【読書日記】 「ともだちがほしかったこいぬ」を読む
以前、NHKの「スイッチインタビュー」に、著者の奈良美智さんと俳優の佐藤健さんが出演しておられ、お話が大変面白く、興味をもち、読んでみました。
第一刷:1999年11月18日
発行元:株式会社マガジンハウス
著者:奈良 美智
内容:世界的アーティストとして人々を魅了する奈良美智がドイツ・ケルン滞在中の1999年に作品集として発表した絵本がこの「ともだちがほしかったこいぬ」。(amazonより)
紙面いっぱいにあふれる可愛らしさ
奈良さんの代名詞とも言える、犬と女の子が出てきます。
犬のひとりごとから始まり、女の子と出会います。
犬と女の子がいっしよの場面が描かれ、その一場面一場面がほっとするもので、とても愛くるしいです。
描く方向、大きさともに予想外で、紙面いっぱいに可愛らしさがあふれています。
可愛らしいものを見ると、なんだか幸せな気分になりますね。
大きすぎる犬の意味すること
この犬は、大きすぎて他の人に見つけてもらえないことからさみしい思いをしていました。
「他と違う」ことに引け目を感じ、ともだちがほしいけれども作れないでいたのではないでしょうか。
「他と違ってもいいんだよ」
「他と違うからこそおもしろいんだよ」
ということをこの絵本は言っているように思います。
そして、
「待っているだけではだめだよ」
とも。
青森県立美術館に奈良さんの大きな犬の作品がありますね。
私はずっと「あれはなぜ、あんなに大きく作ったのだろう」と思っていましたが、この本を読んで「なるほど〜」と納得しました。
この絵本は、どのページも額縁に入れて飾りたいと思うようなものでした。
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