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【読書日記】 「図解 古代ローマ」を読む

大きな本、細かいイラストに惹かれ、古代ローマをよりイメージできると思い、読みました。

第一刷:2004年9月29日
発行元:東京書籍株式会社
著者:アンドルー・ソルウエー  
イラスト:スティーブン・ビーステイ
内容:西暦128年、ローマの住民ティトゥス・コッタ・マクシムスとその父マルクスと一緒に祭りの一日を過ごすイラスト絵本。精密なイラスト断面図によって、有名な建物の内部のようすや、それがどうやって建てられたのか、古代の儀式や競技、人々の暮らしなど、古代ローマの都市の成り立ちを学ぶことができる。(Amazonより)


「こういうことだったのか」と思いながら、見て読んだ

昨年、ポンペイ展に行き、古代ローマに関心を持ちました。
豪邸の一画、炭になったパン、モザイクの床などを見ながら、「この大きさはどのくらいなのだろう」「これはどんな所にあったのだろう」と思いを馳せ、見ました。


また、大塚国際美術館では、台に横になってものを食べていたことを知り、「いったいどうやって?」と疑問に思っていました。



この本では、ポンペイ展や大塚国際美術館で見たものが、壮大なイラストの中の一部として出てきました。
「豪邸ってこんなに大きかったんだ」
「ほんとだ、食堂でみんな体をよじって横たわり、食べ物に手を伸ばしている」
「モザイクの床はこんなに広い範囲にあるんだ」
などと、これまで美術館で見ていたものを俯瞰的にとらえることができ、スケールの大きさを知ることができました。
最初から最後まで、「こういうことだったのか」と納得・発見の連続でした。


人々の暮らしが実感できた

古代ローマの豪邸、コロッセウム、大浴場、街などの壮大なイラストの中には人物も描かれています。
これが非常におもしろいのです。
・家族と使用人がどのように豪邸の中で過ごしているのか
・奴隷市というものがあり、そこで奴隷を売り買いできる
・大浴場は健康ランドよりもはるかに社交場でありレジャーランドである
などなど。

コロッセオ

特に、大浴場での人の動き、お風呂を沸かすなどの作業をしている人などの様子がよくわかりました。
また、コロッセウムでは、客席で座る層が法律で決められていたそうです。建物の作りの中の人々の動きを見ていると、まるで興奮した声が聞こえてきそうな、そんなすごさを感じることができました。
イラストの解説も細かく、いろいろな階層の人々の暮らしを実感することができました。

フォロ・ロマーノ



非常におもしろい、わかりやすい、イメージしやすい、素敵なよい本です。
何度見たり読んだりしても飽きません。


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