見出し画像

成長痛じゃない、成長期の膝関節付近の痛み。オスグッドシュラッター病。症状から対処、サポーターまで。

ども、本当に色々な方々に感謝しかない、佑吉です。

とてもありがたいことに、少し声を上げたら
それに応えてくれる仲間がいてくれることに
とても感謝しています。
本当にありがとうございます!

このnoteも、そんな仲間の方や身の回りに困っている方からのお題を元に
記事を書いていっているのですが、前回の「踵骨骨端症」に引き続き
成長期の子どもたちによくみられる疾患
「オスグッドシュラッター病」についてお話していこうと思います。

オスグッドシュラッター病、成長期のスポーツをしっかり行っている
お子さんを育ててる方でしたら、聞いたことがあるかもしれません。
もしかしたら、実際に困っている方もおられるかとも思います。
この「オスグッドシュラッター病」、成長痛と捉えられる事もあるのですが
半分当たってて、半分ハテナ?な部分があります。

基本的に成長期の骨の、弱い部分に負荷が掛かることによって
傷み炎症を起こし、痛みを発症した状態であるため
成長期の痛みという点では成長痛とも言えるかもしれません。
しかし、本来の成長痛は、一過性、一時的で原因がはっきりしないモノで
炎症などの症状を伴わないモノであるため
オスグッドシュラッター病のように、原因となる炎症がある場合
成長痛というのはハテナ?が付く部分でもあります。

では、どういった時に「オスグッドシュラッター病」の症状が
出てくるのでしょうか?

オスグッドシュラッター病は、膝関節の下にある脛骨と言われる
膝から足首までの体重を支える太い骨の、膝関節のすぐ下の前の部分
脛骨粗面と言われる部分の炎症になります。
この脛骨粗面には、脚気の検査で用いられる膝蓋靭帯という
短くしっかりした靭帯が付着しており、膝蓋骨(いわゆるお皿の骨)と繋がり
更に、膝蓋骨は大腿四頭筋と繋がっている構造をしていて
膝関節を伸ばすときに、大腿四頭筋が収縮、緊張し
膝蓋骨、膝蓋靭帯を介して、脛骨粗面を引っ張ることによって
脛骨粗面に負荷が掛かり、炎症を起こし痛みが出ることが
オスグッドシュラッター病と言われるものです。

では、なんでこの脛骨粗面に炎症が起きるのか?
他の部分に出てもいいのでは?と思われる鋭い方も
おられると思います。
実は膝蓋靭帯に炎症と痛みが出る事もあり、ジャンパーズニーと言います。
このジャンパーズニー、原因的には過度の大腿四頭筋の収縮の繰り返し
代表的にジャンプ動作を繰り返すことによって起きてくるので
ジャンパーズニーと呼ばれています。
ただし、オスグッドシュラッター病とは炎症の原因が異なるため
似たような位置の炎症と痛みになりますが
別の疾患になりますので、対処方法が異なってきますので注意が必要です。
特に、サポーターなどを病院で診察を受けずに
ネット購入されようと考えておられる方は、この後の記事をしっかり読んで
検討してみて下さい。

さて、オスグッドシュラッター病とジャンパーズニーの違いですが
場所の違いなのですが、この場所の違いが大きな違いの直結し
オスグッドシュラッター病は脛骨の成長線の近い部分
成長線のまだ骨の弱い部分に負荷が掛かることによって
耐えられなくなり炎症が起きるものです。
そのため、症状が進行すると脛骨粗面の膝蓋靭帯付着部の
剥離骨折を起こすことがあり、脛骨粗面の膝蓋靭帯付着部に
痛みが1か月以上出ていたり、日常生活に支障が出ている場合
整形外科を受診し、診断を受け、治療をしていく事が必要ですので
頭の片隅に入れておいてくれるとありがたいです。
ただ、病院に連れて行く余裕のない、お忙しい方もおられると思いますので
その時は、まず今行っているスポーツや運動を止め安静にし
脛骨粗面にかかる負荷を減らし
炎症を起こし熱を持っている部分を冷やすこと
これを行って下さい。
これで一時的に炎症が引いて痛みが楽になると思います。

が、このオスグッドシュラッター病
スポーツや運動による負荷に対して、骨が耐えることができず起こるので
骨の成長が、スポーツや運動の負荷に耐えられるようになるまでは
また発症するリスクを抱えていることを理解している必要があります。
そのため、骨の成長が不十分な状態で
この骨の耐久度を超える負荷をかけてしまうと
同じことを繰り返してしまいます。

じゃぁ!どうすればいいの!?

