恋人に言わないようにしていること
わたしは恋人ができたら、もう言わないと決めていることがある。
それは相手の好きなものを否定する言葉である。
わたしは一昔前、中学生時代にとても好きだった恋人がいた。
1年生の時に同じクラスだった彼は、当時とやかく言われていたわたしに対してキツイ言葉を吐くわけでもなく、とても仲良くしてくれた。
彼は身長が高く、運動部で、目を細めた優しい柔らかい顔が印象に残るような人だった。
わたしが付き合いたいと言って付き合ったが、当時は携帯電話も持っておらず、家の電話でよくやりとりをしていた。(このときからわたしは寂しがり屋だったのかもしれない)
彼はIで始まる歌手がすきだった。
「好きな歌手いる?」と聞いたら、「最近はIが好きかな」といっていた。
わたしはIの顔が苦手だったので、「えーわたしはあんまり好きじゃないかな」と言った。
ノンデリである。
それがきっかけになったかどうかはわからないが、わたしにも彼を否定してしまった後ろめたさがあって、話す頻度が減っていった。
彼は同じクラスの女の子を好きになり、わたしはフラれて、陰口を言われたり中指を立てられたリした。(それはやりすぎ)
この件からわたしは好きな人の好きなものを否定してはいけないことを学んだ。
これはあくまでも否定しないことが大切なのであり、わざと嘘を吐くという話ではない。
「Iがすきなんだよね」「そうなんだね、いい歌手だよね」ぐらいに留めればいいのである。
別にわざわざ否定する必要はないのだ。
だからもうわたしは好きな人の好きなものを否定しないと決めた。
わたしは好きな人の好きなものも丸ごと好きになれる女になりたい。
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