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どの科目が一番おもしろい勉強か (10)

まとめこれまで、勉強する上でどの科目が一番おもしろいか、散文的に書きながら考えてきました。最後に、これまでの内容を総括的にまとめ、結論的なことを記しておきたいと思います。 どの科目がおもしろいかは、勉強する目的や、その人が置かれている環境、年齢等にも依存するため、十把一絡げに、これが一番おもしろい、というわけにはいかないことがわかりました。ただ、状況に応じて、こういう科目が一番おもしろいのではないか、ということは言えるように思います。もちろん最終的には個人の思いがあるので、大

    • どの科目が一番おもしろい勉強か (9)

      勉強の境界勉強の反対語は何でしょうか。「遊んでばかりいないで、少しは勉強しなさい」よく聞くセリフですね。勉強の反対は遊びでしょうか。「この子は運動はできるんですけど、勉強はからきしで」「あら、またご謙遜を」手を口に縦に当てながらの母親同士の探り合いです。運動も勉強の反対語の一つかもしれません。体育は少ないながらも学校の授業にあり、体育の専門大学もありますが、勉強の枠外としておいた方が一般通念には合うでしょうね。 それでは、音楽はどうでしょうか。授業のコマ数が少なく、大学が専門

      • どの科目が一番おもしろい勉強か (8)

        おもしろさと称賛について今回は、おもしろい、ということと、他人から称賛されることの関係について少し考えてみたいと思います。 人から褒められると、誰もが普通にうれしいですよね。ただ、うれしいのとおもしろいのは違う感情でしょう。うれしい、は瞬発的な思いであるのに対して、おもしろい、は比較的持続的と思います。甲子園に出られてうれしい、とか、第一志望の学校に受かってうれしい、に対して、貸してもらったゲームおもしろかったよ、とか、この小説はおもしろいからお勧めだよ、のように。 何かを達

        • どの科目が一番おもしろい勉強か (7)

          引用ということについて大学の修士論文や博士論文の審査基準の1つに、引用論文数があるようです。また、研究業績としては、自身の発表論文の引用数が評価につながるようです。それだけ、研究の世界においては、引用する、引用される、ということが評価において重要なわけです。 さて、個人で勉強する上では、読んでいる書物に引用が多いのと、引用が少ないのでは、どちらがおもしろいと思うでしょうか。その人が、その科目において、どのあたりの位置にいるかによっても変わってくるかもしれません。例えば、近代日

        どの科目が一番おもしろい勉強か (10)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (6)

          必要な費用について何をするにもお金はかかりますね。勉強については、科目によって必要となる費用は大きく異なるように思うので、今回はその点について考えてみたいと思います。 読み書きを中心とする文学系などはお金がかからない方の代表格でしょう。晴耕雨読は質素な暮らしを表す言葉ですね。 語学はやり方次第かもしれませんね。ネット上に学ぶためのさまざまな素材がありますし、もちろんネイティブスピーカーと話すのが一番ですが、それも現地に行かなくとも、英会話スクールなどである程度の費用で対応する

          どの科目が一番おもしろい勉強か (6)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (5)

          興味を持つきっかけ勉強に関心、興味を持つきっかけを考えてみたいと思います。 勉強を始めるきっかけは、学校の試験で点数を取らないといけない、大学受験に合格したい、などあると思います。但し、何かをすることと、何かに興味を持つことは違うと思います。何かを始める契機と興味を持ち始める契機も分けて考えた方が良いでしょう。 勉強を始めてから、その科目に興味を持つ契機は人によってさまざまでしょうし、その契機が全く訪れない人も多いでしょう。 前回書いたように将来社会に出てから役に立ちそうだか

          どの科目が一番おもしろい勉強か (5)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (4)

          社会の役に立つかどうか今回は学んだ勉強が社会に出てから役に立つかどうか、を考えてみたいと思います。第2回目では、仕事と勉強の関係について書きましたが、そこでは好きだった勉強をそのまま仕事にするとどうなるかを記しました。今回は、必ずしもやってきた勉強を仕事にするのではなく、仕事は別のことをやっていたとしても、生活を送る上で、学んだ勉強がどれだけ役立つか、をみてみたいと思います。 例えば、英語自体を仕事にするのであれば、英文学研究、英語教師、通訳などの仕事があると思いますが、他の

          どの科目が一番おもしろい勉強か (4)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (3)

          理解できるかどうか勉強をおもしろいと思うためには、その内容を理解できることが前提になるでしょう。よくわからないけどまぁおもしろそうだ、というのは始めた時点ではありえるでしょうが、ずっとその状態が続けば、やっぱりわからないから止めよう、となるでしょう。 小学校に入って以降、いろいろな教科を勉強していきますが、理解する上でハードルの高い科目は何でしょうか。やはり一般的には理数系が理解できないという方が多いのではないでしょうか。社会などは勉強しなかったから覚えていない、語学はまだそ

          どの科目が一番おもしろい勉強か (3)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (2)

          仕事と勉強の関係 今回は少し横道に入り、仕事と勉強の関係について考えてみたいと思います。 良く好きなことが仕事にできるといいね、などと言います。歌を歌うことが好きで歌手になったり、サッカーが好きでプロサッカー選手になったりと、狭い道だとは思いますが、特技を生かして自分の道を切り開いていくというのはすばらしく、うらやましいとも思います。 ここで考えようとしている勉強と仕事との関係では、仕事は一人で身を立てるのではなく、会社に属すことを想定します。勉強を生かして生活するために

          どの科目が一番おもしろい勉強か (2)

          どの科目が一番おもしろい勉強か (1)

          書き始めた時点で、特に結論が見えているわけではありません。なので項番(1)を付け、これから少し時間をかけて書いていければと思っています。 ただ、書こうと思った課題認識は、はっきりしています。それは以下のようなことです。 ・勉強するおもしろさは、新しい事柄に出会い、発見できることにある。 ・発見には、「人類としての発見」と「個人としての発見」がある。 ・人類としての新発見は、多くの科目領域で飽和しつつあるように思う。 ・一方、個人としての学び、発見は個人の成長の上で欠かせない。

          どの科目が一番おもしろい勉強か (1)