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パパはいつも優しさで溢れていた

今回は父親とのエピソードを綴りたい。

我が家は役割がはっきりとしていた気がする。
小娘が女児だったこともあり、母親は厳しく小娘を躾け、父親が小娘の逃げ場になるというような、構成ができていた気がする。

逆もあったが、ほとんどがこの構成で、必ずどちらかが小娘の逃げ場となってくれた。

女同士、小娘と母親はしょっちゅうバトることがあった。その度に私たち女の間を取り持つ父の身を考えると本当にありがたい。

そんなある日。
あれは小学2年生くらいだっただろうか。

算数の授業で単位変換のある文章題の勉強をした。その単位換算が小娘はとても苦手だった。
覚えればいいだけなのだが、ちゃんと理解して覚えたい小娘は、なかなか理屈を理解できない上に覚えられず、悔しい思いをした。こんな感じの単位の換算を用いた文章問題だった。

https://happylilac.net/sy-unit.html

そして家に帰って来ても、できなかったことが悔しくて、一人机に向かって解き直そうとするのだが、わからない。

自分ができないことが悔しくて、机に向かいながら、涙が出てきてしまった。

そこへ、父親が洗濯物をしまいに、小娘の部屋に入ってきた。泣きながら机に向かう小娘を見て、仕事から帰ってきて疲れているのに、勉強を教えてくれた。

そして後日、父親から渡したいものがある。と複数枚の紙を渡された。以下が実際の写真だ。

1km=100000cmなのに間違っているため
1km=1000000mmもズレる
小娘のポンコツ具合🤷🏻‍♀️

そこには『パパスペシャル』と書かれた、穴埋め式の単位の換算表があった。どうやら、父親が作ってくれたらしい。

どうして『パパスペシャル』なのかと言うと…

当時小娘は小学校で無料で行われている、放課後の特別補講に申込みをして、百ます計算や漢字練習などを学校の授業プラスアルファでやっていた。その特別補講の名前が【100時間スペシャル】という講座名で、小娘は略して100スペと言っていた。

3年生までは学童保育に通っていたので、学童の先生にも100スペのある日は少し遅く到着するまでを告げ、継続して勉強をしていた。

それはもちろん両親も知っており、というよりも両親承諾のもと申込をしているため、どんな勉強をしているかなども伝えていた。

その100スペをもじった上に、プリントをわざわざ自分のために作ってくれたことが嬉しくて、それで単位換算の練習をたくさんした。

学校では、100スペの先生や学童の先生に、「パパが困っている私のためにこんなプリントを作ってくれたの。やる気がとても出たよ。」と自慢話をした。先生も「〇〇ちゃんのパパはとても優しいね〜」と言ってくれて、またとても嬉しくなったのを覚えている。

父親の愛情のおかげで、この単位換算を克服することができた(?)のだ。高校もそれなりの進学校に行ったし、大学も地方の国立大学へ行ったのだから、克服したと言っていいだろう😂

小娘はこのプリントをとても大切にしており、今もファイリングして思い出ボックスの中にしっかり入れてある。そしてこの前実家に帰った時に、この話を両親にした。父親は自分でこのプリントを作ったことを全然覚えておらず、プリントを見せると、嗚呼ー!と言いながら何かを思い出したようだった。「これ多分どっかのサイトからコピペしたんだよ。」と😂

それでもやっぱり嬉しいものは嬉しい。

小娘が勉強嫌いにならずに、地道に努力を重ねられる人間になれたのは、間違いなく、両親のサポートのおかげなのだから。


写真は家族旅行で訪れた瀬戸大橋🙌🏻

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