となるのですが、まずは骨の成長を待つこと
ですが、ここまで身体を壊すほど頑張ってるということは
そんな悠長に骨の成長を待ってられないと思います。
そこで用いられるのが、テーピングです。
このテーピング、簡単に言うと負荷の分散を目的に用いるため
負荷のかかっている脛骨粗面以外の部分に大腿四頭筋の力を伝える様に
テーピングを貼っていく事が重要です。
この方法に関しては、検索すると様々な方法ができきますので
そちらを参照していただくといいと思います。
ちょっと専門家ら外れてしまうので
こんな言い方しかできず申し訳ないです。
ただ原理的には、負荷のかかっている部分の負荷を減らす
そして、動きを邪魔しすぎないということ
症状の重症度に応じで調整していく事が大切になりますので
症状、場面に応じて処置していただければいいと思います。

このテーピング、最初の頃はいいのですが、
肌の弱い子や長期に及ぶ場合、肌荒れを起こすことがあり
テーピングをできないことがあります。
そんな時に便利なのがサポーターです。
このサポーター、検索すると多種多様、様々なサポーターが出てきます。
スポーツ用品店でも売ってますし、病院で処方されることもあります。
そのため、様々なサポーターを求めて奔走し
へとへとになってお会いする方が居られます。

このヘトヘトの原因は、色々試したけど良くならない
というのが一番の原因だと思います。
サポーターが悪いのか?と思い、またサポーターの提案を受けると
またか!と不信感いっぱいの目で見られる辛さを何度も味わってきました。
なので、サポーターの利点、欠点、注意点をお話していこうと思います。

まずはサポーターの利点から
①使い捨てじゃない
テーピングと違いつけ外しが容易なため
必要な時に装着し、それ以外の時は外し、また必要になれば装着
といった使い方ができます。
②清潔に使える
基本的に手洗いをオススメしますが洗濯ができるため
スポーツをして汚れたサポーターを洗濯できる事も、大きな利点です。
③調整ができる
大抵のサポーターが、マジックテープでつけり外したりするため
締め具合でサイズ調整ができるのと、キツさの調整ができます。
この事によって、重症度や動きやすさの調整が可能になり
場面場面に応じた対応が可能になることが利点として挙げられます。

次に、サポーターの欠点について
①ズレる
これは、テーピングと違い肌に張り付けるわけではないため
動いているとズレてきます。
このずれを少しでも防ぐために、滑り止めが付いたものありますが
そこの部分でかぶれることもあるので、皮膚の弱い方は
使う場面を限定するなどの注意をする必要があります。
②蒸れる
サポーターの覆っている広さや厚み、素材によりますが
テーピングに比べると覆う面積が多くなることが多く
通気性が悪くなってしまいます。
サポーターの中には覆う面積の少ないモノもありますが
蒸れない代わりに、力が少ない面積に集中してしまうため
締め付けが強くなってしまいやすかったり
締め付けにくくなってしまたりします。
③脚に沿わない
①のズレるにも通ずるものがあるのですが
布地を引っ張って沿わせていくため、出っ張ている所はあたりが強く
逆にへこんでいる所は浮いてきます。
そのため、出っ張ている所が擦れて赤くなったりすることがあるので
注意が必要になります。

