見出し画像

ミリオタの聖地巡礼・呉2人旅2020.7

ひうらー伍長は、学生時代からの友だちで、ミリタリーオタク(ミリオタ)仲間でもある。

休みとなれば2人であちこちにお出かけしてきたが、楽しい思い出ばかりだ。

そんな旅行記の1ページ。

7月某日。

ひうらー伍長と、久しぶりに広島方面へ遊びに行くことにした。
『大和ミュージアム』見学と、『この世界の片隅に』聖地巡礼の旅だ。

朝から新大阪駅から新幹線に乗り、広島駅へ。

広島駅からは、呉線に乗り換え、海岸沿いに電車はゆく。
途中から海岸線近くを走る呉線は、瀬戸内の美しい光景を楽しませてくれるナイスな路線だ。

そんな美しい景色そっちのけで、日本海軍の空母艦内での高価な魚雷の管理についてアツく語っているうちに、『呉駅』に到着。

呉駅のすぐ出たとこに、巨大な戦艦のプロペラオブジェが飾ってある。

さすが帝國海軍のお膝元ですな。

「オイ、『大和ミュージアム』は、こっちかの、ウエキ兵曹長」

「いや、どうだったかの・・・あっちかもじゃの、シモタ兵曹長」

などと、ミリタリー色の強いジジイの団体も、ゾロゾロ歩き回ってる。

呉の街を歩いてると、そこいらへんに『はくりゅうカレー』だ、『そうりゅうカレー』だと、海自艦の名を冠したカレーが看板を掲げてもいる。

帝國海軍の海軍カレーは無論のこと。

街中、海軍カレーまみれ。
さすが、軍港呉市やね!(興奮)

興味深く見ながら歩いていると、まさに『この世界の片隅に』の聖地にふさわしいものが。

この辺りが、場面の一シーンにでてきてるらしい。

『この世界の片隅に』ロケマップまであった。呉市及び海上自衛隊、全面推しのもよう。

市内各所に、すずさんの夫、周作さんの美しい思い出の地があるそうだ。

さすがに、呉市郊外の斜面辺り、住宅とかまで見に行くのは無理やけどな。(上り坂とかシンドイ)

すっかり楽しくなって歩いていると、キレイな街並みの坂道へ。

この緩い坂道を上ると、『入船山記念館』があるらしい。
呉鎮守府長官官舎等の施設見学が楽しみだ。

あ!?『この世界の片隅に』作中の、北條家と浦野家の結婚式ご予約が!!

推してるねえー。

これぞ聖地巡礼、とかみしめながら、さらに坂をゆっくりと歩いて、『入船山記念館』へ。

我々以外、観光客とていない、静かな敷地内を進む。

時計台と、大砲でお出迎え。
海軍やなー。

鎮守府司令官は、かようなテーブルでディナーを食していたらしい。
ソテーだ、ステーキだ、プディングだとご馳走ばかり。

えらい、美味しそうやないの!
私も、海軍軍人になるんだった・・・。

そんなん見てたら、腹減ってきたなー。

はらぺこ胃袋を抱えて、入船山を下り、港方面へ向かう。
『大和ミュージアム』(呉市海事歴史科学館)へ行こう!

車道脇を、おしゃべりしながら、ひうらー伍長と歩いていく。
歩けど歩けど、港は遠い。

腹の虫は、25ミリ3連装対空機銃がごとく、激しく鳴り響く。
ハラヘッタ!

私がしきりに空腹を訴えていると、
「呉にきたからには、昼メシは海軍カレーと決まっとる。大和ミュージアム内で確かカレー食えるとこあるはずやから、海軍軍人だったら、黙って空腹に打ち勝て!」

と、ミリタリー色の強い発言で、ひうらー伍長にたしなめられる。(私、ただの会社員ですが・・・)

とかしてる間に、大きな商業施設内を抜けて、ついに『大和ミュージアム』到着です。

何年ぶりかなー。

超々弩級戦艦大和の巨大模型。

うほーー!(興奮中)

戦艦大和よ!大艦巨砲主義の権化よ!漢のロマンのかたまりよ!!( ;  ; )

酸素魚雷!93式や!ロングランス!

零戦。これもまた、漢のロマン。

回天・・・特攻兵器。有人魚雷。

見るとこ、たくさんありすぎ。
さすがに『大和ミュージアム』は、素晴らしいですな!

