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キタダヒロヒコ詩歌集 79


詩を書くときはたいていいつも
言葉に衝き動かされるままに書いているので、
なんだかこんなふしぎなのができたりする。

キタダヒロヒコ

ふるい坂は意思を持っていて
(とてもイタズラっぽい意思だ)

だれかが…私だとか
あなただとかが登るとき
たとえば…よく晴れた冬の朝の
はりさけそうな青い海
またたとえば クリスマスを待つ街の
かなしい光の海
たとえば まだ生まれる前の
夢の中で見たはずの城郭 など

ぱっくりとひらけた切通しのさきに
ふるい坂はいつも
そんな美しいものたちをそおっと隠し持って
一杯の生ビールまで用意して待ってる

だから

おいでよ。




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