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日記 となりに人類愛

 ・午前中の用事をなぎ倒して、13時間も寝た。
日記にも表れているけど、元気な時間と鬱の時間の行動量や気分の差が凄い。
特にここ何週間かは、基本が鬱で、1,2日突発的に滅茶苦茶元気な日が生まれ、また鬱に戻る。という具合だ。
家族との食事や会話がどうしようもなく辛い。
愛する家族が発する生活音にどうしようもなく苛立ってしまう。
出来ることなら引き籠って、何も考えず、SNSも断ち、布団をかぶって天上でも見ていたい。
ずっと船酔いをしているかのように、三半規管が疲弊しきっているような眩暈を感じる。
精神が疲れ切っていて、休んでも休んでも、ちょっとのことをしただけで涙が出そうな程疲れてしまう。
頭の中が、少しうるさくて嫌気がさす。


・昨日、部屋で腐っていると、母と姉が梅園に散歩に行こうと誘ってくれた。
散歩なら出来ると思って障碍者手帳を握りしめ出掛けた。
背の低い梅の木は花を近くで見れるから楽しい。
近くを歩いていた年配の女性二人が「老眼で木の名前が読めない」と言っていたので「これは唐梅っていう名前みたいです」と教えてあげた。
こんな感じで園内を歩いている人たちになんとなく声を掛けたり掛けられたりしながら散歩をした。
転勤族で日本中あちこち引っ越ししているが、蝋梅だけは植木屋さんに頼んで一緒に引っ越ししていることとか、いろいろな事を教えてくれる女性もいた。
「ここは紫陽花のシーズンも綺麗なんですよ」と一人で歩いていた女性が教えてくれた。紫陽花は花以外の部分も特徴的なはずなのに、花がついていないと視界に一切入らないので純粋に驚いたが、目線を下げてみると確かに紫陽花が沢山植えてあることに気が付いた。
6月になったらまた来てみますと言って、その人との話は終わった。


・中天を 逆撫でするような風を、睨んで放る 「どれも嘘だよ」

・血で繫がれたその音がガリガリと 背中の皮を剥がして笑う

・土にまみれた空に並ぶ梅の花 人類愛のとなりのとなり

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