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朝の十分作文✏️好き・詰める・選ぶ・卒業

「もうオレ、
うまいもんも
食べたいと思わないしさ、
昔はモテたいからって
たくさん服買ったけど、
いっぱい残ってんだ。
セーターとか。
着てないのもあんの。
仕事道具も
使わないビスとか
たくさんあんの。
奥さんに捨てろ捨てろって
散々言われてきたんだけど。
オレも捨てよ。
いや〜、人生観
変わっちゃうね。」

これは、家の物
散々処分しまくって
閑散とした部屋に、
立て付けの悪くなった
天袋の扉を修理しにきてくれた
工務店のおっちゃんが
我が部屋を見て言ったことだ。

「オレ、仕事柄
いろんな家見てきたけれど
こんななんもない家
始めて見たよ。」

リーマンショック後に
ラッキーに入手できたという
三軒茶屋の一軒家には、
仕事道具やらお洋服やらが
わんさか詰まっており
奥方に散々整理を迫られていた
と言う。

おじさまに会って
5年は経ったであろうか。
おじさんが物を整理して
快適な生活を
送られていることを願う。

🛠

にしても、
「うまいもんを
食いたいと思わない」
発言には驚いた。
だがしかし
最近ちょっと思う。
ガツンとした洋食より
地味なものが食べたいと。

おじさん、がっしりした
70代だったのに。

口が、胃袋が
渋くなってきてしまったよ。

🛠

洋食を食べに行って
おいしくっても
また来たいと思わない。
食べたいから行くのだけれども。
鮨や天麩羅など
和食は逆に
おいしかったら
また来たいと思う。

一番美味しかったのは
高野山で宿坊した時に
いただいた精進料理。
おひつにたくさん入っていた
お米をたいらげ
おかわりする程
よくばった。
我が一番の「場違いな」贅沢。

ラーメンも焼肉も
油が合わない天麩羅も
そして食べ過ぎても
すぐにお腹を壊す私が、
この時は腹痛が起きなかった。

贅沢できないこの体では
糖尿病になる可能性は低そう。

🛠

若い時には
取り入れる物
なんでも詰め込む。
勉強も食べ物も物も。
あ、勉強は喉を
それほど通らなかったかな。
ガハハと笑って誤魔化す。

そんな時を過ぎたからか、
選んで出す。
入れる時には
好きを大事にして。

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