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【アート解説】狗子図(円山応挙)


閲覧ありがとうございます。
M1です。

今回は江戸時代を象徴する万能画家、円山応挙作『狗子図』を紹介します。



作品概要

作名 狗子図
作者 円山応挙(まるやまおうきょ)
年代 江戸時代(1790年ごろ)
作法 紙本墨画



どこがすごい?


狗子図の凄いところは

子犬のリアルな表現

でしょう。

この可愛らしい子犬。
いまにも撫でてしまいそうです。笑

画面手前の白い犬は右側を向いていますが、
ほかの2匹は左側を向いています。

どうやら左側に何かありそうな雰囲気ですね。

このリアルな表現が優れている点でしょう。



竹と犬の意味


デザイン的な意味ですが、

竹は長寿
犬は安産・子孫繁栄

などの意味があります。


さらに子犬ということを加えると、

子ども・家族の繁栄と長寿

を表していると私は思いました。

江戸時代は着物などが庶民にも浸透し、
さらに着飾ることが庶民にも浸透しました。

そのため江戸時代からは庶民服でもデザイン的要素が加わっています。

その中で他人との違いや自己表現として
さまざまな文様が生み出されていきました。

その中で、

竹は長く育つことから長寿
犬は一度に多くの子を産むことから安産・子孫繁栄

の意味で使われるようになりました。



おわりに

今回は円山応挙作【狗子図】を紹介しました。

また、竹や犬のデザイン的意味についても解説しました。

応挙の他の作品では、【朝顔狗子図杉戸】もあります。

朝顔は恋愛成就や縁結び

などの意味があります。

これはアサガオがツルを伸ばして育つことに所以があります。

ツルを強く絡み合いながら伸ばすことから、
強い絆や恋愛的な結びつきへと広がっていきました。

このようにデザイン的な意味を知ると作品の見方もまた変わると思います。

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