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格言005『需要』本田宗一郎

需要がそこにあるのではない。
我々が需要を作り出すのだ。

本田宗一郎(本田技研工業創業者)

浜松の町工場から「世界のHONDA」へ
たった一代で築き上げたのが本田宗一郎さんである

「良品に国境なし」を信条に、
世界一性能のよいエンジン開発に生涯を捧げた

晩年には「人に愛され、信頼される技術者の育成」という教育理念を掲げ、数多くの技術者を世に輩出し日本の技術力の底上げに大きく貢献した

そんな本田さんの功績は、ものづくりに焦点があたることが多い
ここでは敢えて、マーケティングの観点から本田宗一郎さんの言葉を紐解いていく

本田さんは、創業数年でホンダのモットーとなる『三点主義』を掲げた
それは「三つの喜び」という考え方で、
現在にいたるまでホンダの基本理念として浸透している

第一は「造って喜び」
技術者は独自のアイデアによって社会に貢献する製品を創り出すことが喜び

第二は「売って喜び」
良くて安い品はよく売れ利潤もあり、その品を扱うことが誇りであり喜び

第三は「買って喜ぶ」
買った人の喜びこそ、もっとも公平な製品の価値を決定する

「この品を買ってよかった」という喜びこそ、
製品の価値の上に置かれた栄冠だと語ったそうだ

そんな本田さんの言葉は現代のマーケティングに通ずる

現代マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーは、
どのような価値を提供すればターゲット市場のニーズを満たせるかを探り、その価値を生みだし、顧客にとどけ、そこから利益を上げること
がマーケティングである、と表現している

・どんな価値を売る?
・どのように売る?
・誰に売る?


つまるところ、この3点がマーケティングだとすると
まさに本田さんが提唱した『三点主義』である

・どんな価値を売る?
商品の企画や開発に関して、商品そのものへの価値付けは必要不可欠
しかし、競合と比べたときに、自社製品はどの点で優れているか、いわゆる競合優位性を明確にすることの方が重要度は高い
世界的名著「人を動かす」の著者デール・カーネギーは、
『私はイチゴクリームが大好物だが、魚はどういうわけかミミズが大好物だ。だから魚釣りをする場合、自分のことは考えず、魚の好物のことを考える』
という言葉を残している
自分本位な価値付けは、世に繫栄しないのである

・誰に売る?
顧客像を明確にしていくことがマーケットを細分化させる
マーケットの構造を把握することがターゲットの決定には欠かせない
本田宗一郎さんご自身の『大衆は批評家である』という言葉が表す通り、
声を上げる者だけが顧客なのではない
潜在的な必要性に耳を傾け、顧客が真に求めるものを探求することが大事である

・どのように売る?
現代経営学の創始者ピーター・ドラッカーは、
『マーケティングの理想は販売(セリング)を不要にすること』
と語っている
Marketingを日本語訳すると「市場に出すこと、売ること」となるが、
同じく「売る」という言葉には、Sellという単語もある
だが、SellingとMarketingとでは、似て非なるものなのだ

「market」+「~ing」であるマーケティングは、
市場を意識した売る仕組み作り
魚釣りに例えるならば、
「捕まえたい魚を決めて準備をし、その魚がいそうな漁場に行く」
ことがマーケティング
「そこにいる魚を、捕まえる」
ことがセリング
こちらが追わずとも、
魚が集まってくる状態をつくることがマーケティングには求められる

同じくドラッカーは
『企業の目的は顧客の創造である』
と語っているが
本田宗一郎さんもそれを体現している

昭和30年代、車は「単なる移動の手段」として存在していた
しかし本田さんは、
「車は走る喜びを感じるもの」
と考え、スポーツカーの開発に踏み切った

4人乗りの小型セダンが主流であった当時、
スポーツカー開発の成功は全くの未知数
しかし本田さんは断言した

「そこに需要があるからつくるのではない。私たちが需要をつくるのだ」

創業間もないころのホンダには、本社にも工場にも社長室は存在しなかったそうだ
仲間と横並び一直線で挑戦する姿が本田宗一郎さんの人柄を表す
「新しく大きな仕事の成功の陰には、研究と努力の過程に99%の失敗が積み重ねられている」
その言葉通り、失敗するたびに立ち上がり、成功するまでやめなかった
生涯一エンジニア、戦後日本のヒーローである

新たな挑戦は時に批判される
外野の声を恐れることなく
信念を貫き今日も新しい道を開拓する

株式会社インターン
代表取締役 半澤洋(はんざわひろし)



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