タスク管理で成果を出す方法
今回はTipsとして、個人タスクの管理方法について書いてみます。いわゆるタスク管理の方法については世の中には色々と出回っていますが、事例があまり出回っていなかったり、細かい管理方法が多いように思い、もう少し実用的な方法をお探しの方向けに私なりの方法をご紹介します。
※こちらのnoteについては、随時Updateしていく予定です。
タスクはとりあえずメモる
まずは何よりタスクを漏らさないこと。私の場合は「あ、いまタスクが発生したな〜」と思った瞬間にSlack等のビジネスチャットツールを活用して自分宛にダイレクトメッセージ(DM)でメモを書き残したり、少し量が多くなりそうであればAppleのメモを活用してサクッと纏めるようにしています。忘れなければ良いので詳細まで書く必要はありません。後で思い出せる程度に箇条書きで、テキストで纏めておけば充分です。
業務に精通しておらず詳しく書かないと忘れる・分からない場合はタスクを細分化した方が良いですが、タスクを細分化すればするほど後々の管理工数が上がる=生産性が落ちるので、見れば後で思い出せるくらいの大きめの粒度でサクサクと箇条書きにしていくのがオススメです。多少のファジーさ・緩さがあるくらいが疲れにくく、無理がなくて継続しやすいです。私の場合は非常に面倒くさがりなので、できるだけ簡素に纏めるようにしています。大事なことはタスクを漏らさないこと、タスクを終わらせて成果を上げることなので、タスク管理にはできるだけ時間を掛けないようにしています。
紙や付箋などで管理する人も見かけますが、デジタルな管理をした方がテキストの作成・修正・削除が圧倒的に速いので、ツール等で管理するほうが良いと思います。タスク管理自体が目的化したり、タスクを見失ったり失念しないよう簡単・スピーディーに管理していくべきです。
↓のように個人宛SlackにDMを送る、別途メモを取るなどしておけば充分です。タスクが追加されたら追記して、終わったらどんどん消していきましょう。忘れないうちにサッと書き溜めていくのがコツです。
口頭で依頼された案件、打ち合わせ・ミーティング(mtg)で発生した案件は漏らしがちなので気をつけたい所です。同時に、口頭やmtgで生じたタスクをきちんとこなし、完了報告ができると周りからの信頼もアップするので個人的にはオススメです。きっと「あ、忘れずにそれやっててくれたんですね〜」と感謝されると思います。
なお、1対1の依頼もしくはそれに近い形のタスクであれば良いのですが、チームなど複数人で1つの成果を出すことを求められる場合はプロジェクト管理が必要で、Work Breakdown Structure(WBS)*を作成したり、チーム全体でタスクの進捗管理をする必要性が出てきます。ここでは一旦プロジェクト管理の話は割愛して進めます。
* Work Breakdown Structure (WBS、作業分解構造)は、プロジェクトを理解し管理する上で、プロジェクトの各工程を各担当者の作業レベルまで展開し木構造にまとめたもの。(引用:wikipedia)
「すぐできるタスク」はすぐにやるべき?
「すぐできるタスク」への取り組み方は個人の性格や仕事のスタイルにもよるので正解は無いと思っていますが、個人的にはあまりオススメしません。すぐに取り掛かれるタスクは今すぐやり、すぐにやれないと思ったら後回しにするという事例も見かけますが、タスクが発生する度に「これは今やれそうか?」など考えていたらキリがないですし、今取り掛かっている仕事が中断して集中力が落ち生産性を落とす要因になり得るからです。
よほど長期間の案件を抱えていない限り、今取り掛かっているタスクを集中して終わらせてしまう方が良いです。万が一長期の案件を抱えている場合は、キリが良い所まで進めるか、集中が切れたタイミングで一旦切り上げましょう。中途半端に作業を止めると仕事の成果も出づらくなってしまいます。キリの良いタイミングになったら、箇条書きにしたタスクの一覧を眺めて改めて取り掛かる順番決めをします。終わったタスクは先ほど同様、訂正線を引いたり削除するなりしてどんどん完了させていきましょう。
すぐに取り掛かった方が良いタスクもある
基本的には今取り掛かっている仕事を先に終わらせた方が良いと思っていますが、自分の置かれた立場や立ち位置、役割によっては少し判断が変わる場合もあります。例えば、取引先からの依頼やトラブル対応等、緊急の対応を要する場合のタスクについてはすぐに取り掛かるべきです。事業の方針が大きく変わり今担当している仕事の優先度が下がってしまった場合も、今の業務を継続して頑張っても成果が出ることはないので、変更された方針とタスクに取り掛かった方が良いでしょう。同様に、自分の上長から具体的な優先順位の変更指示がある場合も臨機応変に対応した方が良いです。
