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「DXのステージ1.0:業務改革」

DXの定義とレイヤーでは、レイヤー別の取り組みの視点とレイヤー間にはお互いに依存関係があることを解説しました。そこで今回はDXのステージ(進階)について書いていこうと思います。

DXのステージ(進階)

DXを考える上でのステージは、DX0.0からDX4.0までの以下5つのステージで考えると構造的に理解しやすいと考えています。

  • DX0.0:働き方改革⇒一人ひとりの個人のワークインライフの充実

  • DX1.0:業務改革⇒顧客価値提供のために最適化された社内業務プロセス

  • DX2.0:組織改革⇒市場競争力を最大化したエコシステム

  • DX3.0:事業改革⇒高い参入障壁で代替不能/困難なビジネスモデル

  • DX4.0:社会改革⇒自他共に認識される社会における高い存在価値

DX1.0:業務改革

達成条件

DX1.0:業務改革のステージの達成条件は、一人ひとり個人のレイヤーでは、組織と個人の成果と成長の連動が実感できる状態になっていること。
そして、業務オペレーションのレイヤーでは、すべての業務が顧客に提供する価値の創出のために行われている状態になっていることです。

解説

一般には、前例を踏襲しながら業務を行っているケースが多いため、陳腐化して、なんでやっているのかわからないような作業があったり、例外的事例に対応するために、ルールが複雑化し、自動化することもできず悪戯に大切な人財を浪費していることがあります。業務は以下の視点で点検し、問題解決を図っていくことが重要です。

  • 合理性:業務のQCDは提供すべき価値に見合っているか?

  • 論理性:業務に内容の重複や手戻りはないか?

  • 優位性:業務は他社に対して現状も将来的にも競争優位か?

  • 継承性:業務に必要な知識や情報は形式知化されているか?

  • 統合性:業務に必要な知識・ノウハウ・スキルを具備した要員は体制として柔軟かつ必要十分か?

顧客起点かつ全体最適視点で徹底的に簡素化してムリムダムラを取り除き、その上で自動化していくことで、管理者も含めて時間を創出してワークインライフの充実に充てる、さらには創造的な業務に充てる、さらには組織としてのスキルアップのためのトレーニングや、個人の成長のための自己投資に充てることで、組織と個人の共成長のエンジンを動かし始めることができるでしょう。

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