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ASDさんの「認知の偏り」とは?理由と特徴について解説!!


Ⅰ.はじめに

ASDさんは定型と比べると
「認知」自体が偏っている
という特徴があります。

この認知の偏りは
時折定型の人からすれば
理解できない行動や言動に繋がることも。

ASDさんの認知の特徴について
色々調べたところ

私自身にも当てはまっている点は
多かったです。

今回の記事では

  • なぜ、ASDさんは認知が偏りやすいのか?

  • 認知の偏りには、どのような種類があるか?

について解説していきます。

また、私自身の困り事についても
紹介していきます。

Ⅱ.ASDさんは『認知』が歪んでいる?その理由について

①まず、認知とは何か?

認知とは
物事の捉え方や受け止め方のことです。

私達は日常生活を送る中
色々な出来事に対して
常に判断しながら生活しています。

この判断が「認知」です。

また、私達の行動は
「感情」によって左右されており
感情は「認知」によって左右されています。

認知は自動運転と同じで
私達は常に周りの状況に対し
とっさに判断して行動しています。

つまり認知とは
次々に起こる状況や情報を
瞬時に判断するこころの働きです。

そのため、認知という行動は
その時々の感情や行動に左右されます。

認知は、その時々の感情や行動に左右されやすい。

誰にでも

勘違いや思い込みからイライラしたり
物事を悪い方向ばかり捉えてしまったり

することはあります。

強いストレスがかかると
無意識に行っている判断に
狂いが生じてしまいます。

その結果、現実に起こっている問題に
そぐわない極端な判断をしてしまうのです。

②ASDさんの認知が偏っている理由

ASDさんの場合
外への関心が狭く、主観的に物事を捉える
という特徴があります。

「不幸」「私のことが嫌い」など
マイナスイメージな思考になると
そのイメージ通りに思い込み

ネガティブな感情に
引っ張られてしまいやすくなります。

元々、ASDさんは
特性上こだわりが強く
また物事をハッキリさせたい気持ちが強め。

『~するべき』『〜しなくてはならない』
という強迫観念を抱えているため

自分や他人を
過剰に罰しやすい傾向があります。

また、自分自身に対しても
歪んだ認知を持っているため

人付き合いや生活面での生きづらさ
さらには自己肯定感の低さ
にも繋がります。

Ⅲ.主な認知の偏り

①白黒思考

ASDさんに多い思考のクセです。
納得感を大事にしているとも取れますが
考えが『白か黒か』と極端なため

実生活においては
融通が効かない人だと見られる傾向が強く
生きづらさに繋がっています。

例えば、毎日決まった時間に
起きることを習慣にしている人が

1日だけでも寝坊してしまうと
「もうダメだ」と落ち込んでしまいます。

②過度な一般化

自分の経験や知識を
すべてとして結論づける
思考グセです。

ちょっとでも良くないことが起こると
「いつもこうだ」などと決めつけます。

視野が狭いのも起因しています。

③マイナス思考

良いことがあっても素直に受け止められず
悪い方向に考えてしまいがちです。

自分にネガティブな感情を持っているため
相手から褒められても

「今回はまぐれにすぎない」と
否定的になりがち。

ネガティブな体験や評価が
強い影響を与えているのが起因
しています。

④論理の飛躍

根拠もないのに、ちょっとしたことから
「自分なんて幸せになれるわけがない」など
ネガティブな方向に決めつけてしまいます。

⑤拡大(過小)解釈

少しでも良くないことがあると
どんどん悪い方向へ連想して
想像してしまいます。

⑥感情の理由付け

自分の感情を根拠
物事を決めつけたりします。

例えば、SNSや電話などで
相手からなかなか返事が無いと

「あの人は中々連絡をくれない。
私が嫌いなのでは」

と考えてしまいます。

⑦『~べき』思考

「〜すべき」という理想像
自分の頭の中に存在していて
できないと落ち込みます。

ちなみに「〜べき思考」は他人軸の思考です。

「〜しなくてはいけない」
「こうあるべきだ」

という考え方は
他人の目からみた理想の姿を想像しており

そうじゃない自分を攻撃して
責めてしまっているのです。

⑧レッテル貼り

ちょっとしたミスなどで、自分や他人に対して
ネガティブなレッテルを貼ってしまいます。

失敗やミスをした時
「自分はダメな奴だ」
「何をやってもうまくいかない」など
自分に否定的な感情を持ってしまいます。

⑨誤った自己責任化(個人化)

自分に関係のないことでも
自分に責任があると結びつける
ことです。

それが相手側の問題だったとしても
自分に全て責任があるように
感じてしまうのです。

Ⅳ.認知が偏ったままだと、どのような困り事があるの?

【主な特徴】

  1. 思い込みが強まる

  2. 誤った学習をしてしまう

  3. 自分の考えに固執する

認知が偏ったままだと
『〜しなくてはならない』と思い込み
強迫観念が強くなってしまいます。

また、思い込みから
誤った学習をしてしまうのも
ASDさんあるあるです。

自分の考えに固執するあまり
相手の意見を聞き入れない
のも
ASDさんによく見られます。

こだわりが強いという特性から
新しい考えや変化に対して
拒否反応を見せる
ことも。

Ⅴ.私の場合

私の場合、認知の偏りで
当てはまっているのが

  • マイナス思考

  • 論理の飛躍

  • 拡大/過小評

  • 感情の理由付け

  • 「〜べき」思考

  • レッテル貼り

私自身もネガティブ&マイナス思考なので
物事を悪い方向に考えては
落ち込んでしまうことはしょっちゅうです。

特にストレスに弱いので
ストレスが強い時
ネガティブ思考になりやすいですね。

ストレスが強い時は、ネガティブ思考になりやすい…

頭の中でネガティブな考えを反芻しては
自分にダメ出ししてしまいます。

色々考えすぎて
思考の渦に呑まれ、心が頑なになり
身動きできなくなることも度々。

また発達障害の特性として
思考が極端な「白黒思考」になりがちで
自分を客観視することも苦手です。

Ⅵ.まとめ

認知が偏った状態のままだと
無自覚に偏った考え方をしやすくなります。

ASDさんは、良い方向よりも
悪い方向に考える/捉える傾向が強めです。

そこには

  • ASDさん特有のこだわり特性

  • 物事をハッキリさせたい白黒思考

  • ネガティブ感情に振り回されやすい

などが挙げられます。

ASDさんは自分自身に対する認知も
偏っていることが多い
ため

自分の認知の偏りに
中々気づきにくいです。

認知の偏りは、ASDさんの抱える
生きづらさの原因でもあります。

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