菜の花とあなた。

会えなくてもどかしいよ。

そんなラインをしたらあなたが飛んできてくれた。僕も会いたかったって言葉と一緒に笑顔もくれた。

私、愛されてるんだね。

一緒に手を繋いで川沿いの小道を歩いた。菜の花がたくさん咲いている。

風が吹いて、菜の花がいっせいに揺れた。私の髪も揺れた。

左手で髪をかきあげてそっとおさえた。少し残った髪が顔をくすぐる。

あなたが右手でその髪を優しく耳にかけてくれた。

しあわせだな。

ありがとう。

菜の花のあまい香りがほんのり漂っている。


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