最後にサポーターを選ぶうえでの注意事項について
オスグッドシュラッター病は脛骨粗面への負荷を減らすことを目的とした
サポーターを選ぶことが大原則になるのですが
この脛骨粗面への負荷を減らすためには
膝蓋靭帯の部分を押さえることによって
膝蓋骨を介した大腿四頭筋からの力を少なくし
脛骨粗面への負荷を減らしていきます。
なので、基本的には、膝蓋靭帯を押さえるバーがある事が第一条件です。

次に大きさ、覆う面積なのですが
一見覆う面積が少ないものは、蒸れないし動きやすそうだと思うのですが
面積が小さい分、力が集中しやすく
膝蓋靭帯だけでなく、膝の後ろ側のハムストリングス腱を
過度に押してしまい、不快感や赤みが出ることがあります。
そのため、面積の小さいものは
慢性的に痛みが出てきている場合にはお勧めしません。
更に、面積が小さいということはズレやすさにもつながるので
激しく動くスポーツや運動をする場合も、あまりお勧めできません。
逆に面積が大きい場合、サポート力は強くなります。
その代わり、膝の裏の蒸れや動きにくさが出てくることがあるので
足を着くのも辛く、激しく炎症している状態から脱したばかりの状態で
どうしても動かなければいけない時は
なるべくサポート力のあるサポーターを使用してください。
そして、本来ならまだ動かない方がいいと思います。
更に、そこまでの状態の時は、整形外科を必ず受診して下さい。

ここまででサポーターの種類は選べたと思うのですが
つけ方が間違っていると、全く意味のないモノになってしまうので
つけ方もお話していこうと思います。
サポーター難民の方でよくあるのが、ここの部分でつまずいている事です。
まず大事になるのが、膝蓋腱のバーになります。
これがキチンと膝蓋腱を押さえる位置に来ている事、これが一番大事です。
このバーの位置は、上下の位置と膝蓋骨の真下にあるかどうかも
しっかり確認してください。
バーの位置がいい所に来たら、次は締め具合になります。
今回は膝上まであるサポーターの場合についてお話します。
まずは、バーの位置を合わせ仮にずれない程度に止めておきます。
次に、膝蓋骨の上のバンドをずれない程度に緩くとめ
バーの位置をもう一度確認し、問題なければ強く締めこみます。
この時の締めこみ具合は、掌を滑り込ませれる程度にし
バーのベルトをもう一度しっかり締めこんでいきます。
この時の締めこみ具合は、バーの両脇から指が入る程度で
なるべく強く締めて下さい。
ただし、ハムストリングス腱の部分の当たりが強かったり
鬱血する場合は、強く締めこんだ後に
少しずつ緩めて調整するようにしてください。
緩い状態から締めこんでいくと
締めこみ具合が弱くなることがありますので
必ず、締めこんでから緩めるようにしてください。

最後に、まとめとして
オスグッドシュラッター病は、成長期のスポーツをやっている子に見られる
膝関節の下の痛みです。
成長痛と勘違いされることもある疾患ですが
運動量と骨の成長のバランスが崩れて引き起こされる疾患になります。
基本的には、運動量を抑え、骨の成長を待つことですが
せっかく頑張っているスポーツを止めたくない
そんな時は、まずは今起きている炎症を鎮めること
そして、負荷のかかっている膝関節直下の脛骨粗面への負荷を減らすために
テーピングやサポーターを使用することです。
あとは、成長と運動量のバランスを取りながら過ごしていく事になります。
もし、日常生活に支障が出るようなことがあれば
必ず整形外科を受診し、医師の診察を受けて下さい。
これが一番大切なことです。

子どものうちはいろんな意味で、まだまだ成長段階です。
そのため骨の成長に限らず、身体の動かし方、重心の取り方など
上手くできないこともあります。
そのため練習をして上手になっていくのですが
上達するまでに、どうしても時間がかかってしまいます。
その間に、弱い所に負荷が掛かりケガをしたり
傷めてしまったりが出てきます。
そんな負担を少しでも減らすために、できることをしていく事も
大事なことだと思います。
その一助になれれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
またお会いできるのを楽しみにしています。

ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?