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30代ごろから出てくる、足の指のしびれ、痛み。『モートン病』原因から対処法まで。

ども、ついに春が来たなぁと感じる、佑吉です。

暖かくなってきて、色々出かけたくなってきましたが
足に不調が出ていると、出かけるのもおっくうになってしまいます。
そんな足の不調の中の一つで、足の指の’しびれ’があります。
その原因のお話をしていこうと思います。

足のしびれといえば、正座をした後の足のしびれを
思い浮かべる方が多いと思います。
このしびれは、自分の体重によって脚が押しつぶされることによって
血流が悪くなり起こる現象です。
そのため、血流が回復してくるとしびれもなくなり
いつも通りの生活を送ることができるようになります。
このような一時的なものではなく
慢性的にしびれを感じることがあるときは要注意です。

慢性的にしびれがある場合、神経に傷がついている可能性があります。
この神経には種類があり
大きく分けると中枢神経と末梢神経に分けられます。
中枢神経とは、脳や脊髄の事でここが中心になって
感覚や運動などの中心的な機能を担っています。
そしてここに繋がる、他の全身に及ぶ神経が末梢神経になります。
この神経は、傷ついてもある程度したら治るのですが
中枢神経は、基本的には傷つくと元に戻りません。
また末梢神経でも、あまりに長い間傷ついた状態が続くと
元に戻らなくなることがあり、感覚が分からなくなったり
動かすことができなくなったりします。
このようなことが足の指(足趾;そくし)で起きてくるのが
「モートン病」と呼ばれるものです。

モートン病は女性に多く発生し、男女比は1:10ほどの差があり
平均好発年齢は55歳ですが、30代から80代まで幅広い年齢で発症します。
他にこの疾患は、前足部の横アーチの状態がとても重要になります。
前足部の横アーチとは、5本の足趾の付け根の関節を構成する
中足骨頭の部分が靭帯や筋肉の働きによって
アーチ状になっている状態を言います。
そしてこの横アーチが潰れることによって
足趾に繋がる神経が圧迫されることにより
しびれや痛みが出ることを「モートン病」と言います。
そのため、なるべく早い段階で神経の圧迫を少なくしてやる事が
重要になります。
もし対処が遅れると、神経の回復が出来なくなってしまい
しびれや痛みが取れなくなってしまう事がありますので注意が必要です。

この対処するにしても、本当にモートン病か確認することが重要です。
この確認方法として、神経の通り道をあえて圧迫し痛みが強くなるか
放散痛と言って、びりびりした痺れる痛みが足趾の先に伝わっていくかで
確認する方法があります。
この方法は、足趾間の指股の足の裏側を押したり、叩いたりする事によって
痛みがどうなるかを確認する方法になります。
この痛みが出やすいのが、2・3趾の間と3・4趾の間になります。
これは横アーチの一番つぶれる量が多い
真ん中あたりにある2・3・4趾の部分になので
そこの部分に痛みが出やすくなります。
そのため、押したり叩いたりしてみた時に
痛みが強くなったり放散痛が現れる場合は
モートン病の可能性が高いので、早く対処することが重要です。

この対処方法、薬物療法とインソールなどです。
薬物療法は痛み止めを使ったり、ステロイドを注射する方法になります。
これらの方法は痛みに対して直接対処するため
症状の改善をするのに、直ぐに効果の現れる方法です。
次にインソールについて、前足部の横アーチを物理的に持ち上げるため
メタタルザルパットがついていることが必須になります。
そのため、既製品のインソールを選ぶ場合、外反母趾用を選んでいただくか
自分で後からメタタルザルパットを適切な位置に張り付けて
前足部の横アーチを上げることが重要になります。
ただし、既製品のメタタルザルパットはあまり高さがなく
横アーチを持ち上げる機能が少ないため
もし、オーダーメイドで製作できるのであれば
整形疾患に精通し、モートン病の病態をよく理解した方に
製作していただくのが確実です。
が、どうしても近くに相談できそうな方が見つからない場合
自分でメタタルザルパットを貼りつけるときのポイントをお伝えします。

