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外国人と一緒に働くときに必要になる異文化理解力

少子高齢化による人手不足解消の鍵として、外国人労働者の雇用に注目が集まっています。
将来的には、外国人と仕事をする機会も増えていくのではないでしょうか。
その上で、語学を学ぶことは重要ですが、その他にも、相手と自分の文化の違いを理解することが大切です。

日本は単一民族の島国社会で、文脈、背景の共通性が高く、メッセージはほのめかして伝えられることが多く、はっきりと口にすることは少ない文化です。韓国、中国、インドネシア、イランなども近いです。

対照的に、世界各国からの移民で成り立っているアメリカは、それぞれが別の歴史、別の言葉、別のバックグラウンドを持っているため、シンプルで明快で曖昧さがないことが効果的なコミュニケーションであるとして子どもの頃から訓練されています。
カナダ、オーストラリア、オランダ、ドイツなども近いです。

このコミュニケーションの違いによって、誤解を生むことがあります。
一例として、次のアメリカ人上司と日本人部下の会話をみてみましょう。

アメリカ人上司「日曜日に何人か出勤してもらう必要があるけど来れるかい?」
日本人部下「はい、おそらく大丈夫だと思いますが」
アメリカ人上司「そうか、よかった」
日本人部下「日曜日は大切な日なんです」
アメリカ人上司「どういう意味だい?」
日本人部下「子どもの誕生日なんです」
アメリカ人上司「それはよい日になるといいね」
日本人部下「ご配慮いただきありがとうございます」

アメリカ人上司は部下が日曜日に出勤してくれると思い、一方で、日本人部下は上司が出勤を免除してくれたと考えました。

少しの努力と訓練でコミュニケーションスタイルを切り替えることは可能です。
本題を伝え、論点を明確にし、議論の終わりには決まったことを確認するよう意識すると、ビジネス上の誤解をなくせます。

自分の常識が一緒に働く外国人にとっても常識であるとは限りません。
異文化を理解して、お互いによりよいパフォーマンスを発揮できるようにすることが、これからの日本ではますます求められるでしょう。



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