特に、戦艦大和の特大模型は、スゴイの一言でありますが、ハラヘッタので、小官はそろそろ昼メシを食いたい。

「ミュージアムに隣接してる外のCafeで、カレーを食おうよ。」
と決まり、ミュージアム内をひと巡りした後、カフェの様子を見てみると、長蛇の列ができてる。

あんなん、並ぶのはイヤやなあ。

大和ミュージアムの上階に進めば、食事できるとこあるかもしれん。

しかし、いけどもいけども、魚雷だの、回天だの、零戦だの、戦艦だの、重巡だの、戦争末期の激戦模様のパネル展示物だのが、えんえん続くのみ。(当たり前だ)

ここにゃー、フードコートもないのか!?
補給段列の軽視やないのか?
いったい、軍令部は、海上輸送をなんとこころえちょるのか!?
帝國海軍の、シーレーン護衛軽視の伝統を、ここに見た!
と、ワーワー叫んでると、ひうらー伍長に、
「フードコートなんてあるわけないやろ?ここはイオンモールちゃうねんぞ?大和ミュージアムや!」
と、一蹴された。

ああ、それにしてもハラヘッタ。( ;  ; )

鳴りてし止まん空腹を抱えて、『海上自衛隊呉資料館・通称てつのくじら館』の前を通り過ぎよとしたら。

「今なら、次の入場回が予約なしで入れますよー」
という係員の声に、ひうらー伍長が飛びつく。
「えっ!?次の入場いけます?ヨッシャ!ほな行こうぜ!」

ええーー!?
そない慌てんでも、次の次の入場でいいやん!(ハラヘッタ)
急がんでも、潜水艦は逃げませんて。
それより、ランチを・・・。

「いーや、この機会を逃すわけにはいかん。多少の空腹なぞ、帝國海軍軍人ならば耐えてみせよ。よし、よくぞ言った!全軍『てつのくじら館』に突撃せよ!!」

と、私がなにも答えちゃいないのに、入場口に引きずり込まれるのでした。(会社員なんですが・・・)

館内には、海上自衛隊の掃海作業に関する展示とか、潜水艦の内部とか。
タイヘン興味深い。

潜水艦内では、1日4回の食事があるそう。
その献立とかみてると、余計に私の腹の虫が、かわいらしく鳴る。

小官、ハラ減ってもう倒れそうであります、と、ひうらーに弱音を吐くと、

「バカもん!それは私も同じだ。いっぱしの海自隊員ならば、胃の中の腹の虫を掃海せよ!」
と、たしなめられた。(会社員なんですが・・・)

たっぷりと潜水艦と掃海作戦について勉強し、てつのくじら館を出たら、さっきから降り続けてた小雨もやんで、程よく曇っていた。

腹を空かせながら、呉駅方面に向かってヨタヨタと歩いてると、良さげな地ビール店を発見。
海自カレーの幟も立ってる!!
ここで、カレーランチしましょうよ!

2人で減りに減った腹を抱えて、店内へ。

まずは、帝國海軍地ビールで乾杯だ!
半日歩き続けて、足も痛いが喉もかわいとる。

・・・地ビール、うんまっ!!エグい!うますぎるうーー!
泣きそう!

そして、出てきました、海自潜水艦『はくりゅう』カレー
もちろん、大盛りで。
野菜が程よくゴロゴロ入っているカレー・・・。

う、う、う、う・・・

美味いぞーーーー!!(味皇さま)

空腹も相まって、こんなにも美味いカレー食ったの、久しぶりや!

こんなカレーを毎週食えるなら、今から潜水艦乗ってもいいかも。

鉄のくじら館で案内していた担当のデブ隊員も、カレー食いすぎてあの体型になったのに違いあるまい。

いやー、近年まれにみる、サイコーのカレーライスでした。
地ビールも、チョー美味かった。

夕方に、広島市内へ戻り、ホテルへ投宿。

展望大浴場で、風呂入ってサッパリした後、小1時間ほど仮眠。

夜、また元気になって、お好み焼き屋さんばかり入ってる駅前の雑居ビルへ飲みに行く。

広島焼きをつっつきながら、ひうらー伍長に、仕事のグチやらを事細かに聞いてもらう。

どデカいハイボールを片手に、しみじみ語りつくす。聞いてきいてー!

・・・広島の夜は、お酒とお好み焼きとで、楽しくワイワイ過ぎていくのでした。


翌日。

朝から広島市内はどしゃ降り。

午前中からは、広島城とか尾道とか岡山とか寄ろうと思ってたが、こりゃあいかん。

10時前まで様子見てたが、大雨の様子は変わらず。
この時期に珍しい大雨だ。
諦めて、とっとと新幹線乗って帰ることにした。

後半は残念なことになったけど、また広島いこう。
牡蠣も食いたいし、宮島も行きたいしね。

・・・そういや、『この世界の片隅に』の聖地巡礼のこと、すっかり忘れてた。

頭の中が、海軍と海軍カレーでいっぱいになってたからなー。

飢えって恐ろしいですよね!

【おしまい】

この記事が参加している募集

振り返りnote

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?