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らしく生きる、らしく暮らすを見つけるラジオ

ラジオ番組で「らしさ」を考える

ラジオ番組を立ち上げるべく少しずつ準備を進めています。放送局はすでに決まっていて、なんなら放送開始時期も決まっています。内容は家づくりにおける「自分らしさ」についてです。

一体この「自分らしさ」とは何でしょう。よく使い使われる言葉ですが、あまり深く考えたことありませんでした。見学会などでは「古市さんらしいデザインですね」ってよく言われますが、そこにどんな法則(言った人の)があって、その再現性を(古市は)どう担保してきたのか?

そんなことを振り返りながら、この自分らしさを紐解き、聞いてくれる皆さんと一緒に、それぞれの「らしさ」について深めていけたらと思っています。

そしてこの「らしさ」を考えていくにあたり、ピッタリだなと思ったのが↓に書いた住教育、こちらを教材に番組を組み立ていこうと考えています。

「住む」ことは、人と人、人ともの・こと、人と空間、人と環境など、さまざまな関わりの中で成り立っています。住教育では、そういった関わりを学び、考え、実践することで、社会の中で多様な価値観と出会いながら、自らの住生活を創造し、夢や希望を実現していく力をつけることをめざします。

住まいや暮らしの教育パンフレットより

番組が目指すものとはなに?企画シートで言語化する

ラジオ番組を作るなんて初めての経験です。放送局の担当者さんにレクチャー受けながら、基本のキを整理していきます。

そこで登場するのが企画シートです。たったA4一枚のぺらっとしたものですが、なかなか埋めるのは大変です。このシートで明らかにするのが以下の4つの項目です。


1. どんな人をターゲットにしたいのか?

どんな人たちをといえば「家づくりを考えている人で、家づくりの中で不安を感じてたり、自分らしい家ってどんな家なの」とかを考えている人たちです。

すると担当の方から「もっと詳細に的を絞って!」とのアドバイス。例えば年齢とか職業とかを設定してみてくださいとのこと。

考えたつもりでしたが、専門家から見れば甘々だったようです。気を取り直してもっと深く考えてみました。

ありとあらゆる立場、役職、属性のアラサー世代で「生き方」や「らしさ」を考え始めている人。アラサー世代 = 30年後に60代の世代であり、今後の日本社会の中心的存在であり、そのあとの世代への橋渡し的役割も持っている世代。

どんな人をターゲットにしたいのか?

「家づくりを考えている人」という設定は間違いないですが、そこを明確にと言われれば「らしくを考えはじめた世代」という設定がしっくりきます。そして、いろんな人に聞いてもらいたいから、ありとあらゆる属性のアラサー世代という設定としました。

住教育というからには、このラジオを聞いた人だけでなく、そこで学んだことをまた次の世代にも伝えていって欲しい。いつかはそれが文化になればいいなくらいの感覚です。

2. その人を対象に目指したい行動変容はなんなのか?

・番組をお気に入り登録して欲しい
・「らしく生きる」「らしく暮らす」の概念を広げて欲しい
・家づくりに関する質問の投稿、番組やイベントへの参加

まずは聞いてもらうための戦略が必要ですが、聞いてもらった先に何をやって欲しいか?それがこの3つになり、どうやったら実現できるかを整理してみました。

・番組をお気に入り登録して欲しい
 →どんなコンテンツを準備すればいいか?
・「らしく生きる」「らしく暮らす」の概念を広げて欲しい
 →どんな内容を発信すればいいか?
・家づくりに関する質問の投稿、番組やイベントへの参加
 →どんなことにリスナーは興味を持っているか?

こんな感じでやって欲しいことを考えてみました。

3. 聞いた人にどんな気持ちになってもらいたいのか?

