意外と世の中の人って数字のこととか医療のこと知らないよね、ってのとどうすりゃいいかな、ってのがわかった1年

毎年同じ1年を過ごすことがないとはいえ、今年は今年で世情も個人的にも大きな変化がありすぎた2020年。いろんな情報が溢れ、それに翻弄された。特に思ったのが、影響力がある人や、ニュースソースにぶら下がった個人のコメント(ツイートへのリプ欄とかヤフコメとか)が、「本気でやべえ」と思ったこと。なんでこんな発想になるんだろうとか、明らかなデマとか、感情に任せただけの言葉とか、見てて

「かわいそうに……。本物の〇〇を知らないんだな。明後日またきてください。本物の〇〇をご覧に入れますよ」

って言いたくなるぐらい痛々しい気分になった。

まあ、俺も周辺業界にいるから知ってる、ってわけで。工事業界とか自動車業界なんかよく知らんし。https://twitter.com/i/events/1343073139429818369

というわけで、今年色々思ったことからいくつか考察(妄想)して、「じゃあどうすればいいのさ」ってのにある程度の方向性をお伝えできるような記事を書いて(ついてに自分自身で読んだ記事のまとめにして)2020年を締めくくろうと思います。

感染症のこと知らなすぎ問題

はっきり言って今年一番の問題なんだけど「こりゃ仕方ないようなー」と思うのがこれ。

本当だったらちゃんとアンケート取りたいところなんだけと、以下のことを知らないと思われる人が多いと気がする

・ウィルスと細菌って違うの?同じでしょ?
・検査結果ってインフルみたいにすぐ出るんでしょ?
・抗生剤を使えば治る!

学校で習うことでもない、っちゃあないんだけど、普段全然病院に行かなかったり、行った先で自分のもらってる薬とか受けてる治療に興味がないことが多い、ってことから、学ぶ機会がない、ということもあり

医療系の情報って、医療法とか薬機法とかでガチガチに規制されてるんだけど、行政とかメーカーは一般向けにも世の中にはかなり多くの学習素材がありますし、医師、看護師、薬剤師の皆様は人前で伝えるスキルが極めて高いので、メディアに読みやすい文章で色々書いてくれてたりします。中高生ぐらいの理科の知識があればしっかり勉強できるはず。

印象で語る前に、一旦調べてから自分の意見を表明するようになる人が増えれば嬉しいなあ。

働き方が変わりすぎて狼狽えすぎ問題

テレワークなり、時差通勤なり、導入のために色々な判断が迫られた経営側の皆様はさぞかしご苦労されたことでしょう。おかげさまで我々末端はこれまで以上に働きやすくなりました。とりあえず給料はもらえてるし。

でもこれで「あーでも今度テレハラ(テレワークハラスメント)起こっちゃうよ、どう対策しよう…」なんていう声を聞いたり、「まじあいつ働いてんの?不安なんだけど」って嫉妬とも取れるようなこと言われてたり。

ハラスメントの本質としては「コミュニケーション不全」なので、組織に問題があればテレワークだろうがなんだろうがハラスメントはおきます、っていうのは声を大にして言いたいとして、

起きてる問題ってのは組織をどうしていきたいかが明確になってないことで起きるし、逆にそういうことが表面化して課題がわかったんだから無駄な心配せずに色々やってみるチャンスが訪れた1年だったんだろうな。現にこの機会を活かして成長したり、組織改善ができた事例もあるし(ここでは補助金を用いてもうかったのは除きたいところ)

あと、フリーランスの方はめちゃめちゃ大変だったと思います。特に講師業とかは売れっ子の人でも4〜6月はまじで仕事がない人多数。そのために急ピッチでWebセミナーの仕組みを構築した人もたくさんいたでしょう。俺もその一人で自称「予算内オンラインセミナーコンサルタント」名乗ってます。
どれだけ既存のものを使って新しい価値を生み出すかに腐心してきましたし、コンテンツとその構成に関してはちょっとずついろんな方向性も見えてきたところ。もっとたくさん事例が蓄積して「オンラインだからこそ価値があるもの」を作っていくお手伝いができればなあ、と思います。(お仕事ください)


オリジナルコンテンツは無料で勉強できる、とか公開されているものをまとめてあなたの経験を付け加えるだけでも売り物になるものは作れますよ。。。こんなのちゃんと読むのめんどくさいでしょ?

