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飼えない猛禽類の種類

ハクトウワシやクマタカの飼育に興味のある方へ。一般家庭で飼育できる猛禽とできない猛禽の種類をまとめました。

一般家庭では飼えない猛禽類

●ほとんどのワシ(鷲)、クマタカ(角鷹)
例:ハクトウワシ、イヌワシ、アフリカクマタカ

これらの超大型猛禽類のほとんどは、一般家庭では飼育できません。人の生命に危害を加える危険があるからです。「特定動物」に指定されている種類の動物は、以前は県知事の許可を取得すれば飼育できましたが、2020年6月からは愛玩目的(ペットとして)で新たに飼育することは禁止されました。特定動物の猛禽とそうでない猛禽をかけ合わせた個体(ハイブリッド種)も対象です。(法改正以前に許可を取得していた個体を飼育し続けることはできます)

〇〇ワシという名で呼ばれている種類でも、特定動物に指定されていないものは一般家庭でも飼育できますが、その数はごくわずかです。しかし、体重2キロを超えるようなワシや超大型のノスリを経験が浅い人が扱うのは安全ではありません。鋭い爪のついた足でつかまれてしまったら、大怪我では済まない可能性もあります。また、大型の猛禽類は40年以上生きることもあります。安易に飼育をはじめるべきではないでしょう。

●日本国内で野生から捕獲した猛禽類
日本の野生の猛禽類を捕獲することは、法律で禁じられています。ペットショップで販売されている猛禽類は、飼育下で繁殖された証拠として、取り外しのできない足環が装着されています。まれに足環をはめていない個体もいます(足環をはめ忘れた、足が育ちすぎて足環を切断せざるを得なくなったなど)。が、密猟が疑われる個体の購入はやめておきましょう。

怪我をした野鳥を保護し、野生に返すことができない場合でも、飼育し続けるには許可が要ります。

春から夏にかけて、巣立ったばかりの鳥のヒナが地面にとどまっていることがあります。怪我をしていないなら、そのうち飛んでいくので見守りましょう。「飛べない」と勘違いした人が保護(というか誘拐)してしまうケースもあるそうです。


一般家庭で飼える猛禽類


●販売されているほとんどのタカ、ハヤブサ、ハリスホーク、フクロウ
一般家庭向けに販売されている猛禽類は、外国から輸入されたか、飼育下で繁殖されており、飼育に特別な許可は必要ないことがほとんどです。ただし、CITES(ワシントン条約)附属書に掲載されている種類の売買には、環境省への届け出が必要です。具体的には、ペレグリンハヤブサとシロハヤブサ(ジアファルコン)がそうです。ハヤブサであってもCITESに掲載のない種類(ラナーハヤブサやセイカーハヤブサ、チョウゲンボウなど)は環境省への届け出は不要です。販売されているオオタカ、ハヤブサ、フクロウは、外国の亜種を飼育下で繁殖させたものです。買う際は、正規に輸入された個体を買うようにしましょう。猛禽類の密輸が摘発されています。

猛禽類の飼育についてもっと知りたい方は、以下をご覧ください。
ハリスホークは飼いやすい?(無料note記事)
https://note.com/falconer/n/n97b63de1c17c

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