組織の間に落ちたボール(=タスク)を拾う人によくあると思いますが、特殊な例として、他組織や組織上斜めのラインの上長・役員などから信頼されて直接タスクを依頼されることが稀にあります(私も新卒の頃は何でもボールを拾う姿勢だったので、有り難いことに他部署の上長・役員から直接仕事を依頼される事がよくありました・・)。そういう場合のタスク管理はなかなか難しいものですが、すぐに対応できるタスクであれば取り掛かって信頼を得るのも良いと思います。但し、依頼を受けて対応しようとしている状況は、可能ならタスクに取り掛かる前に、最悪でも事後には上司に報告するようにしましょう。「知らないところで勝手に何やってるんだ!?」となってしまわないように気をつけましょう・・。
タスク工数やスケジュールの管理方法
工数管理や日程調整など、どのようにタスクに取り掛かるべきかの基本については、以前作成した記事があるので参照ください。少し突っ込んだ話なので、時間がなければ読み飛ばしていただいても構いません。
リンク先の記事にも記載したまとめだけ再掲しておきます。
スケジュール管理が得意になるための心得
1. 目的と期限、ToDoを明確にする
2. タスクをPERTの要領で並べ替えてみる
3. タスクのコントロール可否を確認する
4 .作業依頼者の打合せ可能日と希望日を確認する
5. 仕事の「手待ち」を撲滅する
6. 手待ち時間に自分の作業を並走する
7. 作業依頼者の予定を押さえる
8. スケジュールに休暇やバッファの時間を盛り込む
タスクが溢れたらまずは納期を調整しよう
割り込みのタスクや優先度の分かりづらいタスク、同程度の優先度・緊急度のタスクが複数並んでしまう場合があります。往々にしてそういう場合は余裕がなくなってしまい、疲労度も高くなるケースが多いです。
そういう場合は、まず自分のタスクの納期調整をしましょう。仕事が溢れているときは「できない」と言いたくなりがちですが、そのタスクをやるかやらないかでいえば「やります」と回答した上で「いつまでにやるかは調整させて欲しい」と言えば良いです。「あ、この人は依頼したらちゃんとやってくれる人なんだな」と信頼を勝ち取った上で、納期を守ることさえできれば成果を出せるはずです。
全てのタスクを終えるのが理想だけど、中々難しい
とはいえ、それでも自分のキャパシティ(仕事を受けられる限界量)を超える場合もあると思います。そういう場合は「こういう方法なら受けられるかもしれない」と逆に提案して掛けられる労力や期限を調整をするか、チームや上司にヘルプを要請するなどして調整をしましょう。場合によっては依頼者に謝罪して調整する、ということも必要かもしれませんが、謝罪して調整するような場合でもできるだけ早めに連絡・相談をすることで傷口を最小限にできます。
どうしてもタスクで溢れてしまった場合、どのタスクを優先・延期するかですが、私であれば、会社や事業上インパクトの大きなものから優先的にリソースを配分します。それは具体的な数字(特に成長に直接起因するもの)に貢献するタスク、より上位の役職者の期待や依頼に沿うタスク、社外の取引先に迷惑をかけてしまうようなタスクから優先的に取り掛かります。それ以外の案件はスケジュールを引き直す、という風に調整すると思います。
仕事に慣れ精通しているほど仕事のスピードも上がるので同時にキャパシティも上がり処理できるタスクも比例して増えますが、どこまでいってもこのようなタスク溢れ問題にぶち当たってしまうので、緊急事態を回避するような調整スキルを身に付けておくと便利です。
タスク管理は難しく考えず、気軽に継続すること
重要なのはタスクをしっかり終えて成果を出し、事業を伸ばし、ということなので、タスク管理そのものに精を出して目的化しないことです。最近はNotionなどで大量のタスクを整理する方もいるようですが、個人的には継続性の観点からあまりオススメしづらいな・・チームで導入したら疲弊しないかな・・と思ったりします。タスク管理が苦手な人は、チャットツールやメモツールを活用してテキストでサクサクと箇条書きにしていきましょう。
大事なことはタスクを漏らさず終えることであって管理をすることではありません。100点を狙わず、70-80点で良いや〜くらいの気持ちで継続的に取り組めると良いですね。
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