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想定外の出来事

初めての投稿から約1週間ぶりの投稿になります。
この1週間の間、まず何から情報を発信していこうかと考えていました。
考えた結果、tamagokakegohannが軽度認知障害(MCI)について研究を深めようと考えるに至った背景を伝えることにしました。

以下、今回の投稿記事の概要です。


なぜ、MCI? 作業療法士の可能性を考える

tamagokakegohannが目指す作業療法の理想像は,とてもシンプルです。
「世の中の高齢者を幸せにしたい」このモットーは前回の記事でも書いたように社会人になってから今まで一度も変化していません。

ある介護老人保健施設で勤務をしている私は、認知症がある高齢者に作業
療法を提供しています。関わりのなかで認知症になるまでに作業療法士としてできることはないのか?そんな思いから認知機能が健常に改善する可能性があるとされるMCIに着眼し,作業療法のリハビリテーションモデルを構築しようと思い立ちました。


あるクライアントとの出逢い

詳細な認知機能については、記載ができませんがtamagokakegohannの研究意識が高まったあるクライアントとの出逢いがあります。介護老人保健施設に入所して間もない90歳代の女性のAさん。日常生活は自立していましたが、自宅から新しい環境への変化に適応することが難しく、1日のほとんどを自分の部屋でこもる生活をされていました。担当医とお体の問診や評価をしていく中で、認知症ではないけれど年齢相応よりも記憶に問題があることや、その他の認知機能検査の結果からMCIの状態だろうと推測され、作業療法の必要があると判断されました。


HistoryⅠ:生活の変化

作業療法を担当することになったtamagokakegohannは、Aさんに寄り添い
対話を繰り返しました。「死にたい」、「家に帰りたい」と語られました。
当たり前ですよね。自分の人生の大半を自宅で過ごしてきたわけですから。
こんなとき、皆様はなんと声をかけますか?簡単に「頑張りましょう」、「リハビリをしましょう」こんなことは言えるはずもなく、「私も同じ立場だったら死にたいと思います」と答えました。すると、「そんな風に共感してくれる先生はこれまで誰もいなかった」と語られ、「思い悩んでも仕方ないからここで楽しめることを探してみる」、「先生、編み物をしたい」と意気込むようになりました。幸い編み物をするための運動機能や認知機能は保たれていたので、すぐに編み物に取り組むことができました。編み物をするようになり、自分の部屋から出て他の利用者と一緒に編み物をしたり、友人ができてカラオケを楽しむようになり、Aさんの生活は一変し、老健での生活が楽しい!!と声を弾ませました。


HistoryⅡ:認知機能の改善

驚くべき変化はこの後でした。編み物は老健の中で毎日のようにしていたわけですが、ある日、作った作品を施設の文化祭に出展したいと意気込むようになりました。そこから、毎日、出展をするためにどんな作品を出展するか、どのようにしてお客さんを惹きつけるのか、そんなことをtamagokakegohannと一緒に考えながら試行錯誤していました。すると、文化祭後に行われた認知機能検査で30点満点中29点(入所時は25点)に改善して、我々スタッフ一同は驚きました!!それと同時になぜ??認知機能が良くなった??この現象を科学的に検証し、説明できるようになったら、認知症予防のリハビリテーションモデルを作ることができるのではないかと思い、研究に没頭するようになったわけです。

次回の予定

こんな感じで、tamagokakegohannが研究に没頭するようになった背景を説明しました。次回以降は、この認知機能の改善をtamagokakegohannがどのように現状を解釈しているのかを書き込んでいきます。


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