても

下記のように抑揚が変われば、相手に伝わる意味も変わってきます。

 


 『雨?』(疑問)

 『雨!』(驚き)

 『雨~』(落胆)

 『雨~!』(喜び)



プロソディそのものを文字だけで伝えるのは、なかなか難しいのですが😓

大事なことは、私達はプロソディを土台として、相手に意図を

伝えているということです。



『雨』という言葉だけがそこにあっても、抑揚がなければ

その人は何を訴えたいのかがよく分かりせん。



逆に言えば、母音『あ』だけでも

豊かな抑揚が伴っていれば、意図を伝えることは可能です!



前回の復習みたいですが、少し載せておきます↓



『あ~~』(泣く:お腹すいた)

『あーあー』(要求:おもちゃ取ってー)

『あ~あ~』(喜び:だっこされて心地よい)



今度は、吃音についてです。

吃音は話しことばのリズムの障害と言われています。



ご存じの通り、吃音では様々な症状が現れます。



発話の際に、はじめの音を繰り返す

”連発症状”(ご、ご、ご、ごはん)



はじめの音を引き伸ばす

”引き伸ばし”(ごー--はん)



言葉が出せずに間ができてしまう

”ブロック”(……………ごはん)



これらは一般的にも知られる吃音者の発話症状です。

しかし、もちろん吃音者の症状はこれだけではありません🤔



そのひとつとして、

プロソディの段階から聴き取りがうまく行えていない

吃音者も少なくありません。



ここの段階がしっかりと身についていなければ、

話し言葉の土台が不安定ということになるので、

当然ですが、話し言葉は不安定な状態になります。



人間の知覚は、全体を知覚してから部分へと進みます



これは、話し言葉で言うと、最初に土台であるプロソディ

(リズム、イントネーション)を聞くことができる、

話すことができるという段階があって



次にプロソディという話し言葉の土台にのっている言葉

ひとつひとつを聞いて話せるようになる

というように話し言葉は習得されていく

ことを示しています。



吃音でもそうですが、話し始めに、音を繰り返しているから

音を繰り返さないためだけの練習

(例えば、言い直させる、深呼吸してから言わせる等)

をしてもなかなかうまくいかないと思います。




その要因となっている部分の改善がないままだからです。




やはり、その人がどの段階でつまづきがあるのかを見極めること

が非常に重要になります。



もちろんプロソディの中でも抑揚の部分に問題がなく、

声の高低や強弱の変化もしっかりと聞き取れるのであれば

話しことばのリズムに進むことができます




今回は『吃音におけるプロソディの重要性』

についてお話しさせてもらいました。




それでは今回も最後までお読みいただき

ありがとうございましたm( _ _ )m

それではまた次回お会いしましょう(*^▽^*)!


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