🚗 99% 実話 ❓ トヨトミの世襲［ト◯タ］
梶山 三郎
トヨトミの世襲
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ 星五つ
小学館より「トヨトミ」シリーズ第三弾、「トヨトミの世襲」がいよいよ発売された。
「トヨトミの野望」、「トヨトミの逆襲」に続くシリーズ3。日本一の世界的企業、あのトヨタ自動車の曝露本だけに面白い。著者と出版社はあくまでフィクションだと言っているが、99%が実話というのは真実で、何せトヨタ自動車にあってはあの世界初のハイブリッド自動車"プリウス"の産みの親である名経営者、奥田碩8代目元社長の日経新聞元トヨタ番記者が書き記した実話小説だからだ。一般には知られていないが、奥田元社長は予々EV到来の将来を見据えて、エンジンに拘る豊田章男氏をトヨタ自動車社長に据えることを危惧し、ホールディングスカンパニーを作ってその社長に章男氏を据えることを画策。章男氏の父、豊田章一郎氏の逆鱗に触れて社長を解任され、今やトヨタ自動車社史からその名前まで消されている有様だ。
だからこその曝露本だ。
私は、多数いるトヨタの友人から内々には聞いていたが、この小説を読んで、いかに日本を代表する企業にもガバナンスが全く機能していないことに驚愕したものだ。そもそも、この世界的な企業の取締役会に次の社長を指名する最も重要な役割の指名委員会もなく、2%程度しか株を持っていない章男氏が現社長の佐藤氏を指名していることも驚きだった。
ではなぜ、日本のメディアは知っていて報道しないのか？
結局、ジャニーズ問題と同じ大広告主に対する忖度しかない。現に、トヨタ自動車の広報部は、トヨタ自動車の意向に沿わない記事を書くメディアに出稿しないことで有名だ。
この「トヨトミシリーズ」は、山崎豊子の名作、「華麗なる一族」に匹敵する企業の曝露本である。あの「華麗なる一族」も、神戸が栄えた時代の岡崎財閥の実話。山崎豊子が軽井沢別荘の隣人であった、神戸銀行頭取の愛人から直接聞いた話をまとめたもので、最後の頭取の長男が猟銃自殺する以外はほぼ実話と言われ、後に岡崎財閥から出版差し止め請求されたが山崎側が勝訴したという経緯がある。
日本にも、未だ昭和のオーナー企業モデルが存在することを知る上でも、是非この「トヨトミシリーズ」を手に入れて読んでいただきたい。日本企業のガバナンス改革を本気で思う私は、特に皆さまに推薦する良質の企業小説です。
今回ご紹介する本はぜひ読んでいただきたい一冊です。それは、衝撃の巨大自動車企業小説『トヨトミの世襲』です。
この本は、気鋭の経済記者である梶山三郎氏が「覆面作家」となって書いた、世界一の自動車メーカー「トヨトミ」の禁断の真実を描いた小説です。前作『トヨトミの野望』と続編『トヨトミの逆襲』に続く、トヨトミシリーズの完結編です。このシリーズは、「99％が真実」という噂で書店から本が消えたという話題作で、あまりに詳しすぎる内部情報や関係者しか知らない極秘ネタを小説に偽装したノンフィクションではないかとささやかれています
本書の舞台は、世界中を襲った未曾有のパンデミックのなか、巨大自動車会社トヨトミも待ったなしのEV（電気自動車）シフト転換を迫られている2023年です。しかし、販売ディーラーの相次ぐ「不正事件」や持ち株比率たった2％の創業家の「世襲問題」など暗雲が垂れ込める。カギを握るのは“トヨトミの母”と呼ばれる元女優の謎の老女。彼女がひた隠す「豊臣家の秘密」とは──²。
この本は、単なるエンターテイメント小説にとどまらず、日本の自動車産業の現状や課題、そして未来について深く考えさせられる一冊です。トヨトミという架空の企業を通して、実在の自動車メーカーや関連企業の裏側や戦略を垣間見ることができます。また、パンデミックや環境問題など、現代社会における様々な課題に対するトヨトミの対応や判断も興味深く読めます。さらに、トヨトミの創業家である豊臣家の歴史や秘密にも触れられ、日本の歴史や文化にも関心を持たせられます。
この本は、ビジネスマンにもわかりやすく書かれています。専門用語や難解な表現はほとんど使われず、ストーリーもテンポよく展開されます。登場人物も魅力的で、トヨトミの社長や幹部、社員やディーラー、ライバル企業の人物など、様々な立場や性格の人物が活躍します。特に、トヨトミの母である老女は、本書のキーパーソンであり、彼女の言動や思惑には目が離せません。
この本は、ビジネス小説としてだけでなく、社会派小説としても優れています。トヨトミという架空の企業を通して、日本の経済や産業、社会や歴史について考えるきっかけを与えてくれます。また、パンデミックや環境問題など、現代社会における様々な課題に対するトヨトミの対応や判断も興味深く読めます。さらに、トヨトミの創業家である豊臣家の歴史や秘密にも触れられ、日本の歴史や文化にも関心を持たせられます。
この本は、衝撃の巨大自動車企業小説の完結編として、読者の期待に応える内容となっています。トヨトミの過去、現在、そして未来について、綿密な取材をもとに描かれた真実に迫るストーリーは、最後まで目が離せません。そして、その“衝撃のラスト”は、あなたの想像を超えるでしょう。この本は、ビジネスマンはもちろん、経済や自動車に興味のある方にもおすすめの一冊です。ぜひ、読んでみてください。
豊臣家の秘密とは、本書の最大の見どころのひとつです。しかし、それをここで教えてしまうと、本書の面白さが半減してしまいます。ですから、私はあえてその内容を明かしません。あなたが自分の目で読んで、その衝撃を体験してください。ただ、ひとつだけヒントを言うと、豊臣家の秘密は、日本の歴史に関係しています。それ以上は言えません。ぜひ、本書を読んで、豊臣家の秘密を解き明かしてください
トヨトミの母とは、元女優であり、トヨトミの創業者である豊臣秀吉の妻である豊臣ひで子という老女です。彼女は、トヨトミの持ち株比率たった2％でありながら、トヨトミの実質的なオーナーとして、トヨトミの社長や幹部に影響力を持っています。彼女は、トヨトミの世襲問題にも関わっており、自分の息子である豊臣秀次をトヨトミの次期社長にしようと画策しています。しかし、彼女には、トヨトミや豊臣家に関する重大な秘密があり、それが本書のクライマックスにおいて明らかになります。
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