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『日本画聖地巡礼』 東山魁夷の京都、奥村土牛の鳴門  山種美術館

少し前の金曜夜に開催された館長のギャラリートークに参加する予定が仕事が終わらず泣く泣く断念…。
その為、自分の中で一泊おいてからの訪問。

予習兼ねて行きしなにポッドキャストを聴いて、更に東京国立近代美術館の常設展で東山魁夷特集や奥村土牛も観たあとだったのが逆に良かった。

奥村土牛の《鳴門》が入ってすぐ出迎えてくれる、と聴いて「あー、去年の夏に観たパワフルなデカイ絵だ」と思っていたら、それは石田武の《鳴門海峡》で勘違い。隣にあった川端龍子の《黒潮》に描かれたトビウオも凄かった。

で本展ですがサブタイトルに奥村土牛の名前が入っている通り、土牛作品が目白押し。
《鳴門》《山中湖富士》《富士宮の富士》《聖牛》《吉野》《城》、個人的には姫路城の(はの門)を描いた《門》が良かった。
何でかな?と思っていたのですが佐伯祐三のパリで描いた壁の絵に何となく雰囲気が似ていたからかも。

あと何と言っても圧巻は奥田元宋の《奥入瀬(秋)》
デカイし綺麗で吸い込まれる。一番大きいスペースに展示されてますが、いつもより拡張されてるかのような錯覚に陥るくらい広がりを感じます。
ソファに座ってずっと観ていられる。

今回一番良かったのが、山口華楊の《木霊》。欅の木の根にちょこんとミミズク。神々しさをまといながはこちらを向いて佇んでいる姿は、かなり可愛らしいです。
行きしなのポッドキャストで初めて山口華楊を知ったのですが、京都画壇で師匠筋が竹内栖鳳。柔らかく、どこか優しを感じる印象は共通している。
キャプションには、前回の特別展で特に良かった《猿図》の竹内浩一のコメントもあり、彼が華楊の弟子である事を知る。あーやっぱりそうだよなーと一人で納得。

次回の特別展は『癒やしの日本美術』と銘打って動物と子供が中心のようでで非常に楽しみ。

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