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「DXのステージ2.0:組織改革」

DXの定義とレイヤーでは、レイヤー別の取り組みの視点とレイヤー間にはお互いに依存関係があることを解説しました。そこで今回はDXのステージ(進階)について書いていこうと思います。

DXのステージ(進階)

DXを考える上でのステージは、DX0.0からDX4.0までの以下5つのステージで考えると構造的に理解しやすいと考えています。

  • DX0.0:働き方改革⇒一人ひとりの個人のワークインライフの充実

  • DX1.0:業務改革⇒顧客価値提供のために最適化された社内業務プロセス

  • DX2.0:組織改革⇒市場競争力を最大化したエコシステム

  • DX3.0:事業改革⇒高い参入障壁で代替不能/困難なビジネスモデル

  • DX4.0:社会改革⇒自他共に認識される社会における高い存在価値

DX2.0:組織改革

達成条件

DX2.0:組織改革は、一人ひとりの個人のレイヤーと、業務オペレーションのレイヤー、そして組織と組織間連携のレイヤーの相互に依存関係のある3つのレイヤーにおいて、事業の競争力の源泉となるもの、競争力を磨き上げる必要があるものが明確化され、しっかりと守り、磨き上げる体制化が完了する一方で、外部と連携した方が顧客に価値を提供していくという点では競争力が高いと認識されたものが、実際に外部と連携し、エコシステムとして連携して動いている状態が達成条件となります。

解説

一人ひとりの個人のレイヤーでは、DX1.0レベルからは更に発展し、社内外関係者と相互に連携した自律的働き方ができていることが問われますし、業務オペレーションのレイヤーでは、社内外問わず、相互に組織間で連携するオペレーションができていること、つまり顧客に価値を受け取っていただくために、エコシステム全体が一つの組織体として高度に連携して機能することが問われます。そして、自社内だけでなく、他社も含めたエコシステム全体で最適化を追求していくことになりますので、かなり高度な運営が求められることになります。運営のイニシアチブを握るためには、目的である価値提供において、自社が必要不可欠で代替不能な役割を担っている必要がありますが、すべてを担えるわけではないので、相互尊重と相互信頼が極めて重要な要素になります。


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