「楽しい家づくりができそう」「もっと自由でいいんだ」「もっと自由になれるんだ」等々、将来への夢や希望を感じてもらいたい。

このラジオでは家づくりを入り口に住教育を学んでいきますが、住教育の目的でありラジオのもう一つのテーマである「自らの住生活を創造し、夢や希望を実現していく力をつけること=新たな価値に出会える力をつけること」も大切にしていこうと思っています。

現在だけでなく、未来の社会がより良いものになってて欲しい、そのためにこのラジオが存在し、聞いた人たちがハッピーになりそのハッピーが連鎖していくことを夢見ています。

4. 発信することでどんな社会にしたいかのか?

少なくとも10年後の家づくりにもっと選択肢が増えていて、20年後には次の世代への継承が行われ、 30年後には「らしく生きる」「らしく暮らす」が自然になっている日本にしたい。

家づくりに限らず、いろんな情報が自由に手に入れられ、ネットに書き込めばその回答も出てくる便利な現代。一見するとすごく良さそうだけど、その裏では不自由を虐げシイタゲられてる感覚を持っています。

家づくりの中でいえば、断熱性や耐震性といった性能について「高性能が大事だ派」と「いやいやそこまで必要ない派」、自宅所有については「持ち家派」と「賃貸派」など、自分にとってどっちがいいのと悩む方も多いはずです。

この悩みは、どっちが正解・不正解という二項対立ニコウタイリツの構造になっていることで発生していて、この対立構造が個人の家づくりの不自由を生んでいるように感じています。

少し話はそれますが「二項対立」について。あまり使わない言葉ですが、なんとなくイメージできるのではと思います。それでもやっぱり、ぼや〜っとしてるのでここでは二項対立の何が問題なのかに触れてみようと思います。

論理学で、二つの概念が矛盾または対立の関係にあること。また、概念をそのように二分すること。内側と外側、男と女、主体と客体、西洋と非西洋など。二分法。

デジタル大辞泉より

辞典にはこんな風に書かれていますが、今回の記事で言ってるのは特に「概念を二分すること」についてです。

家づくりの中に「いい家」という概念があります。そのいい家を↑に上げた「高性能な家がいい家」で「高性能でない家はいい家でない」という分け方(二項対立)に無理があると思っているわけです。

いい家の感覚は人それぞれ違うはずなのに、たったこの二つの比較だけでいいか悪いかを判断しています。もっと複合的な目線から家づくりにおけるいい家をみる必要があるのではないでしょうか。

本来いろんな要素を含んでいるはずの一つの大きな概念を、たった二つの下位概念に分けてしまうことである。

岡野勝志のブログ|二項対立と二律背反より

無理やりいい家を二つの要素に当てがってしまって非常に勿体無い状態です。この構造から抜け出し、自分の価値観でいい家を判断できることが豊で幸せな家づくりと言えるのではないかと思っています。

ただ、自分の価値観をといっても、そう簡単に持てるものではない「失敗したくない」という気持ちも自然に生まれるはずです。自分の価値観を持つためには、一つの情報に対して別目線(別の価値)でのアプローチが必要です。

この住教育ラジオでは、そんな別目線に気付ける場の提供を考えています。まだもう少し整理することはありますが、もっと自由に自分らしさを見つけられ、そしてその「らしさ」を、小さな括りククリ(概念)だけで否定も肯定もせず、ありのままとして受け入れられるような未来を夢見ています。

家づくりに対する質問を募集しています。

ラジオの準備は↑のように進めていますが、見出しに書いたように家づくりに対する質問も募集しています。番組内でその質問にお答えし、リスナーの方にもそれぞれの目線でどう思うかなどをシェアできたらいいなと思っています。

質問はこちらの「LINEオープンチャット」で募集してますので、どしどしお寄せください。*2024年3月4日オープンしています。

誰かの質問だけど、なぜそんな質問が出たのか、あなたのこれまでの価値観にない質問だとしたら、それに正解・不正解つけるのではなく、広い目線で俯瞰フカンできたらより楽に生きていけるようになると思います。

他者との価値観のずれはあって当然、好き嫌いはあっていいけど、否定は自身のストレスの原因を作っているだけ。より楽しく自由に暮らせるように、このラジオも応援いただけると嬉しいです。

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