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熊本県合志市でアート系シェアハウスを作ってみる。

民泊なのか賃貸なのか、それともシェアハウス?築48年の平家の小さな木造住宅。

これまで戸建て賃貸として使われてた築古住宅をどう生かすかを思考中・・・。

古い住宅街の中の平家の家

昨年末に、借主さんがここを出られ、以来ここは空き家状態に。

大家さんは次のために現状復旧と設備類の入れ替えを考え僕のところへ相談に。

大家さんは僕の先輩のお母さま。ただ、お母さまは高齢で実質的に先輩が管理していかなければならないとこのと。

「これから先さぁ、管理が面倒だけどどうにかならん?」

以前呑み会で話してた、僕がやってるRebornのことを先輩は覚えていたらしく、このまま設備類の入れ替えやってまで管理していくより、Rebornした方が良いんじゃないかなと思ったそうです。↓がReborn第1号案件です。

Rebornとは簡単にいうと、買取をしない買取再販みたいなもの。

買取再販では、所有者から事業者が物件を買取り、買い取った上でリフォームして、次に売るという流れです。

それに対しRebornは買取を行わずに、リフォーム費用だけを事業者が先行負担し、物件が売れた時にそのリフォーム費用を回収するという仕組み。

事業者側のメリットとしては買取費用が不要なので、その分リフォーム費用にお金まわせてしっかりしたものが作れます。

興味ある方は↓をご覧ください。

Rebornのメリットは↑で紹介してますが、今回の物件は売りたいわけではなく「面倒な管理をなんとかしたい」というもの。

これまで通りリフォームして次に貸すにしても、この地域での賃貸では収益もさほどではなく、なのにリフォーム費用や以降のメンテナンス費用などは掛かり続ける。

水回りの設備機器も建設当時(築48年)のまま

「いったいどうしたらいいのか」それが相談の内容でした。

Rebornは「売る」を前提に組み立てたモデルでしたが「売る」のほかに「貸す」という選択もあった方がいいなぁと、最近ちょうど考えていたところ。

「それじゃ、Rebornに貸してください。Rebornでリフォームの費用負担するので格安で貸してください。」

「そしてリフォーム後はRebornで管理運営をしていきながら、そこで先行投資したリフォーム費用を回収していきます。」

ということでこの物件をRebornで預かることにしました。

しかし、先輩が心配していた通りこの地域での家賃相場は決して高くなく、この一軒だけで事業化していくのは難しいというのも事実でした。

いくら賃料が安いとはいえ、きちんと収益できなければRebornとしても持続していくのは困難になってしまう。

そこで、これまでの戸建て賃貸だけでない運用方法を探ることにしました。

懐かしい化粧ベニアの居間

現在の間取りはいわゆる3LDK。Lが6帖、DKが7.5帖、そしてそれらに繋がる個室が3つ。

部屋数こそ揃っているけど、どうも使いにくい感じです。

DKとLの繋がりがいびつ、48年前はこんな感じか

このままでは現代の暮らしにはマッチしないので、水廻りに加え間取りにも少し手を入れる必要がありそうです。

ただ、あまり大掛かりにはしたくないので最も簡単で効果的な間取りを考えてみます。

LDKを矩形に整え個室をそれぞれ6帖(押入+収納込み)と同じ条件に

かなり最低限な手の入れようですが、間取りとしてはスッキリしたと思います。

そこで、この間取りで想定できる使い方をいくつか考えてみました。

建物概要
個室6帖(4.5帖+押入+収納)×3部屋・LDK16帖・トイレ・浴室・脱衣室・駐車場あり

メリット・デメリットは運営目線での評価

この5つからどれにするか考えてみます。消去法でいけば③は最初になくなります。

次に①の民泊ですが、地域柄旅行者の利用は少ないだろうと。

出張者(半導体企業関係)は一定数あるかなと思いますが、全く数字が読めないので、これも外します。

残るは②ファミリー賃貸(高級タイプ)とシェアハウスの二つ。

②はTSMC関連の住まい不足で工場周辺は沸いているので、見込みはあるように感じています。

しかし、それらの人を満足させ、10万以上の家賃設定をするには、相応のリフォームが必要になると思われ、資金不足だろうなと諦めます。

そして最後に残ったのがシェアハウスの二つ。一般タイプとマンスリータイプです。

一般的にこんな空き家利用界隈では、前者の④一般タイプが多いと思います。

一定期間そこに暮らす、普通の賃貸ではなく他者との関わりに価値を感じる人向けです。

一方マンスリータイプは、普通の間取り(普通に単身で暮らす)で長期出張者向けのものが多いと思います。

例えば↓のようなパターンです。

単身者向けで間取りはワンルームマンション、他者とは関わらない(グッドマンスリー掲載事例)
賃料が借りる期間により変動、短期ほど単価は上がる(グッドマンスリー掲載事例)

今回は、シェアハウスでこのマンスリータイプによる運営を選んでみます。

一般タイプとの大きな違いは賃貸契約の期間になります。

一般タイプであれば基本的に契約期間は一年契約で、契約期間より早くに退去する場合は違約金等が発生します。

シェアハウスの利用者は、元々自由を良しとする方が多いと思うので、1年契約という縛りは窮屈じゃないかと想像しました。

だったら、短期間での利用も可能なようにしてみようと考えたのが、今回のマンスリー型のシェアハウスです。

例えば、10日間連続利用の場合30,000円、150日連続利用の場合225,000円

のようになり、それぞれ月額(30日)換算すると120日間の場合が90,000円/月、240日間の場合は45,000円/月、最長365日間の場合だと約30,000円/月となり、長期になるにつれ賃料が安くなっていきます。

入居時から長く暮らす予定であれば割安賃料で暮らせ、お試しで10日住んでみることもできます。

その上で、シェアハウス面白いと思ったらそこから長期タイプで契約できる感じです。

まだ、細かい詰めは必要(家賃の回収や支払い方法・鍵の管理や清掃のタイミングなどなど)ですが、全体のイメージはこんな感じです。

ということで、この物件をシェアハウスとしてやっていけるかどうか?

シェアハウスというジャンルに不慣れな近隣が、きちんと受け入れてくれるかも検討すべきことなので、オープンイベントを予定しています。

K氏が即興でイメージしたアート系シェアハウスの図(達筆で所々読めない)

僕のメンターであるK氏に相談したら「まずは現状でイベントしましょう。

それで全体の様子を確認しつつ・・・」「そのイベントで入居希望者が現れたり・・・」などとアドバイスをくれました。

なかなかおもしろくなってきました。Reborn第一号は売買をゴールとしていたので、かなりのコストが掛かっています。

出来上がったものはそんじょそこらの建売よりすごいスペックとデザインを兼ね備えています。

今回は、なるべくコスト掛けずに身軽でいこうと思います。

そしてゴール設定はこの一軒だけでなく、これから間違いなく訪れる近隣住宅街の空き家増加時代に向けた地区の再生。

この流れは長崎坂宿主催のソーシャル・ベロップメントツアーで学んだ「マイクロ・デベロッパー」の考え方に傾倒しています。

まずはイベントの企画を始めるために、K氏と共に現場を再調査してきます。↓へ当該建物のローケーションをまとめてみました。

梅雨前の気持ちいい季節にイベント開催できればと思うので、詳細決まりましたらまた告知させてただきます。

この件に関して興味ある方は↓のTwitterよりDMなど頂けると嬉しいです。

もちろんこの記事へのコメントでも結構ですので、応援いただけると嬉しいです!


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