数字のこと知らなさすぎ問題

もともと統計は大学院の時も逃げてきたし、数学は苦手な方だったので全然やってきてなかったのですが、どうしても必要に迫られ、大学院の公開講座とかマンガでわかるシリーズとかで勉強したらまあまあわかるように(もともとアカデミアの世界に片足突っ込んで逃げ出した経緯もあったので、こういう捉え方をするのは嫌いではなかったし)。最近ではこれをみんなに読んで欲しいなあ、と思ってたところです。

平均しか知らなかった人が、中央値や最頻値、外れ値みたいなものを知ることで、同じ情報を見ても分析の深さや感じ方が変わってくる、良い問題でした。

というわけで今年は業務が比較的暇だったこともあり、もう一度ビジネスで使える数字について勉強しなおしました。業務時間内にすることもなかったし。セミナー運営をしてる時以外は割と暇だったし。

このように、便利に無料で勉強できるサービスを国レベルでやってくれてました。特にこれは字幕機能があるので、音を出さなくても勉強できるのがまじ便利でした。他の講座もちょこちょこつまみ食いできるし(無料ならではの特権だな)

統計的に言えば、例えば「感染者が多い(少ない)」っていうことは一概に会っているとは言えない(他国と人口補正すれば明らか)けど、じゃあどうすれば「多い(少ない)」と言えるのか、「増えている(減っている)」と言えるのか。そのための「補正」の感覚を色々な知識や認知の枠組みを取り入れることで得られるはずなのです。そしてその「補正」のための元データがどこにあるか、という探索もできるようになる。みんな桜を見る会とかの印象で語ってると思うんだけど、数字はいろんなところでたくさん公開されてて、しかもスプレッドシートで出てるものも増えつつあるから統計おたk…いえ統計愛好家の方はぜひいじっていただきたいところです。

例えば今回のコロナ増えてる問題で言えば、例年の風邪症候群の診断数の月次の増え方と比較してみるとか、それに代替するような数字は何から取るか(NDBの初診再診料の月次とかで判断する?)とか、1日で一喜一憂するのでなく週ごとの移動平均取ってみるとか。

(↑正直、これなんかずっと見てても飽きない)

で、なんとなく方針が立ったらエクセルのグラフとか分析ツール使えば高価なSPSSとかtablauとか用意しなくてもまあまあ可視化できるし(だいたいここまで考えると疲れるので仕事以外でやろうとしないあたり、俺も二流だなあとか思う)。

初期の頃はPPTまで作ったけど、最近はすっかり仕事とバンドの練習が再開したもんだからサボり気味です。

あとは数字の取り方をどうやってるか、を知ることも重要。例えば「新型コロナの陽性がPCRで出る」なら、どのような形で調査されて、結果が出るまで何日かかって、それがどのように報告され、「今日の感染者は〇〇人です」に至るのか。

一昔前なら、いじめ報告は私立学校は報告する必要がないから、公立よりもいじめが少ない!として私立に入れたがることの滑稽さとか(今はちゃんと報告しないといけないはず)

マスコミもわざと伝えていないのか、と思うぐらい、普通のメディアでは取り上げられません。サイトデザインはクソだけど情報は厚労省が公開してます。

最近、HER-SYSとG-MISを使うようになっていろんなことが明確になりました。(G-MISはサイボウズのKintoneで、HER-SYSはTeamsで動いてるからまじビビる。そりゃ医療機関が使えずにFAXになるはずだわ)

まとめ:色々知った上で判断する人が増えて欲しい

知らないことが罪、とは言えないけれども、みんな電車の中でスマホやタブレット見ながら何を見てるのかなあ、ちょっとググれば(俺の記事以外の)今回紹介した情報はすぐ出てくるし、って思ってる。みんながみんなTikTok見てるとは思わんけど、その目の前にある機械はもっと人間の見識を広げるための夢の秘密道具。

もともとバズってるツイートのリプ欄を見て、そのカオスっぷりに「ああ、俺はまだまだまともな人間だ」と安心してたんだけど、やっぱりそれは国としてまずい。コロナ禍は本当に辛い1年だったけれども、いろんなことを教えてくれて、考える機会を与えてくれた。願わくば、2021年はもっと多くの人が自分で調べて見識を広げようとして、そのことから自分の判断を下せる世の中になってほしい、と思う次第。

最後にこの映画を紹介。途中まではゲラゲラ笑いながら見たけど、最後でゾクっとする展開。ああ、俺もやっぱり周りの空気に流されていて自分で正しい判断ができないんだな、と(アマプラで見られます)。

https://gaga.ne.jp/hitlerisback/

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