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結婚式のBGM

 昨年次女が結婚し、コロナ禍の影響で披露宴は今年の5月だった。結婚はめでたい事であるが、花嫁の父としては感慨深いものもある。
今日は、昨年の今頃書いたエッセイ。自分の結婚記念日が近づいてきた日、自分の結婚式の時の事を思い出して書いてしまった。
2023年12月15日

華燭の典。
アタシが結婚した30年以上前は、まだ仲人もいたし、結納式もやったが、最近の結婚ではそれらはトレンドではないらしい。
結婚式にしてもアタシが結婚した1991年はまだバブルの余波もあり、参列者が100人以上は当たり前で、中には300人を超えるものもあった。
 芸人呼んだり、マジックショーがあったりとデパートの屋上イベントみたいな式も散見され、式自体の演出も派手派手しく、ゴンドラから新郎新婦が登場することもザラにあり、今思い返すと笑ってしまうものも多々あった。

 さて、ここで音楽である。結婚式のBGM問題。
音楽に興味が薄い人は式場のウェディングプランナーに全てお任せしてしまうだろう。
一連の結婚行進曲から始まり、ケーキ入刀では派手なファンファーレが鳴り、あとは差障りの無い耳障りの良い音楽がピアノやエレクトーンで奏でられるのが普通だ。
しかし、アタシは音楽については自分の好きな歌を流したかったので、式場のウェディングプランナーと何度も話し合った。
 家内は衣裳や来賓の方々の席や両家のバランス、料理などいろいろ目を配り、引出物はどれにしようかとか、招待状の文面はどうだとか、目を三角にしながらやっていたが、アタシは元々結婚式自体にはあまり興味が無かったので(本当はやりたくなかったの)、ただただ流れに任せていたわけ。でも、一応会社員だし、当時の部長に仲人を頼んじゃったし(とても良い方で、アタシが転職してもお付き合いは続いてたんよ)、両家とも固いタイプの家だったので(そーいえば両家の親は4人とも公務員だわ)、所謂「ザ・結婚式」でないとダメみたいだったんだよね。だから、その後2〜3年して少しだけ時代も変わって、結婚する同僚の式に参列すると仲人は居ないし、人前結婚式なんて当たり前になってて、新郎が自分で司会してるの見て・・・マジで羨ましかったもんな。
自分でなんでも決められるじゃん、なんて!

 てなわけで、式の段取りやら細かいことは家内や親たちに任せて、音楽くらいは自分で選ぼうかな、なんて思ったわけ。それでお決まりの式次第に音楽を合わせてみたんよね。
で、実際にやった感想は・・・

M1  新郎新婦入場…「結婚行進曲」(メンデルスゾーン)
一応これやらないとヤバイやつね。

M2  ケーキ入刀…「伝説のチャンピオンのサビ」(クイーン)
しかしなんでチャンピオンなんだ?ひょっとして盛り上がっているのはアタシだけ?

M3  新婦お色直しの退場曲…「藤娘」(勝井源八)
家内が小さい時日本舞踊やってて、その時の唄なんかな、本人希望だったから・・・でも、歌の内容は結婚式に合わねぇんじゃないか?だって藤の木から出てきた精霊がままにならない男心を嘆いて夕暮れに消えちゃうんだよ・・・これお色直しの退場曲だとアタシに愛想尽かして消えちゃうってことだもんね、ま、いいか。

M4  新郎お色直しの退場曲…「黒船」(サディスティックミカバンド)
紋付袴を着ていたので和風の曲で退場したかったの。でも、会場のサンプルを聴いたらお正月みたいなBGMだったので、勇壮に高中のギターで退場した。高橋幸宏のドラムの深いエコーが歩きながら気になってた。

M5  新郎新婦再登場・キャンドルサービス…長いから3曲選曲
①  「ワンダフル・トゥナイト」(エリック・クラプトン)
こっ恥ずかしいね、このキャンドルサービスって。新郎はさらし者だよ、なんて思いながらアタシも家内も好きなエリックさんの歌でありました。
②  「ラブ・オブ・マイ・ライフ」(クイーン)
こりゃ、70年代ロック好きは定番だろうね。参列してた友人が笑って披露宴で2曲もクイーン流す人、居ないって言ってた。
③  「マイ・ディア・ライフ」(渡辺貞夫)
貞夫さんの綺麗なソプラノサックスが聴きたかったのよね~。

M6  ゲームコーナー…70'sロックメドレー(エレクトーン奏者にお任せ)
これが、びっくりだった。お任せにしたら本当に好き勝手弾いてたな、あのお姉さん。アタシは2次会否定論者なので、2次会ってしてないのね。で、披露宴でゲーム大会やビンゴなんかをやってしまっていて、そんで、そのBGMをお任せしたんだけど、パープルとかヴァン・ヘイレンとか結構激し目な歌をBGMレベルでやってた。いいのかなぁ、なんて思いながら、弾いているお姉さんを見たら髪を振り乱して弾いてて、少し笑ったわ。

M7  新郎出し物…灰色の街(鈴木幹)
幹ちゃんのオリジナルを2人で演奏。これは、もう家内からのリクエストでありました。めでたい席で「灰色の街」。
君がボロボロになっても支えてあげる・・・なんて歌詞だから、いいのか?なんて幹ちゃんは最後まで心配してた。笑。

M8  お客様退場の歌…アクエリアス(5thディメンション)
この曲を大音量でかけたかった。やっぱり高校時代から一番聴いてたからね~。
「ヘアー」なんてヒッピー映画に感化されて、そういう世界に憧れて、そういう友達と遊んでた頃のテーマソングみたいなもんね。形式ばった式をこういう自由な歌で解放するなんて裏テーマを持ってたんだけど、それはアタシの中だけの話。

 しっかし、思い出すだけでも恥ず〜。
今のアタシだったらこんなセトリにはならんだろうな。
 よく新郎新婦が好きなミュージシャンで統一するってのはあるみたいで、それこそサザンや達郎、ドリカムなんてのが我々世代の定番だった気がするけど、今の若い人たちはまたそれぞれの世代のミュージシャンや曲があるだろうね。

 皆さんの結婚式での音楽。面白い選曲とかありますか。
12月15日に結婚式したから、ちょっと思い出してしまった。
1991年に結婚したからもうそろそろ31年だって!
付き合い初めから数えたら40年だもんな~。いろんなこと、あるよね~。

2022年12月13日
花形

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