カメラは高いと思ってないか? 思ってるよなぁ!?

 一つだけ最初に断っておくが、キミがプロ志望で、プロになるための努力以外の努力はしないというのであれば、今すぐページを閉じて、国内の写真学科なり映像写真コースなりのある大学を調べる行為をした方がいい。然もなくば、写真絡みの専門学校に入るべきだ。

 何はともあれ多くのカメラユーザーは趣味で写真を楽しんでいるし、意識はどうあれ技術もアマチュアである。

 向上心は讃えられるべきだが、それがプロに届くと思わない方がいいし、それを目指すべきでもない。専門で身銭を切って学び、それで飯を食っている人間の技術を、他に仕事を持って肩手間で手に入ると思うのは、控えめに言ってプロの写真家を馬鹿にしている。

 なので我々は趣味としての写真を楽しむとしよう。
 客観的クォリティなどクソ食らえだ。
 自分が好きと思える写真を撮ればいいし、そうでなくてもカメラというガジェットをグリグリいじり倒して遊ぶのが楽しいというならそれは立派な趣味である。

 と、いう事で、君がプロ志望でないのならば、もうカメラは何を選んでもいい。
 マジで何を選んでも、どう選んでもそれは趣味だ。

 今日日フィルム写真をやる人間など多くの場合趣味に限るだろう。古いデジカメを使うのも、それを特別な理由にして芸術に仕立てない限り難しい。
 だけど、我々はそれを単に「安い」と言う理由で手に入れても何の問題もない。
 確かに何らかの賞には解像度の基準があったり、フォトストックにも様々な条項があるが、我々は趣味でやってるのでそんなものは関係ない。

 発売から十年以上経つデジカメを、そのデザイン性だけで買っても問題ない。
 何と言っても、昔の高級機でも今や全然安く手に入る。
 なんなら「終わったマウント」のレンズも安く手に入る。
 素晴らしいじゃないか。
 それがデジカメなら全然コストも掛からない。
 ある程度売れていたカメラなら、今でもサードパーティのバッテリーが手に入る。
 いいじゃないか、それでマジでいいのだ。
 D40が七千円とか言ってる。無印5Dが1.7万円とか言ってる。OM-D E-M5が2万円を切っている。

 古いデジカメを買うのは結構だが、バッテリーとメディアは今でも手に入るかを確認した方がいいぞ。(純正は確実に手に入らないと思いな!
 CFカードはまだ手に入るが、容量がサポートしてるか確認した方がいいぞ。
 SDも、SDHCやSDXCが動作しない(無印SDメディアじゃないと動かない)カメラもあるぞ。
 xDピクチャーカードやスマートメディア、M2カード、メモリースティック、メモリースティックDUO色々あるから気をつけた方がいいぞ。
 しかもメディアが本体より高い事もあるからな。(2GBのxDピクチャーカードが2万円するぞ!)

 あと、最近はレトロデジカメは結構人気なので、うっかりすると高値で掴まされる可能性があるからな、ちゃんと同じ予算で別のカメラが買えるんじゃないかって言うのをキッチリ考えろよ。

 でもまぁ、スイートなところを見つけて買えば、二万円程度で何となくカメラを始められる。

 さて、ここで一つだけ忠告をしよう。
 古いカメラよりも、最近のスマホの方が大体の場合で性能が高い。
 クソたっけぇ望遠レンズ取り付けるとかでもない限り、基本的にスマホの方がいい。
 なんならカメラ特化スマホ、望遠も結構強いまである。

 ここで思い出そう。我々はカメラをガチャガチャやって自分で写真を撮ったと言う気持ちになることだ。
 いい感じの絵が、自分が撮ったという感慨とセットで手に入ると無茶苦茶楽しいぞ!

 考えてみろよ、十万以上するiPhoneに2-3万円の中古カメラで勝てる筈がないだろう。
 なのでもう一度立ち返ろう。
 いい写真が欲しいのか、写真を撮ると言う趣味が欲しいのか。
 前者ならiPhoneやカメラ特化スマホの方が効率よく叶えてくれる。

 なので、カメラを買うのは下記の人に限るべきだ。
①写真を撮る"行動"を趣味にしたい
②カメラ収集家
③カメラを小道具、ファッションアイテムにしたい
 そのどれもが立派な趣味だ。
 だけど、いい写真がいつも撮れるとは思わない方がいい。

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