0030:エクセルの機能はきっと一割も使っていない

 私が入庁した時代(平成一桁)は、まだメインの事務機器はワープロ専用機だった。調査担当者だけノートパソコンを使っていたように記憶している。私自身は十代の頃(昭和終盤)からマイコンを触り大学時代以降はパソコン通信を割としっかり楽しんでいたので、先輩方よりはパソコン慣れしていた。けれども、文系学生にとってパソコンはおもちゃの一種だったから、ビジネス利用はもちろんしたことがなかった。平成も二桁の手前くらいから、ワープロ専用機がノートパソコンに置き換わるようになった。ワープロは一太郎、表計算はロータス123が標準ソフトとされていた。

 時代はやがてマイクロソフト一強になる。ワープロは今でもワードと一太郎が共存しており、DOS時代の五太郎(一太郎ver5)辺りから使い続けている身としてはいまだに一太郎メインで使っている(ワードは論文書くのに一年間格闘したけれど今でも挙動がわからん!)。しかしもはやロータスの姿はなく、表計算は完全にエクセルのみだ。

 エクセルはかなり高機能だけれど、自分がどれだけ使っているかというと心許ない。マクロなんて1回試しに触って見た(試験勉強する時に採点マクロを組んでみた)くらいで日頃使う事はない。まさに「表計算」として関数はsumとかcountifとかたまにvlookupとかを使うレベル。文字列にワイルドカードを使えると知ったのは最近のことだ。

 今年に入ってアンケートの集計作業を大量にやる場面があり、前々から気になっていたピボットテーブルを触りだした。これまで手作業でいじくっていたデータの整理が簡単にできるのでとても便利そうだけど、まだよく分かっていない。少なくとも元のテーブルがきちんとデータ設計されてないと面倒(例えば複数回答がひとつのセルに集約されてる場合とか)ということは分かったが、もしかしてこれもうまいことやれば処理できちゃうのかなあ。

 というわけで私は低レベルのエクセル使いなのだけれど、職場の中では相対的に使える方だというのが実情。vlookupすら使ったことがない人がザラにいる。そりゃあまあ、仕事での必要に迫られない限りは(または知らない機能を身につける喜びを知るオタクでなければ)、使わない機能は永遠に使わないだろう。エクセルの様々な機能を、私を含めみんな一割も使っていないと思う。

 ──みたいな話を民間に勤める友人に話したところ、「甘いな、うちでは多くの社員が方眼エクセルをワープロ代わりにしている」とのこと。良かったうちはそこまでひどくはないぞー(どんぐりのせいくらべ)

■本日摂取したオタク成分
『奥様は、取り扱い注意』第7話、今回の脚本は人情話で良かった。旦那と離婚して元彼と一緒になる、というナレーションでの事態結末にどこまで納得できるかは微妙なところがあるけれど、前回ほどの無理は感じない。

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