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全ての人に緩和ケアを

こんにちは
看護師まーです

今回は最近観たドキュメンタリーのお話。

一緒に働いてるドクターから、これすごく良かったから観てみてと紹介されたドキュメンタリー「おら、痛いのやんたぜ」 

プロデューサーの夫が膵臓がんになり、がんになった苦しみをどうしたら緩和できるのか?をテーマに撮られたもの。
医療者として何ができるのだろう?と考えさせられた。

がんになった事で、孤独感、恐怖、不安などを抱えながら患者さんが生活されている事は私もよく知っている。
だけど常に再発や進行のリスクがあり、「大丈夫だ」なんて容易に励ます事なんてできない。
なるべく声をかけ、不安や心配事について確認するが、多くの患者さんは孤独や恐怖を口にされる事は少ないと感じている。

私もがん患者だから思うのだけど、孤独や恐怖を口に出したところで、がんになった現実が変わる事はなく、医療者にそうですよね、不安ですよね、孤独ですよねって言ってもらったところで、多少気持ちは落ち着くかもしれないけど、その気持ちがすっきり緩和される事はない。結局、自分が今起きている事をどう捉えるかなんじゃないかなと。

どう捉えるかを誰が導くか
サイコオンコロジーと言うものがあって、がんになった患者さんご家族の心のケアを専門にしている病院もある。だけど数が少なくて全てのがん患者さんご家族が利用できる訳ではない。
じゃ、どうすれば良いのか?

私は医療者であり、がん患者でもあり、がん患者の家族でもあった。

正解は分からないけど、みんな「生きるとは」と言う事を普段から一人一人考える必要があるのではないかなと思った。生きてて当たり前の世界にいてると、死ぬ事は特別な事のような気がするけど、生まれた時からみんな死に向かって生きてる。死ぬ事はごく自然な事。自分が思っているよりも早く病気になってしまったけど、これもまた自然の中では普通のことなんだろうなと思ってる。

私たちは今を生きるしかない。どんな今であっても。過去の事を悔いても過去には戻れない、将来の事を嘆いてもどうなるかは分からない。
孤独や恐怖の中にいる事を選択しているのは自分であり、そこから自分で抜け出そうとしない限りは抜け出せない。

私は孤独や恐怖から抜け出せない患者さん達にもたくさん出会ってきた。どうすれば少しでも心穏やかに過ごせるのかを一緒に考えてきた。そんな簡単に抜け出せないのは知っている。
病院に来られた際は会いに行き、家での様子をお伺いする。困った時はいつでも相談に乗る事、いつも見守っている事をお伝えする。
寄り添い続ける事が、今の私にできる事。

全ての人に緩和ケアが行き届く事が私の願いでもあり、看護師としての使命だと思ってます。
孤独や恐怖から抜け出せなくても今を一緒に生きるお手伝いをしたい。
今の時間が貴重で尊いものである事を知ってほしい。

がんになった私が言える事
「どんな結果であっても、大丈夫」
一緒に今を生きよう
見捨てないぞー

がん患者さんご家族を全力応援📣
看護師まー



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