メタタルザルパットは横アーチを持ち上げるもののため
位置がずれると効果がないだけでなく、変な圧迫感を感じやすく
位置の調整が難しくなるため、既製品のインソールには
そこまでしっかりしたものがついていないことがほとんどです。
また、スポーツ用品店などで
簡易版オーダーメイドインソールを製作してくれるサービスがありますが
あとからメタタルザルパッドを足すこともあります。

それでは、自分でメタタルザルパッドを付けるポイントをお伝えします。
まずは今履いている靴のインソールを外してください。
すると、足の形が映っていると思います。
この足の形の足趾の付け根の部分に
より形の出ている部分があると思いますので
そこの第3趾の部分に、インソールの裏側に仮に張り付けてみて下さい。
この時、平の方に接着面があった場合
その接着面をインソールに着けてもらって大丈夫です。
そして靴に戻し歩いてみて、違和感がないところを見つけていきます。
このとき、メタタルザルパッドの一番高い所が
第3趾の足の形がくっきり出た境界線の部分くらいに持っていくと
前足部の横アーチがしっかり持ち上げられるので、効果が高いです。
ただし違和感が強い場合は、少しずつかかと側にずらしながら
いい位置を見つけてみて下さい。
いい位置が見つかったら、しっかり張り付けて完成です。
もし、高さが足りないなと思ったら、もう一枚パットを貼る
もしくは、張り付けるインソールの厚みを厚くすると
支えられる高さが高くなります。
このような裏技を使うために、インソールの裏側に張り付ける
ということを行っています。
また、裏側から張り付けることによって
パットの凹凸を滑らかにする役割もあります。
ただし、支える範囲が広くなるため広さに違和感があるときは
表側に張り付けて下さい。

このモートン病は靴も重要で女性に発症しやすく
因果関係は明確ではありませんが
パンプスやヒールなどの靴も関係があるかもしれません。
そのため、足の先を締め付けるような靴はなるべく履かない様にし
足趾が靴の中で自由に動かせるような靴を選ぶことが重要です。
また、せっかく足先に余裕のある靴を選んでも
靴の中で足が滑って靴の先に当たっていては
足先を狭めて神経を圧迫する要因になってしまいますので
足が靴の中で滑らねいように、
足の甲の部分でしっかり止められるひも靴などの
ボリューム調整機能がついた靴を履いてもらいたいです。
更に、せっかくボリューム調整機能がついていても
ゆるゆるで履いていては意味がないので
かかとをトントンし、足の’かかと’を靴の’かかと’にしっかり合わせて
ボリュームを調整して、足の甲でしっかり押さえ
足が靴の中でずれていかない様にしていく事が重要です。
この他に、そこの柔らかすぎる靴の場合
踏み返しの動作をしたとき、足のアーチ構造を崩してしまいやすいため
なるべくそこの硬い靴を選び
欲を言えば、足先にロッカー機能と呼ばれる
靴の先が上がっていて、足先が転がりやすい靴を選んでもらうと
より足に負担がかかりにくくオススメです。
こういった靴はスニーカータイプが多く
フォーマルな場面や合わないスタイルも多くあります。
そのため、場面場面に応じて靴を選んでいただき
例えば冠婚葬祭の会場ではヒールなどを履き
そこに行くまでは足にやさしい靴を履く
といった方法をオススメします。

いかがだったでしょうか?
足趾のしびれ「モートン病」についてお話してきました。
この疾患を簡単に言うと
①末梢神経障害である事
②原因は前足部の横アーチが潰れている事
③早めの対処が重要で、薬物療法とインソールが主な対処になる事
が、ありました。
自分で出来る対処法のお話や
靴の形や構造、履き方なども影響についてもお話しました。

これらの事を自分で判断したり、行っていくのは
なかなか難しいこともあります。
近くに相談できる詳しい方が居られましたら
その方に相談するのがいいと思います。
また、日常生活に支障が出るほどの症状が出ている場合は
必ず整形外科を受診し、治療をしてもらってください。

もし、そういった方が周りにいない場合
もし私で良ければ、お気軽にご連絡ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。
これからもご縁を繋いでいただけると嬉しいです。

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